魔女と弁護士【親友の手で殺された異世界の弁護士が決闘士に転生して復讐をする】

　主人公は無実の罪で、親友に決闘裁判で撲殺された異世界の弁護士。国王の執務代行者である王子の不正を暴こうとして殺された。裏切り者の親友は主人公の婚約者を奪い多額の報酬を得ることが目的だった。
　だが、神の気まぐれで最強の決闘士として同じ時代に転生した。主人公が生きるのは決闘で勝った者が裁判で勝訴する力が正義の世界だった。最強の決闘士は世界を支配しうる存在だった。しかし、神が与えた最強スキルは素手での法廷での戦いのみで、魔法には弱かった。
　転生した主人公はひょんなことから魔女裁判にかけられていた魔女を救い、弱点である魔法については魔女の助けを得ながら、裏切った友と、自分を殺すことを命じた悪徳王子に復讐し、婚約者のノエルに再会するために決闘士として戦うのであった。

【注釈】　この世界は裁判の事実認定を証拠ではなく、決闘審という神託裁判（つまり神は正しいものを勝たせるので、勝った方の主張が真実であると認定する）で行う。そのため訴訟における代理人については、法律の専門家である弁護士と、決闘審で戦う決闘士の二種類が存在する。
　なお、神託裁判である決闘審（決闘裁判）は現実の西洋中世で本当にあった制度である。