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魔法構築士  限界までLv上げないと帰れない!  作者: さきのえ
始まりの街 ファース編
20/32

20話 捕り物事件簿 1

俺達は治安維持する衛兵達の詰め所で依頼を受ける事を決めたが依頼を出すのも手続きで時間がいるだろうから最初にアリスを冒険者登録する事になった。


「それにしても最初から隊長さんが冒険者ギルドに依頼を出せば良かったんじゃないの?なんでださなかったんだろ、冒険者ギルドと仲悪いとかかな?」


「仲は悪くないな、お互い協力する関係だしな。軍を動かす程ではない魔物の討伐は冒険者ギルドで、大規模の魔物や魔族との戦闘は軍が先頭に立ち戦うから……理由は他に有るんだよ。」


「じゃあなんで?」


「それはだな……「今は勇者の仲間選考は才能を見る戦闘でこの街の強い冒険者が相手をしてるのと、スカウト目的で来てる貴族の護衛、会場警備、いざこざの仲裁で衛兵達と冒険者ギルドは余裕がねぇんだ。だよなカエデ?」」


何故話しをさえぎった?

……ああなる程な、あんだけ目立てばそりゃあいるよな良からぬ事、考える奴。


ルークが視線を俺の後ろにずらして合図する、気配を気づかれないようにみれば、案の定いた、あれは、盗賊かはたまた誘拐事件の仲間か……。


どうするかは、決まってるがな。


「ねぇ……なんかまた視られてる視線を感じるけど、このペンダント効いてるのかな?」


「アリス、ルーク、ちょっと一芝居付き合ってくれるか……?」


アリスが小声で言うのを聞き俺も小声で話し作戦を説明する。


「……それ本当にやるの?成功はすると思うけど、私が凄く目立つよね、そこはどうするつもり?」


「それは、解決すれば問題ないよ、むしろ下手に近く奴はいなくなるだろうから。」


「いいなそれ、スリルがあって楽しみだ。」


さて始めますか。


******


─盗賊モゴエン─


おっ!出て来たな、どうせあんな護衛をつけるだけの身分の低い貴族だろうが、勇者の仲間選別の鑑賞で来たのが運の尽きだ、それに隠蔽のマジックアイテムなんて持ってるからには、相当可愛がられてるに違いねぇ、身の代金たんまりとせしめてやる。


「お頭、本当に狙うんですかい?対して持ってそうに見えねぇですが。」


「だからいいんじゃねぇか!下手に大金持ってる奴狙ってみろ次の日には絞首刑だ、邪神教にそそのかされた、奴らが良い証拠だ!実行させるだけさせておいて切り捨てやがった、だいたい前金で金貨10枚払うなんて俺は可笑しいと思ってたぜ。」


「な、なる程それで話しを聞く前のあの契約魔法ですかい。用心深いと思ったらまじヤバい奴らだ、お頭流石ですぜ。」


話した内容を”誰にも知られるな”なんてのは当たり前だろうが、契約で使う用紙を見た時、内心冷や汗が出たぜ、最高級の契約魔法に使うワイバーンの皮紙だったなんて一度見た事あるが、束縛度が魂まで及ぶなんて代物だやば過ぎる。


「いつ俺達をいつ消しに来るか解らねぇ早いとこ稼いでほとぼり冷めるまで隠れねぇとな。」


「そ、そうですぜ、あんな奴らには二度と関わりたくねぇ」

俺は部下に準備しておくよう命令して奴らの後をつける途中で黒髪の呪い子の侍女(ハーフよりも一部分種族の特徴を受け継げなかった歪な能力を持つ者の事)が辺りを見回す、そ振りもあったが、元Bランク冒険者の俺が尾行を気づかれる事はねぇ……それに加護領域は安全だからと危険とは無縁の生活をした貴族の子供は攫うのは楽だ。


