報い②
第44話です!めっちゃ遅くなりました!終わったと思いましたよね!?そんなことはありません。完結するまで必ず投稿します!それではどうぞ!
僕は気絶したSを担ぎ、階段を駆け上がり目的地の男子トイレに向かう。
僕はRPGのゲームだけではなく、FPSのゲームもやっていて、銃に興味があって調べたところ、案外ハマって今に至る。でも銃所持の資格は取る気はない。きちんとした理由がないし、今の僕には不必要だからだ。
一方で啓介を含む生徒の集団は、案の定、Kと出くわしていた。
「おい、お前らなぜ勝手に移動している。俺たちの仲間はどこへやった」
するとチャラそうな女子生徒が
「いや、いきなり現れたやつに、体育館に行けと言われたんですけど〜」
「それでその『ヤツ』はどこに?」
次は啓介が
「ハァハァ……4階に上がって行きました。ハァ…」
「なぜお前はそんなに息遣いが荒いんだ。まさか『ヤツ』にそう言えと言われたのか」
「ハァ〜〜、トイレに行ってただけですよ」
「チッ(そう言えばこいつさっきトイレ行きてえとか言ってたな。それはSが奇襲される前だから『ヤツ』と関係してる可能性は低いな。)お前らはここで待機しろ。数は数えた。もう1人の仲間が来るようにする。1人でも欠けたら速攻誰かを無差別に殺す。いいな?」
そう言って去って行った。
(大地め、男子トイレだなんて場所を指定したら疑われるじゃないか。僕は4階に行く理由がないし、大地を目撃したとしても4階に行く姿だけだろう。大地はだいぶ変わってしまったけど、おっちょこちょいなところは変わらないなぁ)
カチャカチャという音が近づいてきている。でもおかしいもっと早く来ていいはずなのに、一つ一つ教室を確認している。啓介が言いそびれたのかな。だがそれはそれで好都合。あとは窓からゆっくり出ればいいだけ……。
(『ヤツ』はどうやってバレずに奇襲を、そもそもどうやって侵入したんだ?これは、穴?かなり綺麗な四角の形をしている。それが下と上に1つずつ。こうなったら奇襲方法も、侵入経路も上から。だがやはりおかしい。いきなり屋上からスタートするなら、非常階段、はしご、あるいはヘリから飛び降りてパラシュートか。最初と最後のは絶対見つけられる、はしごも音でアウト。となると、鳥みたいに気づかぬうちにどっかから飛んで来たか。いや、そんなはずは……)
ここで何かを察したのか手が震え始めた。
「落ち着け、こっちは銃を持っているんだぞ。しかも近距離用の弾丸に変えてきたし、セミオートだから何発か外しても、連射すればいくらかは当たるはずだ。だがSは……くっ、考えるな。こっちの方が圧倒的に有利なんだ、気持ちで負けるな」
と、自分で暗示をかけつつ、隅っこにあるトイレに着く。男子トイレの中に入ると、4つ、立って用を足すやつと反対側に和式便所が2部屋と、洋式便所が1つ、そして掃除道具が入っている1部屋あった。洋式から2つ足が出ているのが見えた。当然罠だと思い、十分周りに警戒し近づいてみると、衝撃の光景が目に入った。それは何も衣類を身につけていない、裸のSがいた。
「お、おい大丈夫か!?なんで裸に……脈は、あるな。首の後ろに、あざ?まさか。そんな馬鹿な。あれは科学的に不可能なはず。……ハッ、くそッ、気がおかしくなりそうだ。窓が少し空いてるから、あそこから下へ降りたか。装備は畳んでそばに置いてあるし、散弾銃は一番安全な形に変えられてるし、ハハ……もはや意味がわからないな。軍隊でも無い、一般人な訳も無い、特殊部隊でもなければ、警察でも無い。こんな人間がいるのだろうか、そもそも人間じゃ無い可能性だってある。神が俺たちに天罰を下したとでも言うのか。全く、あんまりだな。なんにせよ報告だ」
「おいお前ら、聞こえるか。緊急事態だ。一刻も早く移動を完了させろ。でないと手遅れになる。準備が出来るまでなんとしても人質を逃すな」
すると2Sが無線で応える。
「大丈夫です。今完了しました。配置につきます。それと作戦については嫌という程確認したじゃないですか。Sはどうですか?」
「それが、さっきから殴ったり蹴ったりしてるのだが、全く起きる気配が無い。時間がないから置いていくが、必ず後で俺が回収する」
「了解です」
そのあとKは急いで集合場所に向かった。
ここまで読んでいただきありがとうございました!次いつ投稿するか分かりませんが、気長に待ってくれたらありがたいです。作者も頑張りますので。ではまた。




