7話 秘密にする理由
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バトルシーンがなくてつまらないと思いますがよろしくお願いします*バトルシーンは9話目以降の予定
食事をしていた部屋を出て地下にある師匠の部屋兼研究室で新しい魔法の説明を受けている。
「新しく作った魔法は2つあるのですが、先ほど説明したとうり、どちらも今の状態だとリスクが高く使えないんだよ……」
「確かにこれは、このままだと禁術クラスですね。いい魔法だけど……」
「どうかな?、やれそうですか?」
師匠の書いた魔法理論文と説明だけだと、良く分からないか……
「うーん……やっぱ、『ルーン』を見ないと分からないから、直接調べてみます」
『ルーン』一般的には魔法文字と呼ばれ、魔力またはマナから魔法に意味・事象を与える文字、これを組み合わせることで、色んな魔法を発動させることができる。
数千種類あるとされているがまだ少ししか、解明されていない。
解明されたルーンは、魔法陣に使用され、解明されていないルーンは音・感覚・色・形などで表現されるが余計な意味を魔法に与えてしまう。
俺はそれを“直接確認でる”そして何故ルーンが魔法に必要かが理解できた。
「でもあまり、直接確認したくないんだけどな~」
俺が最初に覚えた魔法『コンファム』は、魔法構成の必要ないとこ足りないとこを細かく診れるが、ルーンが集める魔法元素の流れも一緒に見てしまうため普通より疲れしまう。
「ですが、あれはとても幻想的ですから、魅せるなら効果てきですよ、カエデの元いた世界で、何故”黄金の瞳“と言われてたか良くわかりましたから」
「まあ、だから便利だけど普段使えないんだよな、はあ……」
普段使って慣れる事ができれば疲れずにすむのに……
そんな事考えてたらルークが暇そうな顔して部屋に来た。
「なあ、なんか手伝う事あるか?」
「おや、どうしたんですか?ミレーヌ達と待ってたのでは?」
確か部屋を出るときデザートを食ってたはずだけど……
「いや……まあ……なんか居づらくてさ」
「あーなるほど、ここに来るのは男性ばかりですから、久しいぶりに同性と会話ができてミレーヌも嬉しいのでしょう」
いわゆる女子トークか……嫌な事思い出す、前を歩いていた人が物を落としたのを見て、俺が一人で、同性同士会話してる女性に声を掛けて……
「おい!カエデ、大丈夫か?!目がアンデットみたいになってるぞ!」
「は!……あー大丈夫、大丈夫ちょっと嫌な事思い出しただけだから……」
危うく自己嫌悪でまた一日中、ふさぎ込む所だったナイスだルーク!。
「本当か?まあいいや、で、何か手伝う事はあるか?」
「そうですね……魔法陣の用意に、『魔葉水』が少し足りないので、『マァースリーフ』からの抽出をお願いしますよ」
「えーあれか……あの匂い嫌いなんだけどな~」
『マァースリーフ』とは魔法触媒として一般的で使い勝手良い『魔葉水』が採れる植物で何処でも育つ為とても人気だが絞りたては、ゴムが焼けたような匂いがするので鼻がいい獣人は嫌う者が多い。
「ルーク、君が手伝うと言ったんですから、ほら早く採取はしてそこに置いてありますから」
「アリスたちを待たしたら悪し、ほら俺も絞るの手伝うからさ」
「へ~い……」
そして、ルークとマァースリーフを絞るがゴム臭い……害がないのは分かってるんだけどな~。
時間を少し遡る
─ アリス─
なんで、カエデが男の子だと気付かなかったんだろ?気にしないって言ってたけど気にしてるよね……
すぐに自分の魔法を見せる準備で行っちゃったけど、男の子って分かったから、気まずいなー
「はあ……」
「?どうしたのアリスちゃん?」
「カエデの事女の子って勘違いしてたから、どう接していいか分からなくて……あっ呼び捨ても良くないよね。」
「うーん、そんなに気にしなくていいと思うわよ?私も最初会った時、あれ?女の子かなって思ったしカエデさんはなんていうのかな……そう異性といる時は、無意識に警戒しちゃうけど、カエデさんは大丈夫、て思える安心感があるの不思議だけどね。」