実際今までも5回成功してんだ、護衛や子供を傷つけたり死なせなければ下手な事に追跡されねぇ、万が一捕まったとしても俺達は人殺しも女を襲った事もねぇからいきなり死罪なんて事はありえねぇ悪くても鉱山労働だ、移送途中で脱走出来る。


「おっ!冒険者ギルドか……今は中に殆どいねぇ、すっからかんだったな……しかたねぇ外で待つか。」


殆ど人がいないとこに入れば目立つし依頼もしない余所者は険悪されちまう。


「奴らが門の所で冒険者に成るとか言ってたのは本当だったようだね……なら魔物を狩るとこ、とっつかまえれば楽で目立たないね、あんた。」


俺に話しかけて来た女房に同意し頷いく、俺の盗賊団、『黒ガラス』は半数が女だ、貴族にもてあそばれた奴が多い。

貴族なんてどいつも腐ってやがるが子供ならば………。


周りの屋台で目立たずに見張ること30分ようやくお目当ての奴らが出て来た。


「なによ!アンタなんて嫌い、なんで私が怒られなきゃいけないの?!

もうこんな物いらない、私はこの子さえいれば魔物なんて倒せるのもう付いて来ないで!」


貴族の娘がギルドから出て来るなり護衛の火狐の少年に隠蔽のペンダントを投げつけて怒鳴ってるが一番驚くのはそこじゃねぇ!。


「あ、あんた!あれって聖獣の子供?!」


「断定はできねぇーがそうだろ、予定は変更だあの娘はなんとしてもうちに取り込む、そのやり方に変えるぞ、おいお前外に待機してる奴らに伝えろ!。」


「へっ!お頭、分かりやした!!」


今も揉めてる護衛と貴族の娘、そしてオロオロと泣きそうな顔で焦ってる侍女、そしてキョトンとして貴族の娘に抱えられる色鮮やかな狐。


だが騒ぎ過ぎだ!くそ……予想外に同業の奴らにも気付かれちまった、奴らは同業の奴らもいれば、邪神教の奴らもいるどうも仲間に伝えに戻る奴もいたが皆、欲望に支配された嫌な目してやがる。

そりゃあそうだ聖獣なんてのは、『アルブヘイム』各種族が守る精霊郷にしかいなく、選ばれた者しか聖獣を従える事ができねえ、大人の聖獣は弱くてもAランクの魔物に匹敵するが、まだ子供の聖獣ならいくらでも従えるやり方はあると、貴族の娘は殺すか死より辛い思いをされるかのどちらかに成る……なら俺達が是が非でも取るしかねぇだろうが!。


「なら勝ってにしろ!俺はギルドにいるから、魔物を倒して来てみろ、そしたら頭下げ謝り、言うことなんでも利いてやるよ!お嬢様だけどカエデとは一緒にいろよ!」

「解ってるわよ!いこうカエデ!」


「お、お嬢様危険です!私達だけでは万が一が……」


「大丈夫よ、弱い魔物しかいないファースなんだからほらいくよ!」


おー、おー元気なお嬢さんだ、ますます仲間に欲しくなるな。

移動を始め北の加護領域から出る門まで進みギルドカードを見せて外へ出て行くのを見守る。


だが予想通りにぞろぞろと後を追うように出て行こうとした奴が門の衛兵達に止められて捕縛されている、当たり前だ目を血走って急いで出ようすれば怪し過ぎる、馬鹿な奴らだ。


「ふん!欲ばかり出すからそうなるのさ、馬鹿な連中だね、さて私らは商人のふりして出るかね、あんた。」


荷物を背負い門まで行き門番に話しを振る多少危険だか何か情報があるとも限らない。


「何か事件でもあったんですかい?衛兵さん。」


「うん?ああさっきの見てたのか、いやなとても美人な新人の冒険者の後を目を血走って追いかけようとした奴がいてな、話しを聞こうとしたら、いきなり逃げようとするから捕まえた訳だ、しかしカエデも隅に置けないな、っとこれ関係なかったな、通っていいぞ。」


「?!カエデっと言う娘と知り合いで。」


「娘?違う違う、彼はエルフの血を引くなんて言ったけ?そうクウォータで男性の冒険者だよ。……しかしなんでお前娘と思ったんだ?」


しまった!


