勝負の行方はAクラスのみぞ知る
昼休み。
ユラちゃん、サイネちゃんと一緒に指定された剣術場へと向かう。
戦いに勝ったあかつきには、“勝利のお昼”を2人と一緒に食べるんだ!!
剣術場へと足を踏み入れると、そこにはすでに“ニティ”が待っていた。
「逃げずによく来たな」
「そっちこそ逃げずによく来たね」
私が“ニティ”のセリフをそのまま返すと、予想通り怒りだした。
だからさぁ~、自分が怒るような事を言わなきゃいいのに……。
「審判はこいつにやらせる。いいな?」
指名されたのは、“ニティ”に剣術場を探すよう言われてた男性だ。
ここでも舎弟みたいな扱いを受けている。
なんかイヤだな。
それにこの有無を言わせない言い回し……。
今までずっと、これでまかり通ってきたのだと分かる。
“こいつ”呼ばわりされた男性が審判を了承し、さっそく試合の準備を始める。
試合では授業などで使われるレプリカの剣を使う事になった。
本物の剣ではないにせよ、当たりどころが悪ければ大怪我に繋がる。
気を引き締めて戦わないと!
サイネちゃんが「剣術大会で入賞したって自慢げに話してた」って言ってたから、腕に相当な自信があるはず。
それを考えると、さすがに卑怯な手は使ってこないと思うんだけど……。
お互いに準備も整い、剣術場の真ん中で向かいあって構える。
その間、クラスメイトたちが続々と剣術場に集まってきた。
Aクラス全員が揃ったんじゃないかな? という人数だ。
“ニティ”が周りを見渡し、ニヤッと笑った。
「入学早々に恥をかくな」
「えっ? どっちが?」
“ニティ”が嫌味ったらしく言ってきたので、あえて惚けてみた。
「お前に決まってるだろ!!」
“ニティ”がキレたタイミングで「はじめ」と声が掛かる。
──試合が始まった!
間合いを取り、剣先を相手に向けて構える。
最初に攻撃をしてきたのは“ニティ”だ。
躊躇なく、頭上から剣を振り下ろしてきた!
──早い!!
かわしきれないと判断し、すぐさま自分の剣を上段へと振り上げ、攻撃を受ける。
早いだけじゃなく、力も強い! 体格差はもちろん、腕の筋力を相当鍛えているらしい。
まともに受け続ければきっと、腕が痺れて使いものにならなくなってしまう。
最悪の事態を避けるべく、相手の動きを観察し、力を外へと逃すように剣と剣をぶつけ合う。
……おかしいな?
こういう時って、相手がいくら強くても、今までの訓練が実を結んで『あれ? 思っていたより弱い? いや、私が強くなっただけか……』とかいう“カッコイイ展開”になるんじゃないのー!?
自信があるだけの事はある。……普通に強いんですけどっ!!
「ア、アリアちゃーん! 頑張ってー!!」
ふいにユラちゃんとサイネちゃんの声が聞こえてくる。
そうだ、応援してくれてる人もいる。よし! 頑張ろう!!
これからの学校生活も掛かってるし、絶対に負けられない!!!
気合いを入れなおし、再び“ニティ”と剣を交える。
両者一歩も譲らぬ展開に、面白半分で見学に来ていたクラスメイトたちの意識も変わってきたらしい。
どんどんと白熱していく試合に周囲は沸き立ち、歓声が上がっていく。
“ニティ”がニヤッと笑った。
あっ。今までの“ニヤッ”という笑い方とは違う。嫌みったらしい表情じゃない。
心底試合を楽しんでいるかのような笑い方だ。
「はぁ、はぁ……お前、強いな」
「そっちも強いね。でも“正義は勝つ”からね。負けないよ!」
「……ん? 誰が正義だ!!」
“ニティ”が私のセリフにツッコんだ。思わず笑みが零れてしまった。
おっと、集中! 集中!!
