「子どもの頃(入学前)」編、「中等部」編のまとめ
「子どもの頃(入学前)」編、「中等部」編のまとめになります。
・1話から読むのが大変という方
・昔の内容を忘れたので思い出したいという方
にお勧めです。
ある日私は、男の子4人、女の子4人の幼なじみ達が出てくる乙女ゲームを買った。
魔法の世界が舞台のファンタジーゲームで、プレーヤーは4人の女の子の中から1人好きなヒロインを選ぶ事ができる。
・可愛くて女の子らしい、守ってあげたくなるようなヒロイン「マイヤ」
・スポーツ、勉強と何でもできるオールマイティーなヒロイン「セレス」
・クールでキレイな顔立ち、笑顔でまわりを虜にしてしまうヒロイン「ルナ」
・顔立ちは悪くないけど、他の3人が飛び抜けている所為か平凡に見られがちなヒロイン「アリア」
幼なじみ達が集まるお茶会で親が口にした何気ない一言が発端となり、ヒロインの婚約者が決定する。
マイヤ、セレス、ルナは、婚約者以外の人も好きになるくらいモテるし、90%以上の確率で自分が選んだ相手と結ばれる。
ところが、4人目のアリアだけは90%以上の確率で自分の選んだ相手とは結ばれないらしい。
4人目のヒロイン「アリア」を選択する事はないな……と思っていたら、いつの間にか乙女ゲームの世界に転生していた!
しかも、よりにもよって一番モテないヒロインの「アリア」に!!
転生した世界の記憶がないアリアは、“記憶喪失”という事で転生先の世界を知っていく。
この世界には名字という概念がないこと。
名前は《知恵の魔法》である“ナレッジ”という手帳のようなもので管理されており、この世界において同じ名前は存在しないということ。
魔法は遺伝によってのみ引き継がれ、親が使える魔法以外は使えないということ。
18歳までに魔力が覚醒しなければ、その人間は“魔法が使えない体質”であり、一生魔法を使用する事ができないということ。
※ちなみにアリア(15歳)は、いまだに魔法が使えない。
──7歳(転生した年齢)
天使のように可愛い1つ年下の弟「エレ」を紹介される。
エレは養子であり、人の妬みや嫉みといった“負の心”を操れる《闇の魔法》を使える為、本当の家族からは恐れられていた。
出会った当初は心を閉ざしていたエレだったが、アリアと話す内に少しずつ打ち解けていく。
そして「《闇の魔法》は怖くない」と言ったアリアに心を開き、ずっと一緒にいたいという気持ちが芽生えるようになる。
──8歳
オールマイティーなヒロイン「セレス」がアリアに会いに来る。
他の幼なじみ達と比べると、何をしても平均的、劣っているアリアを見下していたセレス。
しかし、今まで“何でも出来て当然”という扱いを受けていた自分の事を、努力してるから何でも出来るんだ、と理解してくれたアリアに対し好感を持つようになる。
親しくなっていく内にセレスの中で、アリアは一緒にいて気を張らない、居心地のいい存在になっていく。
──9歳
アリアは7人の幼なじみ達が集まるお茶会に参加する。
そこで初めて、セレス以外のヒロイン候補や、攻略対象の男の子4人と出会う。
何をしても完璧な第一王子「オーン」、明るく社交的な「エウロ」、知的な「ミネル」、 弱々しく無口な「カウイ」。
和やかにスタートしたお茶会だったが、ミネルが《闇の魔法》を使うエレを罵倒する出来事が勃発!