そうだ、最初カエデを見たとき、なんでか安心してあっこの子女の子だって勝手に思ってしまった、よく見れば身体付きや声で分かったのに……
「ん?何の話しだ?」
あっこいつも居たんだデザートに夢中になって静かに食べてたから忘れてた。
「カエデさんの話しよ、そう言えば、ルークくん、最初カエデさんに会った時よそよそしかったけどもしかして女の子って思ってた?」
「そっそそそそんな訳ないぞ!そりゃ会った時、話したら良い奴だって分かったし、何か花のいい匂いしたけど……最初から男って分かってたぞ!」
「嘘ね……」
「分かりやすいわね……ルークくん」
「うっ……そうだ師匠の手伝いに行ってくる!」
バタン
「「ぷっ……ぷはははは!」」
ルークは慌て部屋から出て行ったあとミレーヌさんと笑いあう。
「ね、カエデさんと親友のルークくんも最初は女の子と思ってたんだから気にしなくてもいいのよ♪」
ミレーヌさんはウインクして言ってくれた、ほんと、悩んだのが馬鹿らしくなちゃった。
「ほんとだね、うん普通に思ったとうりに話すことによ。ありがとうミレーヌさん」
「いいのよ、私もアリスちゃんから色々教えてもらったし……でも本当に上手くいくかしら……それにちょっと恥ずかしい」
「大丈夫!ミレーヌさんは綺麗だしちゃんと似合いますよ!私も一緒に繕います、ね、がんばろ!」
「ありがとーアリスちゃん……私がんばるわ!」
私がこの家の前に転移され、ミレーヌさんと話した話題が服の話し、正確にはこの世界には、かわいい服や下着が少ない事を仕立て屋というミレーヌさんに相談して繕って貰える事になった、そしてミレーヌさんも悩み事があると言うから聞いた内容が、最近夫が魔法の研究ばかりでかまってくれないとの事だ、仕事人間のダメ夫と思ったが詳しいく聞くと相思相愛の夫婦だと分かった、(ほぼノロケ話し)そこで、『異性を魅了するような服を着て誘ってみては?』、と話したのだ。
それからどのような服を繕うか相談していると。
ガチャ
「やー待たせたね、少し材料が足りなくて用意するのに時間がかかってしまった。」
ブルーナさんがそう言って入って来た。
「大丈夫よ、アリスちゃんと話してたらすぐだったから」
ミレーヌさんは少しほうを赤く染めて言った、ミレーヌさんかわいい。
「そんじゃ早速魔法陣を書いて初めよう、師匠よろしくお願いします!」
カエデはそう言うと目を閉じて魔法陣が書き終わるのを待っている。
「アリスちゃんは、まだ魔法の事分からないと思うから分からなかったら私に聞いてね。」
「うんありがとう」
これから何が起きるか少しわくわくして待ってると魔法陣を書き終えたブルーナさんが魔法陣の中央に立ち呪文を唱え始めた。
「え?!ブルーナさん魔法を発動させるの?」
「正確には演唱だけで発動はしないの、ほらカエデさんを見て此処からが凄いのよ……って聞いてないか」
ミレーヌさんが何か言ってるけどそれよりカエデが何かつぶやいたあと目を開けたのを見て呆然とする。
「凄く綺麗な瞳……」
最初見たとき黄色の目だと思ってたのが、今ではまるで水面に反射した太陽の光のようにキラキラ輝く、宝石または黄金のような瞳だ、見ているとまるで吸い込まれてしまいそうな魅力がある……
「あれって神様から貰った魔眼なんですか?」
「アリスちゃん……カエデさんは神には合わずにこの世界に来たの、そしてあの瞳の色は、生まれ付きで、輝きは”コンファム”という魔法でルーンを視るためのものよ」
私もそうだけど勇者は一度神様に会って、能力を貰って召喚される。
「え?!それじゃあカエデは……いえ……それはあとで聞きます、ルーンてなんですか?」
生まれ付き日本でなら黄金の瞳と呼ばれるだろう瞳を持って生活したなら、私のような見た目外国人に見えるより、もっと酷い迫害やいじめに遭ってもおかしくない、カエデって何者なんだろ?