大きく息を吸い、剣を構え直す。
永遠に続くかのように思われた試合は、隙を見せた一瞬のうちに決まった。
疲れてきた“ニティ”の体勢が、目の前でわずかに崩れたのだ。
──今だ!!
一瞬の隙を見逃さず、思い切り剣を弾く。そのままバランスを崩した“ニティ”がお尻から倒れこんだ。
すかさず、自分の剣を“ニティ”の顔の前に突き付けた。
勝った!!
そう確信するも……あれ? 審判の『やめ』の合図がない?
チラッと審判の様子をうかがうと、“ニティ”を見て、合図を言うべきか迷ってるようだ。
息を切らした“ニティ”が、座り込んだまま審判を見上げる。
「言えよ。はぁ、終わりの……合図を言え」
「は、はい。やめっ! 勝者……」
間が空く。
またしても審判を見ると、顔を斜め下に向けている。
”ニティ”が怖くて、言うのに躊躇ってる? のかな??
仕切り直しとか言われたらどうしようと不安に思っていると、審判がまっすぐ顔を上げた。
先ほどの迷いのある顔ではない。何かを吹っ切ったような顔をしている。
「……勝者はアリア! アリアです!!」
わあっ!! と今までで一番大きい歓声が響き渡った。
……つ、疲れた。安心したからかな? 急にどっと疲れが出てきた。
私が突き付けていた剣先を下ろすと同時に、“ニティ”が立ち上がった。
顔を上げ、目線を合わせつつ声を掛ける。
「いい試合だった。ありがとう! ただ私の言った事は守ってもらうよ」
「俺は了──」
何かを言いかけた“二ティ”の言葉を遮り、話を続ける。
「私が伝えた条件を貴方が了承していない事は知ってたよ。ただ……私の胸ぐらを掴んだ時、殴られると思った。だけど、貴方は殴らなかったから、言い訳せずに言った事を守る人だと信じたい。それに試合もズルなどせず、きちんと戦ってくれた。この試合が“いい試合”だったで終われるかどうかは貴方に掛かってる」
あの時、怒りで拳を震わせながらも“ニティ”は殴らなかった。
性格は悪いけど、カウイの従兄弟である“オリュン”のように心底イヤな人でもないのかな?
上流階級としてのプライドはあるのかな? って思ったんだ。
私が黙って見つめていると、“ニティ”がゆっくりと剣術場の床に膝をついた。
「謝れば……いいんだろ」
「うん。ただ、ひざまつかなくてもいいよ。私は誰かさんと違って反省して、謝ってくれれば満足だから」
「お前って、一言余計だな」
うん。イヤな人にはそれなりの言い方にもなるさ。
”二ティ“は再び立ち上がると、私に向かって深々と頭を下げた。
「見かけから、何も言い返さない弱っちい奴だと思ってた。すまん。すごい奴だった」
「どれだけ偉いのか知らないけど……せっかく強いんだから、そういった強さは人を貶すのじゃなく、守る事に使った方が断然モテると思うよ。少なくとも貴方が言った“美人”の友人たちは“そういう人”だし、彼女たちも“そういう人”を好きになると思うよ」
私の言葉に少しだけ考えるような素振りをみせた後、“ニティ”が戸惑いながらも口を開いた。
「……ニティだ」
「ん?」
「俺の名前は、ニティだ!」
あっ、名前ね。なるほど!
