証
泣きたい夜に
生きる君へ
霧雨の空を
見上げる君へ
覆う雲の切れ間を
探しながら
そこから
射し込むものの
正体をまだ知らずにいたとしても
ざわつく胸から
遠く
飛び立つ
息を長く吐けば
揺れる視界の斜線と
濡れる肩
それすらもいつか
共に
連れ立つものとして
遥かなる夜を
越えて
雨をくぐり抜けた君へ
照らす明け方の光が
高らかに産声をあげても
その眩しさに
怯えないで
堪えながら
のみ込んだ日々に
苛まれ
尚
やって来たのなら
黙し立ち続けたそこに
伸びた影こそが
夜明けの証