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魔法構築士  限界までLv上げないと帰れない!  作者: さきのえ
始まりの街 ファース編
25/32

25話 新しい歩み

 師匠の説教後、激しい悪寒が背筋に一瞬走ったが何とか乗り切った。

 しかし最後『ミツという女の子に門の近くでこっそり魔眼を使ってもらえば何の問題はなかったですよ?話しに流されるのは良く考えてからしなさい。』

 そう言われた時は、ルークと一緒に膝を付いて落ち込んでしまった。

 今までの苦労は何だったのかと……。


「ああ……最後は楽しくファースから旅立つつもりだったけどな……」


「今回はいい経験したと思って諦めろルーク、報酬はたんまりと貰えたんだしさ。」


「そうだったカエデ、Dランク昇格良かったな!これで後は依頼を達成させていけばランク昇格していけるぞ!」


 Dランク昇格は、ある程度の攻撃魔法を使えれば昇格出来るのが一般的だが、ギルド長かAランク冒険者の推薦があれば特例で昇格出来る。

 ちなみに冒険者はEランク以下はDランク以上の同伴がいないと魔物の討伐依頼は受けない決まりの為、アリスがDランクになってから旅立つ予定だったが、アリスと相談して明日にでもファースを出発しようと思う。

 ─アリス─


「ねぇ、ミツちゃんもしかしてカエデの事が好きなの?」


「そ、それは!あの、その……う、うん好きだよもちろん男性として……。」


 今私達はミレーヌさんの案内でオシャレなカフェのお店で女性のみのお茶会をして自然と話しは恋バナになった。


「あっやっぱりそうなんだ!ギルドでのやり取りでも丸わかりだったし、それでカエデくんのどこに惚れたの?」


「カエデさんは、エルフでも珍しい可愛い顔立ちで女性に見えるから、何かあったんでしょ?ほら恋の先輩の私達が要るんだから相談して損はないわよ。」


 クルルさんが聞き、ミレーヌさんは話しやすいように促す。

 ミツちゃんは顔を真っ赤して恥ずかしがって可愛い。

 ほとんどの男は嫌いだけどやっぱり恋バナは別、いいなー私も恋してみたいと思えてくる。


「あ、あんまり良い話じゃ無いけど、実はカエデ先輩が”始めて私が見た人”だったんです……。」


「……それは、あなたの瞳が関係してるのよね?」


 始めて見た人?ちょっと悲しい顔をしてミレーヌさんに頷いて、ミツちゃんは話しを続ける。


「私はカエデ先輩に会うまでは、瞳の制御が出来ずに生き物が、見えない状態でした……でも偶然通りかかったカエデ先輩だけ見えて思わず声掛けたんです!

 そしたら先輩は優しい声で、『辛いんだね……よし!俺が何とかして診るよ!』って言ってくれてから、私に瞳の制御の仕方を一緒に考えてくれて……」


「惚れたと?」


 ミツちゃんが湯気が出ると思う程真っ赤になり頷くのを見て、いつの間にか集まっていた他の女性客も一緒に、『きゃあきゃあ』騒ぐ、カエデはミツちゃんにとって王子様なんだ、凄くキュンキュンする!


「そ、その後も魔法に付いて教えてくれて、冒険者にもなってカエデ先輩に会って世界が変わったんです、だ、だから出来たら……す、」


 こ、これは、まさか?!


「好きでした!って告白したいんです!!」


『きゃゃゃゃゃあ!!』


 ミツちゃん、可愛い!可愛い過ぎるよ!恋するとこんなに変わるだね!

 もうお店の中はお祭り騒ぎの女性達でいっぱいになってる。


「いいわね!いいわね!恋!やっぱり女性は恋よ!」

「応援したい!成功させて上げたい!」

「キュンとして来るこの気持ち、私も告白したい!彼氏欲しい。」


 恋バナによって女性達の恋に対する欲求が爆発したみたいで、中には活きよい良く店から飛び出して行く人もいる。


「任せなさい!私達が絶対成功させて上げるわ!」


 ミレーヌさんは活きよい良く立ち上がると周りを見渡して言い放つ姿は誰もが尊敬して付き従う威厳に溢れてる。


「いい?みんなこの娘の恋を成就させるわよ!!」


『おおおおおおおお!!』


 女性達によるプロポーズ大作戦は今始まった!カエデ、こんなに想われてるのにふったりしたらただじゃ済ませないよ!


「あの……私は告白するだけいいんだけど。」

 *******


 ─カエデ─


「カエデくん、ルークくんご苦労様でした!今回の報酬は特別ですよ!。」


「ミイさんありがとうございます、それと俺とアリスは明日にはファースを出ようと思ってます。」


「え?!そんな~依頼どうしよ……ででも今日は大丈夫なんでしょ?なるべく討伐依頼とか魔物の素材調達を受けて欲しいんだけど……。」


 あれ?ミイさん聞かされないのか?


