16話 この世界はどんなとこ?
16話お楽しみください。
──アリス──
ミレーヌさんからこの世界に暮らす人種について説明してもらい意外な事も分かった。
「へー、ハーフってヒューマンとの間しか生まれないんだ、それと思ってたより沢山の人種がいるんですね。」
でも元いた世界でもそうだけど姿や習慣が違う事で争いが起きないのかな?
「ヒューマンという言い方はヒューマン以外の種族がする言い方でアリスちゃんはヒューマンと話す時は人族、それ以外の種族と話す時はヒューマンと言ったほうがいいわ。
偶にいるのよ『人族と言ったら自分達がまるで人ではないみたいじゃないか!』って言う人。」
「う~ん……なんだか種族間で争いがやっぱ起きそうな話しだと思うんですけど……」
「それはないわ、どちらかというとヒューマンがいるから争いは利益や個人的なもので止まってるのハーフやヒューマンってけっこう欠かせない存在で基本ヒューマンは中立的な立場だからね。
その編も含めてこの大陸の役割と実状について説明するわ。」
ヒューマンって中間管理職て感じなのかな?なんだろ?
「まず人々が暮らす中で一番安全な加護領域とそれを可能にした賢者の石についての説明するわ。
加護領域は共和国制で国の名は『ヴァナ』主に穀物や家畜・馬などを作って”転移門”で各国の都市・町・村々に提供する農業国家ね。」
「農業国家?でもなんで……そっか!魔物がいるからか!」
普通の動物、猪とかなら防御柵でなんとかなるかもしれないけど魔物はそんなの壊してしまうからなのかも!
「正解、小規模で農作をするなら防ぎようがあるけど大規模では魔物がいると莫大な維持費がかかるけど食べ物がないと困る、そこで各国が協力して興したのが共和国ヴァナ、それを可能した加護魔石”賢者の石”この石を壊すのが魔族にとっての目標だと云われいるわ。」
「確かカエデのご先祖が創った石でしたよね?魔族や魔物にとっては嫌な物なのは分かるけど無視しても問題なさそうだけど……」
魔族がそこまで拘らなくても大陸を支配すれば自分達の農作物を作らす為に残して置いたほうが得な気がするよね……
「賢者の石には空間を安定させる役割も有るそうだからもし無くなれば邪神自身がこの世界に侵入出来るようになるから魔族にとっては重要な目標みたいね。
もちろん女神アテナ様が簡単に侵入を許す訳ないけど絶大でもないから壊れれば混乱は避けらんないわ。
そう言ってもジュリーの召喚した天使が守護してるから魔族に連合軍が負けない限りそんな事は有り得ないけど。」
なんか北欧神話のラグナロクみたいな事になりそうな話しで何か物語の世界みたいで実感が全然ないな。って今天使て言った?!
「聖女さんは天使を召喚出来るの?!それって有りなの?」
「ああ、そう言えばまだジュリーがどんなのを創造して召喚するか言ってなかったわね、クリエイトサモナーは一度決めたらまた次のって訳にはいかない種類や召喚条件に制限があるらしいけど別に伝説や自分でこんなのあればて思った人や物でもいいのよ?
ジュリーが最初に召喚したのが天使スクルドでも見た目は、白い羽のバードマン(鳥人)だからジュリーが話すまで誰も召喚獣だとは気づかなかったわね」
あれー?私が思ってたより自由なの?それに召喚て召喚してられる時間に制限があると思ってたけどもしかして違う?
「あの召喚獣が活動する時間制限とかはないの?もしかして永続的に召喚していられる?」
「あれ?アリスちゃんもしかしてサモナーについて勘違いしてる?
一般的にサモナーは二種類合って実態のない者、精霊や英霊・魔物の霊に仮初めの肉体を与えて召喚する『スピリットサモナー』東の大陸では”式神使い”て呼ばれてたかな?
スピリットサモナーは友好を結んだ霊を召喚すると維持に魔力を使うから魔力が続く限り召喚し続けれるわ。
もう一つが契約召喚『プラミスサモナー』これは自分と相性の良い魔物を召喚して契約し、戦わせるけど対価でたいてい魔力や食事をさせる事を求められるけどモンスターテイマーみたいに連れて歩く必要がないから戦力ではずば抜けるって事で冒険者なら必ず仲間に入れるわね、でも召喚時間は魔物の気分次第のとこもあるから当たりハズレがあるのよね」
「聖女さんが召喚した天使……そっかなら永続的に召喚し続けれるんだ!」
「2つを一緒に使う事が多いから総合してサモナーと呼ばれるけど、運と地味ちな努力が必要だからなりては少ないわよ?なんせ自分に同調する相手を見つけるまで探索と実行をしていかないといけないからね。」
あーそっか見つからない事も運がなければあり得るのか……
「そう言う事だと私はテイマーって事にした方が楽かな?あっ!話しそらしてごめんなさい。」
「いいのよアリスちゃん、疑問に思ったらちゃんと聞くのが大切よ。さてと、加護領域の事は話したから次は文化と主な国の話しをするわね。」
確か勇者が色々と知識を教えて文化が混ざってるって言ってたけどどんなんだろ?