「うん。実は知ってた(心の中では呼んでたし)」
「知ってたのかよ! お前が言わないから、余計な事を言っちゃっただろ」
そんなの知らないよ。
名乗らなかったのは、ニティの方じゃん。
「ちなみにハッキリ言わせてもらうけど、ニティくんが今まで失礼極まりない態度をとっても、誰も何も言わなかったかもしれない。でもね、ニティくんは同級生から嫌われてきたと思うよ?」
「はっ!?」
まさかそんな事を言われるとは思ってなかったのか、怒るというよりも驚愕している。
「嫌われる事をする人は自分が困った時……例えば、親が一文無しになってニティくんが今みたいに威張れなくなった時に誰も助けてくれなくなっちゃうよ? それどころか、ざまあみろと思う人だっているかもしれない」
すぐに怒りだすかな? と思ったけど、思いの外、私の話を聞いてくれている。
「自分が死んだ時に『死んでよかった』と笑われるよりも、周りから『いい人が亡くなった』って泣かれる人生の方がきっと幸せだよ。だから、学校生活を一緒に楽しもうよ」
私が笑い掛けると、ニティが小さい声でつぶやいた。
「今まで俺にそんな事を言うやつなんていなかった」
「ん? 何?」
「お前、ばあさんみたいに年をとった人が言いそう事を言うんだな」
な、なにぃー!!!
ぜんっぜんっ反省してないんじゃない!?
ニティの言葉に憤慨していると、私に向かってパッと手を差し出してきた。
「……せっかく同じクラスになったんだから、ニティって呼べよ。……アリア」
ニティが自分で言ったセリフに照れている。
なんだ。可愛い所もあるじゃん。
「これからよろしくね! ニティ」
差し出された手をギュッと握る。
その様子を遠巻きに見ていたクラスメイトたちも、興奮気味に私たちの元へやって来た。
「アリアって強かったんだね!!」
ユラちゃんが興奮し過ぎて、いつの間にか呼び捨てになっている。嬉しいけど、ね。
他の人たちも「2人の試合すごすぎたー」「また見たいよな!」と嬉しそうに話している。
周りが大騒ぎする中「あの……」と声を掛けられた。
あっ、私の事を笑ってた2人だ。
「さっきは……その、ごめんなさい。私も同じ事をされたら……不快に思ったと思うわ」
「す、すいませんでした」
何も言わなくても、きちんと謝りに来てくれたのか。
「うん、もういいよ。これからよろしくね!」
私の言葉に2人の気まずそうな表情が明るい表情に変わる。
なんだろう? ちょっとしたクラス行事を終えた気分。
思わぬ所でクラスに団結力が芽生えたような?
しばらくの間、みんなで楽しく会話をしていると、突然、剣術場の入口から大きな声が聞こえてきた。
「君たちー! なんで授業が始まったのに、ここにいるんだー!!?」
……へっ!!!?
あのゆるキャラのような風貌は……担任の“コーサ”先生!?
どうしてここへ? というか、『授業が始まった』って言った??
みんなで一斉に時計を確認する。
口々に「うわぁ、本当だ」「もうこんな時間?」と焦りだし、剣術場が騒然としている。
思った以上に試合が長引き、試合後みんなで盛り上がって会話をしていたら、いつの間にか昼休みは終わっていたらしい。
初日から……やってしまった!!
「教室へ行ったら誰もいなくて……こんなこと、教師人生で初めてです!」
口調が敬語に変わった事で、少し怒りを感じる。
「さらに! 無断で剣術場を使用までして……ここで何をしていたんですか!?」
む、無断!? 空いてるからって許可なく、使用しちゃダメなんだ!!
焦っている私をよそにコーサ先生の前に1人の男性が立った。
剣術場を探し、審判を務めたクラスメイトだ。
「私が……この場所を指定しました。申し訳ございませんでした」
深々と頭を下げ、謝っている。
いやいやいや、そもそも悪いのは私と(特に)二ティだし。
「先生! すいません。そもそもの発端は私(と、ニティ)です。剣術の試合をする為に場所を見つけてもらったんです」
急いで、コーサ先生の元へ駆け寄り説明をした。
「し、試合!? アリアさん!!」
「は、はい?」
「剣術の試合は大怪我に繋がることもあるので、校内で行う場合、学校側の許可、又は、審判の資格のある人が立ち会うことが学校の規則なんですよ!!」
えー!!! そうなの!?
