表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/9

7


「、、、、ないと、、」

遠くで誰かの声が聞こえる。


その声はだんだんと大きくなっていく。

「、、、ないと、、、ナイトってば」


誰だろう?俺をそんな呼び方するのは?




「ヒメはね、今のうちにいっぱいいっぱい遊ばないといけないの!もう少し大きくなったら、、、、、、」

なんでそんなに焦ってるの?

また今度、来年じゃダメなの?





「つがるかいきょうー♪」

そのいつも歌ってるのなに?変な歌だね?


「変じゃない!演歌って言う歌なんだよ、ナイトはそんなのも知らないんだ」

ふーん、、、、、あれ?

ヒメちゃん?どこいったの?

ねー!ヒメちゃーん!





「はっ」



俺は急いで周りを見回した。

カーテンの隙間から漏れる朝の陽射しが目に少し染みた。


ここは俺の部屋だった。

付けっ放しの電気、パンツしか履いてない自分の姿、冷静に状況を確認すると、すぐに自分の置かれた状況を把握した。

どうやら、ベッドに寝転がってすぐに寝てしまったようだ。


ふと、さっきまで見てた夢について考えた。

あの声って、、、、、ヒメだよな。

昔の事なので、ハッキリは覚えてないが、夢の中で聞こえた会話は実際にあった気がする。


多分、昨日久しぶりにヒメとの事を思い出したから、こんな夢を見たに違いない。


「うっ」

一瞬脳裏に浮かぶ、ヒメとの苦い思い出。


きっと今頃あいつはゴツい顔して、女番長でもしてるんだと思う。

容易に想像出来ることに、我ながら笑ってしまった。


俺はすぐに制服に着替えて、リビングへ向かった。


「あらおはよ、昨日はすぐ寝たみたいね。ノックしても返事なかったから」


リビングへ入ると、キッチンで母が朝ご飯の支度をしているようだった。


「あー、昨日は気付いたら寝てたよ」


「電気付けっ放しで寝た?明るい部屋のまま寝るとと熟睡出来ないみたいよ」


テレビで得た情報だろうか、母はこういうちょっとした健康に繋がるようなネタが好きな人だ。


「はいお待たせー」


母が俺の前に朝ご飯を配膳してくれた。


母はそのままリモコンを手に取り、テレビの電源を入れた。


「続いては占いのコーナーです。、、、本日の絶好調は、、、乙女座です」


「あら、お母さん今日絶好調だって♪何か良い事あるかしらね♪」


「まー、良い事あるんじゃない」

この占いコーナーは当たらないと忠告しようかとも思ったが、喜んでるところに水をさすのは少し可哀想なので、口には出さなかった。


朝ご飯を食べ終わり、支度を済ませてから学校へ向かった。


「おはよー純」

教室へ入るとすぐに真人が声をかけてきた。

軽く手だけを挙げて、その動作を挨拶に替えた。


自分の席に着き、携帯電話を適当にいじり時間を過ごしていると、茜が近くへ寄ってきた。


「今日放課後はパフェだからね♪」


そう言って俺の肩をポンッと叩くと、他の女生徒の元へ行ってしまった。


「それてばホームルームを始めますよ」


担任の大橋が教室へ入ってきた。

そう言うと、まず出席確認を始めた。

その後はテストが近いから頑張れとか、風邪が流行ってるから気をつけろとか、そんな話をしていた。


「それてばホームルームは以上です、それでは、、、、、あっ」


1度話を終わりにした様子だったが、何かを思いだしたような顔をしている。


「そうだ、言い忘れてた。えーとっ、騎士田、進藤、斎藤、以上3名は放課後に数学の補習だそうだ、、、じゃあそれでは」


••••••••••••••••


「えーーー!!!!」

「ファッ!!!!!」

「、、、あはは、、」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