「まずは加護領域の境の近くにあるヒューマンが治める国、『スビゥール』から話すわね、この国は才有る者を国王にする賢王制という他に例のない政策国、村々の推薦10ヶ所を受ければ選別の儀、”知性・思考力・忍耐力・求心力”を試される試練に参加出来て最も相応しい国王を決めるの。」
「??そんなの始めて聞きました、普通は選挙で決める民主制、
血筋で国王を決めて国王が各領主をまとめる封建制は知ってますけど……それって国王が決まっても納得しない人もいて揉めるよね?」
小説とかで試練を乗り越えたら王様になれるなんてのもあるとライトノベル好きの友菜が言ってたな~
確か内容は女性主人公であるヒロインは幼なじみの男の子が最後の王族の生き残りで有るのが分かり男の子を支えながら王になるのを手伝うだったかな?
普通は有り得ないでしょって内心思ってたなー。
「そこが上手くいく絡繰りが有るの各国から集まった各種族を一人ずつパーティーに入れた6人でダンジョンに挑む試練が合って統率できなかったら失格とか他国にも評価してもらうから、文句なんて言えないのよ。」
「文句なんて言ったらその国と外交問題になりかねないから?」
「理由は色々あるけどそうね、あと国王になるのはハーフかヒューマンのみね、じゃないと自分と同じ種族を贔屓してると言われるから、あくまでヒューマンは中立的な立場だからね。」
中立の立場って責任感もそうだけどわざわざなろうとする人いるのかな?やっぱ王様になるのってこの世界だと魅力的な事なのかも……
「あとこの国は勇者がもたらした知識を積極的に取り込む事で有名で国民の生活水準と高いの、有用だと思うのは他の国も取り入れてるわ。
一番影響が合ったのは、上下水道と水のろ過法に魔法も取り入れた事、これのお陰で街は綺麗になったし、川にスライムが大量発生して困る事も無くなったからね」
「スライムが大量発生?あっ……わかりました大丈夫です……」
スライムは汚れを食べる……ようするにそう言う事……
「私としては、布地の種類が増えた事の方が一番ね、20年前に新しい布地に使用出来る繊維を沢山発見してくれたエルフの方が嬉しかったかな、でもあまり一般にはまだ馴染んでないのは残念ね……」
「ミレーヌさんに布地を見せてもらった時、合成繊維の布地が有って驚いたけどもしかしてそのエルフって……」
「私は元勇者がこの世界に転生した者だと思ってるわ。
一つだけなら偶然だけど5種類も発見してるのは出来過ぎだし名前は隠して出身の村に委託販売してるからね。」
エルフは仲間を裏切る事はしないししたら森の精霊から嫌われるからだったけ。
それにしてもそっか願いは転生も有りなのか……。
「最後にスビゥール国は大陸中央にある事から交易の盛んな国であり各種族の橋渡し役として種族ごとのハーフの外交官が意見を言う場、議事堂がある政治の中心地で多数の種族が暮らしてるわ。
他の国は7割が国を治める種族だから始めて視た人は驚くわね。」
「ハーフの人が外交官になるのって問題を少なくする為?」
「ハーフは種族意識は少ない人が多いから変に種族の誇りを持ち出さずに交渉出来る事から外交官にされる事は多いの。
誇りで損するのは国としては紛争の火種になるからなくしたい思いが有るのでしょうね。」
政治ってどんな世界でも難しいのね。
他の国の話しが終わった頃ちょうどカエデ達が帰って来た。
「お帰りなさいアナタ……どうしたの何か合った?」
ミレーヌさんと出迎えたブルーナさんの顔は厳しいく真剣な目だ。
「ミレーヌ、ジュリーからの使者が来た”一週間後にヴァルハスまで来られたし”との事です……40年と少し短い間でしたが職務に復帰しなければなりません。」
「そう……ジュリーも忙しい時期になったのね、仕方ないわ。
幸いにもアリスちゃんは魔法の習得が早そうだから一週間あれば基礎は固まるわ。
そのあとは、カエデさんが教えても問題なさそうだから。」
二人りが真剣に話してるのは、それはいいんだけど、どうしてルークに担がれたカエデは白目を向いて失神してるの?!何が起きたの??
「ルーク何があったの?」
「アリス……何があったかと言ってもな……カエデは不運だったとしか。」
本当に何が……カエデは部屋に寝かして何があったか詳しく聞く事になった。
次回はカエデが何故失神したかの理由がわかります(笑)
一週間後更新出来るよう頑張ります。