私は無断で剣術場を使用し、許可なく試合をしてしまったという……。
知らなかったとはいえ、ダブルで規則を破ってしまってたのー!!?
「処罰は追って伝えます。とりあえず、皆さん教室へ戻って!!」
コーサ先生が、生徒たちを教室へ促した。
処罰かぁ……やってしまったよ。これって親にも報告いっちゃうのかな~?
クラスメイトが教室へ戻っていく中、二ティが先生の所まで行き、話をした。
「あの……俺も試合しました」
二ティ! 逃げずにきちんと白状した!!
「アリアさんの相手は二ティさんだったんですね?」
「……はい」
「分かりました。2人も一度教室へ戻ってください」
全員が教室へと戻った後、教壇に立ったコーサ先生が話し始める。
少し時間が空いたからかな?
さっきより落ち着いた表情になっているようにも見える。
「学校の規則や1年間の予定などを今の時間で説明する予定だったのですが、まさか初日……それもこんなにすぐ規則が破られるとは思っていなかったので、驚いています」
ですよね。授業に来たら教室に誰もいないなんて、驚き以外の何物でもないと思う。
本当すいません。
「アリアさんと二ティさんには、追って学校側の処罰を伝える事にして──本来、行うはずだった学校についての説明を始めます」
コーサ先生が少し疲れた様子(本当に本当にすいません)で説明を始める。
それからは昼休みの件については一斉触れず、午後の授業は滞りなく進められた。
最後のホームルーム前、ついに先生が私と二ティを呼んだ。
「二ティさん、アリアさん」
ついに処罰が下されるのか……。
自分が悪い事をしたとはいえ、重い面持ちで先生の元へと向かう。
二ティと一緒に先生の前へと立った。
「……休み時間の度、クラスメイトが取っ替え引っ替え、私の所へ来ました。『自分たちも一緒にいたから同罪だ』、『2人だけが悪いわけじゃない』と」
!? 本当に!!?
みんな、ありがとう!!
「正直、こんなにもクラス全員が一丸となって2人を庇い……嬉しく……うっ」
……えっ! まさか泣いてる? 熱血で涙もろい先生なのかな??
まさか泣きだすとは思っていなかったからビックリ!
私の横に立っている二ティも驚いている。
というか、二ティは少し引いている。
ハンカチで涙を拭い、少し赤い目で先生が私たちを見た。
コーサ先生が本題へと入る。
「今回は規則を知らなかったという事、また運良く怪我人も出なかった事を考慮し、特別に……特別にですよ? この後、残って反省文を書いてもらうだけで大丈夫です」
そもそも本来であればどんな罰則があるのかすら知らないけど、ひとまず反省文だけで良かった!
「ありがとうございます! ご迷惑をお掛けして申し訳ございませんでした」
処罰が軽めだった事に安堵したと同時に、迷惑を掛けたであろうコーサ先生へ勢いよく頭を下げた。
クラスメイトのみんなありがとう!!
多分、学校側にフォローしてくれた先生もありがとうございます!!
ニティは「反省文~!?」と、反省文を書く事すら不服そうだ。
ホント、こいつは!!
すかさず、ニティにだけ聞こえるくらいの声でこそっと伝えた。
「反省文以上の処罰になってもいいの? よく考えてよ」
ホント、頼むよ!!
おそらくはよく考えた結果、二ティがしぶしぶ承諾した。
「……分かりました」
──放課後
ルナとセレスが会いに来てくれた。
昼休みも私に会いに来たけど、教室に誰もいなかったので不思議に思っていたらしい。
2人には『諸事情により、反省文を書く事になったんだけど今度詳しく説明するね』と伝えた。
クラスメイトにも別れを告げ、ニティと2人、教室に残って反省文を書き始める。
忙しない1日だったけど、クラスメイトと仲良くなれたなぁ。
それに試合の後、審判を務めたクラスメイトの“テト”くんが話し掛けに来てくれた。(その時に名前も聞けた)
『小柄なアリアさんが二ティさんと互角に試合しているのを見て、勇気をもらいました』
そう言ってもらえて嬉しかったなぁ。
感動に浸っていると、二ティが「おい」と声を掛けてきた。
「なに?」
「お前の父親って《水の魔法》を使う中でもトップの人間だったんだな。さらに“上院”なんだろ。上流中の上流じゃないか。なんで言わなかった? その時点で俺を黙らす事も出来ただろう?」
誰に聞いたんだろう?