「いえね、彼等が私達の店によってくれたお陰で他のお客様も沢山買ってくれて、品薄状態なんで隣村に置いている商品を今から取りに行く所なんですよ、衛兵さん。」


「なる程、ここの借り倉庫は今高いからな、だが余り感心しないな、隣村まで徒歩で行くのか?荷物背負ってては魔物に襲われて死んでも仕方ないぞ、寄与つけろよ。」


無事、妻の機転で門を通過出来たが先っきの情報が正しければ厄介な事に侍女ではなく、雇われた冒険者少なくともCランクの実力があると言う事だ。


「あんた、どうする?中止するなら今しかないよ!」


「………いや、続行する……が此処は他の連中が動いてるなら其奴らを利用してやればいいんだ、危なくなったら攫って助ければいい、逆に手に負えない奴なら最後で手を貸して縁を結んでおけば、俺達に損はない訳だ。」


「ならいいけどね……ほらさっさと合流点に行くよ、あんた」


妻に促され橋を渡った先の合流地点の川の辺に向かう。

ファースの北側門を出てすぐ大きな川が流れ長く頑丈な石橋が架けられている面倒な地形だ。


「今は他奴は牽制して手を出していやせんぜお頭、どうしやす?」


「俺が合図すまでは待機しろ、女が貴族の娘を確保、もしくは守る、俺達男が他の連中を倒す、どうせ俺らより悪辣な盗賊団だ好きしろ。」


「「おおおお!!」」


待つ毎1時間、欲駆られた連中が動き出しな、次々と貴族の娘が入った森に武装して向かっていくのが見える。


「よし!今だ、俺達は森の東側から向かう、いいか油断するなよ、行くぞ野郎共。」


*****


「テメェーらがなんで俺達を……」


「煩いんだよ、俺らと一緒だと思うなよ!」


「ぐふ?!」


俺は剣を振り出会い頭の盗賊を斬り殺す。


「怪我はねぇなお前らそろそろだぞ。」


偵察した奴の話しではもうすぐで貴族の娘がいる場所だが……


「お頭、妙に静か過ぎやしやせんか?」


「だよな、魔物も普段より居るはずが殆ど戦闘の音がしないなんて。」


「「…………」」


俺達は20人だが、他の盗賊団や邪神教と思しき奴ら合わせて50人程がばらけて逃げないように森に入った筈だ、俺達側の5人は仕留めたがまだ45人は要るなぜだ?


「やっほー♪君達、盗賊団の人?それとも只の冒険者?」


「ミツ姉、だめだよ作成通りしないとほら怖い人が睨んでるよ、うう、僕目つきが鋭い人苦手なのに……。」


「なんだ、お前ら?!」


俺達の目の前にいるダークエルフの如何にも攻撃的な15歳程の女と森エルフの気弱そうな女と同い年に見える涙目の男か女かよく分からない奴がいきなり木の陰から現れた。


「先に質問してるのは私なんだけどいっか!あのね私たちは盗賊団を捕まえる為に此処にいるわけよ、でもでもあなた達は女性が半数でしょ?

盗賊団とか邪神教の奴て男ばかりで目つきも気持ち悪いでしょ?

でさ私の感から今思ったのこの人達は義賊の……なんていったけ?」


「ミツ姉……カエデ先輩が言ってた話しだよね?なんでミツ姉は名前忘れ易いの……ゴエモンだよ。」


「そう、それ!悪辣な貴族やお金持ちには盗賊として、平民には英雄として振る舞う!格好いいよね、痺れるね~!」


俺以外は目の前2人に唖然としてるが俺は違う、戦闘音がしない、捕まえるとの発言、そして恐らく最初から気付かれてたと言う事実。どうやら俺達は罠に嵌まったらしい。

次話は今日18時頃投稿です、お楽しみに!

(≧▽≦)

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