6章のちょっとしたお話。
一言。
大丈夫じゃないです。履いてませんよ←
カレンがその可能性に思い当ったのは、ほんの偶然だった。
「あ、どうしよ……」
オーランドは怪我の痛みが引いて座れるようになったらとっとと職場復帰して高熱にうなされながら仕事をこなす。
その姿に、ジャックが苦言を呈してバートラムに協力依頼をして、屋敷に蹴り帰す、というのが一連の流れなのだが、カレンもその仕事狂ぶりを知っていた。子供のころから、そういう気があったのだ。
「……うーん」
「ん? どーしたんだ? カレンちゃん?」
今日はおとなしくオーランドが眠ってくれた、と様子を見に来たバートラムと話しているときに、カレンがいきなりうなり始めたのだ。バートラムも首を傾げている。
「んー、いやね、術衣着させてあげても、こいつ抜け出すんじゃないかと思って……」
「……まさか、君寝てないのって?」
「うん。それもある」
「……。まあ、こいつの抜け出し癖はひどいからなあ……」
「でしょ? もう、いつもいつも言ってるんだけど、なまじ医者として優秀だから……」
「……」
清拭を終わらせて、着替えさせようと前を開いた状態で診察台に横たわっているオーランドを見やってため息をついたカレンにバートラムは何かをひらめいたように、オーランドの下着を引っ張った。
「ちょ、なにやって……」
「いっそ、パンツ取り上げてやってすっぽんぽんにしてやったら起き上がらないんじゃねえの?」
「……それだ……!」
「だろ?」
にっこりと笑っていそいそとオーランドの下着を脱がせはじめるバートラムにカレンが足を持ち上げて手伝う。
「カレンちゃんは大丈夫なんだ?」
「別に? そんなもん見ても恥じ入るような年でもないし」
「……」
けろりとそういったカレンにバートラムは微妙な顔をして、同情交じりの視線を何知らぬ顔をして眠っているオーランドを向けるのだった。
バカ話ですいませんでしたあああああ(スライディング土下座)