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序章 物語の歯車
血で染まった黒いТシャツ。泥汚れのズボン。手にはナイフと銃を持ち、赤色の目は死んだ魚の様だった。そして1人暗い路地を彷徨う。
灰色の分厚い雲に覆われる空を眺めながらただ一人、多くの社会の屑を消して回る。この仕事を初めて既に4年。
もう何も感じない、世界が白黒に見える。
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今思え‥‥ここエレミヤに来て、いや彷徨った末にたどり着けて良かった。
そこに訪れて初めて温かみを感じた、20年生きてきて偽りのない善に出会えた。
エレミヤに初めて来たときの事を今でも思い出す。
「こんな、時間か…」
アイマスクを外して目を擦りながら呟く。時刻は10時、そろそろ当番の子が来る時間。
重いからだを起こして脳を覚醒させる。