怒ったアリアがミネルを殴り、最悪の状況でお茶会は終了する。
その後、アリアがミネルに謝罪の手紙を書き、そこからミネルとの文通が始まる。
文通を通し、エレへの誤解も解け、仲直りする2人だった。
一方、お茶会での様子を心配した「カウイ」がアリアの元を尋ねてくる。
従兄弟から、からかわれた経験があるカウイは、人と話す事に臆病になっており、話す時にどもってしまう。
そんなカウイを見たアリアは「自分のペースで、ゆっくりでいい」と言う。
アリアと接する内に、カウイは初めて、自分から頑張りたいと思うようになる。
──10歳
“乙女ゲーム”のイベント(恋愛感情に関わらず、必ず幼なじみの誰かと婚約者になる)で、カウイがアリアの仮婚約者となる。
同時に、幼なじみ全員が魔法や一般教養を学ぶ学校“エンタ・ヴェリーノ”へ入学する。
当初、カウイは初めて出来た友人としてアリアに好意を持っていた。
ところが、入学してすぐに従兄弟の「オリュン」と子分達からイジメを受け、アリアがカウイを庇って大けがをしてしまう。
その出来事をきっかけに、恋愛感情としてアリアが好きだと気がつき、アリアを守れるくらい強い男に変わる決意をする。
決意後、どもりもなくなっていき、しっかりとした性格に変わっていく。
カウイをイジメたオリュンは、魔法の使用方法を誤った人たちが入る“魔法更生院”という施設へと入れられる。
──11歳
弟のエレも学校へ入学。
──12歳
無表情で口数も少ない「ルナ」と同じクラスになる。
「リーセ」という、かっこいい兄がいるルナの周りには、兄目当てで近づいてくる人間も多かった。
人との付き合いが不得意という事もあり、面倒な事に関わるくらいなら、1人の方が楽だと思って心を閉ざしていたルナ。
そんなルナの事をアリアだけが、分かりづらいだけで、実は表情豊かな性格だと気がつく。
決して愛想がいいとは言えないのにルナに対し、毎回明るく声を掛け、細かな表情の動きから気持ちを察するアリア。
そんなアリアを見て、ルナもまた一歩を踏み出し仲良くなっていく。
──13歳
「マイヤ」の仮婚約者である「エウロ」と同じクラスになる。
爽やかで、誰とでも気さくに会話する事が出来るエウロ。
女の子と話すときはさすがに緊張するが、「なぜかアリアは大丈夫」とアリアだけは女扱いされない。
そんな中、2人は知力・体力・協力・時の運を競う“テスタコーポ”大会で男女ペアを組む事になる。
特訓を通じて、実は10歳年上で何でもできる兄に対し、エウロが劣等感を持っている事をアリアは知る。
自己評価が低く、色々な事を諦めてしまっているエウロを励ますアリア。
いつしかエウロは、自分の嫌な部分を受れ入れてくれたアリアを特別な存在だと思うようになっていく。
アリアの前向きで明るい姿勢に感化され、大会は見事準優勝を収める。
──14歳
“テスタコーポ”大会で準優勝したアリアと優勝した「オーン」。
2人は入賞者の権利として手に入れた、見知らぬ土地を散策する事を目的とした調査チームへと参加する。
第一王子として自由がないと思っているオーンに対し「将来どうするの?、跡を継ぐの?」と当たり前のように聞いてくるアリア。
当たり前の事を当たり前だと考えないアリアに、オーンは今まで誰にも言えなかった本音をぶつける。
そんなオーンに、アリアが「信頼できる人が多ければ多いほど、オーンが出来ないって思ってる事も出来るようになるんじゃない?」とアドバイスした事で、アリアを信頼するようになる。
アリアに対しては無意識の内に素の部分を出している事に気がついたオーン。
好意を自覚し、仮婚約者であるセレスに婚約解消を伝えようとしたが、オーンがアリアを好きだとすでに見抜いていたセレスから逆に婚約解消を言い渡される。
調査チームに参加した際、アリアはこの国には身分の差がある事、そのせいで学びたくても学べない人たちがいる事を知り、一般の人が通える学校を作ろうと決意する。
そこでアリアは“テスタコーポ”大会の時、勝った方が負けた方の言う事を聞くという賭けをしていたことを思い出し、敗者であり頭脳明晰な「ミネル」に協力をお願いする。
最初は嫌々協力していたミネルだったが、“学校を作る計画”が動き始めると、日に日にやりがいを感じていく。
ある日、“学校を作る計画”に反対していた上流階級の人間に目を付けられたアリアとミネルは暴漢に襲われる。
自然に身を挺してアリアを庇ったミネル。
今までの自分からは考えられない行動だと気がつき、アリアへの恋愛感情を認め、ルナとの婚約を解消する。
そして──ほぼ同じ頃、国内では魔法を使える人間が次々と行方不明になるという事件が多発していた。