「うーんそうね……分かりやすく例えるとルーンは、調味料で魔力が味のついてない食材かな。
それと大気中のマナを身体に取り込むと魔力と呼ばれるの」
「マナは色々食材になれて……あっ!魔力は人によって決まった食材になるんですね!」
「そうね、人によって扱える属性の数は違って、ユニーク魔法使いは、変わった調味料と食材と言うことね、そしてルーンはよほどの大魔法を使う時にしか見れないの」
変わった食材……ブルーナさんは料理法つまりユニーク魔法の扱い方を知ってるということで、”私は此処に転移された”のね。
「ふーさすがに疲れますね、カエデ解りましたか?」
「はい、理解しました、これなら代償は大幅に少なく出来そうです。」
「お疲れ、師匠!」
「お疲れ様、アナタ……」
「ありがとう、ルーク、ミレーヌ」
「あっ…お疲れ様です」
考えてて気づくのが遅れてしまった。
「さーこれで準備が終わりました、ここからが本番だよアリス」
「え?!まだあるんですか?」
「当たり前だろ、カエデが凄いのはここからだぜ!久ぶりに見るから凄く楽しみだ!」
ルーンを視ることだけでも凄い事みたいだったのに。
「ルーク、カエデは街では使ってなかったんですか?」
「カエデのレベルが15くらいに上がった時だったな、一度誰も来ない森の中でやったんだけど、すげー光って夜だったから街まで見えたらしくて慌てて逃げてからは、使ってないんだ師匠」
「ルーク最後まで説明しないと勘違いされるぞ!そのあとちゃんとギルトに怪しげな魔導具使ったら凄い光がでてしまったと言って謝ったので大丈夫ですから
!」
凄い光った?何か凄そう……でもレベルって何?気になる……。
「あの…レベルってなんですか?」
「それは、カエデに聞いた方が分かりやすいと思いますよ、私がカエデに説明しても納得するまで時間かかりましたから…」
そっかこっちの人の常識でも私達違う世界から来た人では解りにくいのかも……
「カエデ、レベルについて教えてくれる?」
「そーだな、アリスはレベルの設定があるゲームやった事ある?」
「うん、オンラインゲームはやった事あるよ、私はそんなにレベル上げしてなかったけど」
殆どチャットや生産職、庭造りで戦闘とかはしてなかった。
「それじゃ殆ど同じだよ、レベルが上がるとステータスが上がり、今まで使えなかった魔法や技を覚えるのは。」
「殆どって事は違う所もあるの?」
「そこに現実味が加わったてるんだよ、レベル上がってから鍛えないでレベル上げばっかりしてるとステータスの伸びが悪くなって、最後は同じレベルなのに全然勝てなくなるほど差がでるんだ」
「へーなるほど……あっそれじゃ一緒に召喚された日本人の人分かったらへこむかも」
「は?なんで?」
「あのね召喚された時その人……『ヒャッハー異世界だ!俺は神様からチート能力ゲットしたぜ!レベル上げまくって魔王を倒してハーレムを作る!』……ってはしゃいでたから。」
「そいつバカ?」
「呆れますね……」
「勇者のクセに頭おかしいな、そいつ」
「………」
カエデ、ブルーナさん、ルーク、ミレーヌさんの順に感想を言った、ミレーヌさんは言葉にならないみたい……
「まあ、とにかくレベルの事は分かったかな?アリス」
「うん、ありがとうカエデ」
「そんじゃ本番に行こうか、そうだ、前みたいにみんなにコンファムの魔法掛けたほうが良いかな?師匠」
「ルークの話しを聞くと辞めたほうが良さそうですね、街にまで光が見えたっということは大魔法並みの圧縮されたルーンなのは明白ですから、魔法掛けると前が見えないほどになります……」
「ですよね~」
ブルーナさんさらっととんでもない事言ってるけど、うーん少し見たい気もする。
「俺ちょっと見たいな……なあカエデ、片目だけに魔法掛ける事できるか?」
「やった事ないけど……できるぞ、でもいいか、やばいと思ったらすぐ目を閉じろよ、情報量が多いから気絶するかも知れない。」
………ルークに任せよ。
「コンファム!」
「おお……!…………何だ?こいつら?」
ルークはそう言って周りを見渡してる、何かいるの?