「それ、もう殆ど達成してるぞミイ。

 昨日ついでに、魔物を粗方倒して事後報告になるけどな。」


「そうなの?でも誰も教えて……」


「ごめんねミイがギルドについた時、ギルド長が倒れて大騒ぎだったから言うの忘れてたよ。」


「ふえっ?!ギルド長倒れの!なんで?!それにギルド長が倒れたら書類仕事増えちゃうよぉー。」


 ファースのギルド長は細かな書類仕事をする事で有名で、職員事の得意分野を把握、振り分ける事でとてもしたわれいる。

 そんな人が倒れれば振り分けるなんて出来ず負担はでかくなる。


「彼は、疲れて居たようですから、ここは休ませてあげなさい。

 そうだこれは、差し入れです皆さんで食べて下さい。」


 話しを聞いていた師匠は少し責任を感じてか、師匠特性のドリンク(気力増加効果有り)とビスケット(集中力増加効果有り)を渡した。

 ミイさんを始めギルド職員は喜んでいるが俺とルークは複雑の思いだ。

 美味しい……けど半年で俺達を一人前まで押し上げた、ドーピング剤でも有り、飲むと苦い思い出が蘇って来る。


「ありがとうございます、ブルーナ様!!

 それとカエデさんDランク昇格おめでとう!!Dランクのギルドカードとお二人それぞれに報酬の金貨10枚です!」


「「おおー!!」」


 凄い!100万ですよ!これで手持ちは200万!新しい装備が買えるぞ!


「今回は賞金がかかった方もいたようですが、参加者が15人と活躍におおじた配分だから、了承してね。」


「いやいや!充分ですよ!Dランクの依頼なら銅貨5枚(5000円)ですよ!充分過ぎて逆に申し訳ないよ!」


 ランク事で当然報酬は変わる。


 Eランク以下=銅貨2枚~鉄貨8枚

(雑用、討伐協力など)


 Dランク=銅貨5枚~銀貨3枚

(討伐、素材採取、小規模護衛など)


 Cランク=銀貨6枚~金貨4枚

(商人護衛、討伐、魔物調査など)


 Bランクからはまだ良く知らないのでわかないがこんな感じで依頼料は決まるので今回はとても多い。

「カエデ、良かったですね、君の実力ならBランクまでは行けますが信用出来る仲間を増やさないと、それ以上はムリです。

 慌てずに仲間を増やしなさい。」


「カエデならSランクいけるって頑張れよ!」


 師匠とルークはそう言ってくれてるが、全力を出す訳にはいかないだろうから、そこは無理せずゆっくりだな。

 最初はいろんな所見て周りたいし。


「ほどほどにやるさ、そろそろいかないと、アリス達に怒られそうだ」


「ミレーヌ達はまだ話してるでしょうが……そうですね、行きますか。」


 ギルドを出てアリス達がいるカフェに向かうが、ちらほらと店の影で男性が女性に告白されて要るのが見える。

 リア充共め!俺なんか一度も告白なんてされてないぞ!

 それどころか恋の仲介役だった……。

 それからか……女性が俺に惚れるはずないと落ち込む事が多くなったのは。

 勘違い野郎が偶にナンパには来てたがな!!


「ここですね、しかし何故でしょ?少し前から視線を感じますが好奇心を持ってる者が多いですが……。」


「そこは、師匠が格好いいからでしょ、それかルーク目当てのお姉さん方とか。」


「私にはミレーヌ意外の女性に興味ありませがね。」

「お姉さん達か、俺は奢ってくれるから好きだぞ、『一緒に泊まろう』ってのは悪いから断ってるけどな。」


 ルークは気付いないがそれ誘われてるぞ、師匠は相変わらず。

 俺は……ないない、視てる人は皆さん女性みたいだし、ルークに殆ど視線がいってる。


「あの……あなたがカエデさんですか?ミレーヌ様方からの伝言で『私達は大切な用事が出来たから先に大樹の憩いでお祝いの準備しててね、それとここ重要!

 カエデさんは中央広場の噴水前でにちゃんとした服装で夕方6時集合!』だそうです。」


「ふうん……だとさカエデ。」


 話しかけて来た女性はルークを俺と勘違いしてたようで、慌て謝ってきたが、笑って気にしない事を言うと、じっと視てから納得顔でお辞儀して去っていった……なんだったんだ?


「ふむ……ミレーヌがカエデを呼び出す、カエデ今日は何かの記念日ですか?」

「記念日……そういわれるとそろそろ俺の誕生日だな、2月15日こっち来てから忘れてたよ」

「てっ事はカエデは17歳か?」


「そうですか、エルフでは7数字の歳事に贈り物をしますからね、では私はカエデに正装のプレゼントをしましょうか。」


「え?!いいんですか?」


「私がカエデの歳の頃もらったエルフ族の正装ローブですがね。

 これなら王族に合っても失礼になりませんから。」


 とはいっても丈の調整がある為男性貴族御用達の店により他にも良さそうなアクセサリー(魔力貯蔵の宝石付き、効果は極小)などを購入したが、ついでだとルークも正装の服を採寸して注文していた。

 それからは大樹の憩いに戻り、邪神教撲滅の祝賀会が宿を貸し切っておこなう手伝いをしてるとあっというまに待ち合わせの時間になった。


「そろそろ、行ってくるよ先に始めてていいからな。」

「おお!分かってるしかし羨ましいね女性達からの贈り物か、後で教えろよ。」

「ふふふ!そこで逆に驚かせて来ますよ!」


 ヒエンさん達が到着した時、聞かされたがなにやら女性陣でアクセサリーやら服の店に突撃して行ったようだ。

 女性はサプライズが好きだからな、そこでこっちは師匠にもらった正装+アクセサリーでまさにエルフ族の男となった俺がぼろマントとフードで隠し、落胆したとこで脱ぎ去り驚かす。


「それじゃ行ってきます!」


 みんなどんな顔するだろ?楽しみだ!


重要報告!今まで書いた部分の修正やら整理で次話更新は恐らく1ヶ月後になります。

より良い作品を目指し頑張ります。


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