大地の絶望
第35話です!残酷な描写があります!注意して見てください!それではどうぞ!
3匹を処刑した後僕はあることに気づき大急ぎで家に向かった。
「(母さん!!)」
レナのあの言葉が引っかかった。外道で卑劣という言葉だ。あの3匹は捨て駒だとすると狙いは……という推理だ。絶対当たっている自信がある。だったらまずい!本当に!
家が見えた。僕は恐ろしい光景を目にしてしまった。家の窓ガラスが赤い。赤い?なンで?最悪の事態を予想した。理性は保てるが精神が崩壊しそうだ。僕は頭がおかしくなったのか、竜化した姿で自分より少し小さめの玄関のドアを開け普通に帰宅した。リビングには父さんと妹らしき亡骸と、腕と足が切られ虫の息の母さんと、炎竜がいる。
「あぁ、結構遅かったじゃないか、兄さん。あんな3匹手こずると思わなかったからさ〜。意外と待ったよ。」
いろいろ質問したいことがあるが、今は!
「母さんを返せ!!」
「ククク、久しぶりの再会だというのにいきなりそんな態度とはな。だが俺はお前に興味はない。兄さんに用があって来た。さっさと代われ。」
「嫌だ!スカーレットはもう信用ならない!早く母さんを離せ!」
一歩踏み出す。
「おおっと、いいのか?こんな人間なんて俺の爪さえあればいつでも殺せるぞ。いいから早く代われ。お前の母親だけ活かすのもいい加減面倒なんだが。」
「分かった……」
「まぁ別に
"スパッ"
活かすつもりなんて、はなから無いけどな。」
"ブシャァァアアア!!"
(え……?)
母さんの首から夥しい量の血が飛び散る。みるみるうちに床が真っ赤に染まっていく。あいつの腕も手も爪も鱗の色より赤く染まった。意味が……分からない。これは……現実なのか?夢でも見ているのか。体から力が抜けて床に膝をつき、崩れ落ちた。
悲しい……虚しい……それは絶望だった。
「いいねぇ!その表情!見てみたかったんだよね〜。あの3匹じゃあ物足りないし、俺の受けた苦痛ってこんな感じだったのかなぁ〜?ククッ。」
僕はそれを聞いた後、絶望は激しい憎悪に変わっていった。父さんと妹ならともかく、よりによって母さんを!許せない……許せない!
僕は怒りの表情をヤツに向ける。
「だからお前に興味は無いっていってんだろ!さっさと失せろ!それともなんだ?こんな人間殺されて怒ってんのかぁ?お前が守れなかったくせにィ!立派に怒ってんじゃねぇよ!!」
僕は不思議と手は出なかった。出たのは涙だった。僕は母さんを守れなかった。心に決めていたのに分かっていたのに……くそぅ。
「うぅぅっ……」
「ハハッ!情けない奴め。もう十分だ。お前はどうせ俺の元へ来る。その時また話そうじゃないか。じゃあね、兄さん。」
すると竜界への扉を開き行ってしまった。
僕は泣きながら母さんの死体に近づく。息はしてない。血の匂いが鼻を刺激する。首は繋がってはいるものの半分切り裂かれ、まだ血が出ている。
母さんに……何も言えなかった。本当の事を。何も知らずに殺され……息子の姿を最後に見る事なく、逝ってしまった。最後に何を思っていたんだろう?心の声は聞こえなかった。というより聞かなかった。そんなことしてる暇ではなかったのだ。憎悪が悲しみに変わっていく。僕は母さんを壁にもたれかかった2人のそばにそっと置き、やるべき事を思い出したので、また学校へ向かった。
結構急展開でしたね。もうちょっと遅くしても良かったのかなぁ〜と思いました。
○○「私たちがもっと長く戦えば良かったのかしら?」
レナ!?なぜお前が生きているんだ!?
レナ「当然でしょう?だってここ後書きですもの。」
わあ!なかなかメタイこと言ってくれるね。他の2匹はどうしたんだ?
レナ「出番終わったから先に休憩してるって帰っちゃいました。それにしても名前捻りがないです。」
すみませんね〜。これが限界です。ほらさっさと帰った帰った。まだ出番あるけど。
レナ「何ですって!?早くあの2匹を呼び戻さなきゃ!」
はい頑張って〜。
ここまで読んでいただきありがとうございました!ではまた。