「まさか!カエデ私にも掛けて下さい…………!?やはりですか、カエデの魔法はほんと常識外れですね、初期魔法で妖精が見れるなんて……」
え?!妖精見たい!
「「私にもお願いカエデ」くん」
ミレーヌさんも見たいよね、一緒にお願いした。
「「わあああ、かわいい」」
ルークの肩や頭、には親指サイズの羽の生えた茶色の小さな妖精がいた、みんな小さくてかわいい。
「ふん、ふん……え!俺と一緒にいたい!?まあいいぞ、師匠何か主従の契約したいって言ってるけどいいのかな?」
あっブルーナさんが天を仰いでるそんなにとんでもない事なの?
「あーほんとカエデとルークは常識外れですね……ルークその妖精は聖獣になる可能性が有ります、伝説で妖精と契約すると、獣人だと似た姿の聖獣になり、魔王を倒すのに大きく貢献したと文献が有ります」
「俺だと狐の聖獣になるのか!やったぜ!これで目標に近づいたぜ!」
「そんな、単純では、ないですよルーク、カエデ、君達の本当の実力も魔法も絶対バレたらだめになったって事です!」
あっ今の内に私の魔法の事言ったほうがいいかも。
「あの、私の魔法ついて多分今言って置いたほうが良さそうなので言います……私は神様から貰った能力は『クリエイトサモナー』と言って聖女様と同じだそうです。」
私のその告白にみんなあ然としてる。
「本当なのアリスちゃん?!」
「すげー!」
「俺と同じ凄い事に巻き込まれた者がまた一人……」
「ちょっと待って下さい!」
ブルーナさんは私が渡した聖女様の手紙を見直してる、あっ封筒の中に何か書いてあるみたい。
「はあ~聖女ジュリーはよく身近の者にいたずらするのを忘れてました、まったく変わってない!」
「あの何かまずいですか?」
「カエデと同じくらいマズいです、カエデは賢者の末裔で先代召喚された者は、色んな国に利用され最後には、魔王にも利用されてしまい、人々から逆恨みされたのです、まだ強くない状態では同じ事起きるでしょう……」
「え?!そんな……」
カエデってそんな危ない事に巻き込まれてるの?
「そしてアリス、君のユニーク魔法は今まで世界に2人しか使える者がいなかった、一人は聖女、もう一人は最古の魔王です、バレたら魔王軍は全力で殺しに来るでしょう」
「どうしよ!私どうしたら?!」
私殺されちゃうの!?そんなの嫌!
「アナタ、そんな言い方したら、アリスちゃんが可哀想よ、大丈夫よアリスちゃんのユニーク魔法は自分から言わない限り”カエデさんと違って”分からないから。」
「すいませんアリス、つい言い過ぎました、そうです”カエデと違って”最後までバレたりしません。」
「それじゃ私が言わない限り殺されないんですね!良かった!」
「2人のアリスへの慰めが俺の心をえぐってる……」
カエデは小さな声で呟いてる……何かごめん。
「コホン、まとめるとカエデのユニーク魔法は隠す、ルークはワルキューレ騎士団に入れば問題ない、アリスは自分から言わない限り大丈夫です分かりましたか?」
「俺と同じと思ってたら違ってたな……はあ結局俺だけか……」
「やった!ワルキューレ騎士団に入れるのか!すっげえ!」
「カエデ、可哀想……」
結局はカエデだけ自分魔法を自由に使えないみたい。
「少し疲れました……紅茶を飲んで落ち着いたらカエデの魔法を見ましょう、カエデもいいですか?」
「それでいいですよ師匠、俺も気分変えてからしたいし」
「それじゃ街であった面白い話しを俺が話していいか?」
この世界面白い話しか……うんいいね。それからルークの話しを聞いて凄くわくわくしてきた異世界で旅をするのもいいかもしれない。
次回投稿はリアルが多忙の為2週間後になりそです。さて次話でカエデの能力についての説明は終わり、ブルーナの最後の餞別(恐怖の試練)の話しに入れる予定です。
また時間があれば読んで見て下さい。
それではまた(^_^)ゞ