ユラちゃんかサイネちゃんかな?
どちらにせよ、まだそんな事を言ってるのか。
横柄な態度を改めろって言ったのに全然直ってないし。
……まぁ、すぐには変わらないか。
「はぁ~、あのね……」
私がため息をつき、呆れながら話をする。
「二ティの『俺が誰だか分かってるのか?』って言った時にも思ったんだけど、すごいのは親なの。私や二ティじゃないの。分かる? 親がすごいと尊敬したり、褒める事は素晴らしいけど、親の力で自分もすごいと勘違いしているのは、自分は無能だって言ってるようなものだからね。恥ずかしいよ」
あっ。言い過ぎた? 怒っちゃうかな?
チラッと二ティの様子を見ると、怒ってはいない?
どちらかというと、不思議そうな顔をしている。
「そう……なのか? 俺って恥ずかしいのか!?」
なんだろう? 試合後から、やけに素直だな。
「こういう事を話したり、注意する人はいなかったの?」
「……いない。中等部の時は俺より階級の高い奴はいなかったから」
階級、階級って……。
そういう学校だったのか。それで二ティはこんな考え方になっちゃったのね。
そして、威張り散らしていたと。
この様子だと親も相当甘やかしてるな。
「二ティ! この1年で一緒に成長していこう!」
「お、おう? ……その」
急に二ティの歯切れが悪くなった。
「試合後、アリアが『力は守る事に使った方が断然モテると思う』と言ってたけど」
「うん? 言ったよ?」
「アリアの友人もそういう人を好きになるって言ってたのは本当か!?」
二ティが真剣な目で聞いてきた。
ん? そんな事を言うって事は──
「気になる人がいるの?」
突然、二ティの顔が真っ赤になった。
うわっ、思わず私も照れてしまう。
「な、なんで分かった?」
な、なんでバレないと思った?
「アリア……入学式の時に抱きつかれてただろ?」
「んん??」
──ああ! ルナ!!
確かにバッグハグされた!!
なるほど。あの時、近くにニティもいたのね。
という事は……ルナに一目惚れしたのかなぁ?
もしかして私にケンカを売ってきたのも……ヤキモチ!?
なんて、なんて、可愛くないヤキモチなんだ。
ルナかぁ……完璧なリーセさんというお兄さんがいるからなぁ。
なかなかハードル高いよ?
それにルナの友人としては、“今の二ティ”はオススメしたくないしなぁ。
「うん。まぁ、とりあえず反省文を書こうか」
「おい! なんで話をそらしたんだ!?」
「まぁ、まぁ。ほら書かないと帰れないよ?」
二ティがぶつぶつ文句を言いながらも、再び反省文を書き始める。
それから30分と掛からずに反省文を書き終えると、2人揃ってコーサ先生に提出した。
高等部の門で二ティと挨拶を交わし、寮の方へと足を進める。
ボーッとしながら歩いていると「アリア」と声を掛けられた。
誰か呼んだ??
声が聞こえた方に顔を向けると、そこにはオーンが立っていた。
「あれ? オーン?」
「人伝えで聞いたけど、今日は大変だったみたいだね」
「あはは、聞いたんだ。……ところで、どうしたの?」
何事かと尋ねれば、オーンがにっこりと微笑んだ。
「実はアリアを待ってたんだ。疲れてるところ悪いんだけど、これから少し話せないかな?」
お読み頂き、ありがとうございます。
次話、10/22(木)更新予定です。
 




