175 次はお前の番だ
ホームラン直後の客席。
「やったー!! ホームランだぁ!! アルトちゃんすごーい!!」
「信じられませんわ……ジャビッツ様の全力球をホームランだなんて」
「ムートとの特訓の成果だね。あっ、お腹すいてきた。おねーさーん! その肉ちょうだーい! 全部」
『我がしっぽで放つ球に比べたらあんな球止まって見えるわ。ぬっ!? 赤いの!! それ美味そうだな!! 我にもくれ!!』
「お嬢が幸先よく一発かましたぞ!」
「あの体格でなんてパワーだ!!」
「すげーいい音したな!!」
「よし!! お前ら!! 一発ファンファーレだ!!」
「「「「「「「「「「おっしゃぁあああああああああああ!!!!」」」」」」」」」」
* *
響めきと混乱と歓喜とバハムートオーケストラのファンファーレに呑み込まれながら球場が破れるような歓声に包まれる。
「はぁ〜この雰囲気最高だ。それに完全に芯で捉えたあの感触はやっぱやめられねぇなぁ。にひひ」
手に残る心地よい痺れを握り込みながら俺はゆっくりとダイヤモンドを一周する。
「ばかな……あんなガキに」
三塁を回る頃にジャビッツが苦虫を噛み潰したような表情で俺を睨みつけてきた。
「やい! ジャビッツ! 舐めてかかると痛い目見るってわかったか? 全力でかかってこい!! その上でお前を……ぶっ潰してやる!!」
かわいい女の子の俺が睨みつけられたので、したり顔の首かりポーズ付でお返ししてあげてホームベースを踏み、ベンチに帰る。
その途中で次のバッターのマースが緊張した顔で手を軽く上げていた。
「まさかホームランとはアルトちゃん本当化け物ッスよね」
「女の子に向かってそれは酷くね? さぁ次はお前の番だぞ。特訓の成果見せてやろうぜ!!」
「もちろんッス!!」
ハイタッチを交わしマースが打席に向かう。
頑張れマース、いつも通りならたいした球じゃない。ジャビッツに一泡吹かせてやれ!
めちゃくちゃ短くて申し訳ありません。
そんな本編をお読みいただきありがとうございます!
たいぶ温かくなってきて外に出て遊びたい季節になってきました。
日光気持ちいい♪日向ぼっこしたい!行こうよ!!え?花粉?無理?絶対?
おのれ花粉許すまじ……。
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