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魔法構築士  限界までLv上げないと帰れない!  作者: さきのえ
プロローグ
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1話 魔法構築士 

「カエデ準備はいいか? 俺はあのリーダーウルフを相手するから、お前は魔法の設置と取り巻きの〈スティットウルフ〉の注意を引いてくれ」


ルークはそう言っていつでも隠れた茂みから出て戦えるよう片手剣を抜いて構える。

ルークは身長が165センチ程、赤毛で活発な性格の少年で炎の魔法に特化した、火狐族なのだが……


「わかってるよ、そっちも設置したとこ間違えて慌ててミスするなよ」


俺達の今日の獲物はスティットウルフと言っ

て一度獲物を見つけると疲れるまで追い回してから襲う性質があり、群れのリーダーがくせ者で方向感覚を乱す魔法を使うため毎年

村人や商人が被害を受けている。


「さーいくぞ! おら! 犬っころどもこっちだかかってこい!」


俺は声は張り上げて叫び細身の剣を構えて茂みから飛び出した。


「「グル?!」」


「ワオーン!!グルル!!」


取り巻きの狼共は一瞬ビクついたがリーダーが吼えるとこちらを警戒し今にも襲って来そうだ。

俺は途中まで狼の群れに近づいて魔法を設置しそこに懐からナイフを取り出し突き立て目印にした。

そこから戦いながらリーダーから離れるよう誘導する。

スティットウルフはライオンと近い狩りの仕方をする、取り巻きのウルフ達が獲物を捕らえて最後にリーダーが来て食べる、リーダーウルフから引き離すのは割と簡単だ、しかし強い敵だと分かるとリーダーウルフが惑わしの魔法を使ってくる、だいぶ離れたとこで止まる。


「よし、この辺でいいだろう、ハッ!!」


振り返りながら剣を一閃、先頭のウルフの首を斬り落としたがすぐ取り囲まれる。


「がるるる! ギャン!?」


次々に襲ってくるが受け流し、時には剣を振るう、あまり倒すとリーダーウルフのとこに戻ってしまう、 それからしばらく戦ったが倒せたのは3匹まだ10匹いる……


「流石に一人で魔法なしはきついか……」


攻撃魔法を使えたら一気に倒す事が出来るのに……ないものねだりしても仕方ない俺は一人で攻撃魔法は使えないのだから…


ドシャーーーン!


轟音がした方向を見るとちょうどルークの前に小山ができていた、作戦は成功みたいだ。



「わりー少し時間がかかった」


ルークがこちらに向かってくるが

狼共はそれどころではないリーダーの姿が見えずどうすればいいかわからないようだ。


「それはいいから早く来い終わらすぞ!」


俺は戸惑っている狼共の間をすり抜けて来たルークの肩に手を置き『魔法術式を流しこむ』


「グラウンドスピア!」


地面から無数の鋭い針が伸び次々と狼共を串刺しにする、あっという間に片づいた。


「よっしゃー!」


ルークは尻尾を振って喜んだ。


「あとはリーダーウルフが窒息死するのを待ってから土砂の中から引きずり出そう」


そう言って小山の方を見た、あれは最初俺が設置した、土魔法『アースリクレイム』を

ルークが発動してリーダーウルフを大量の土砂で生き埋めにしたのだ。


「それじゃその間に死体回収しとくか」


それからしばらくしたあとリーダーウルフを回収し冒険者ギルドに戻った。



━冒険者ギルド━



「はい、『スティットウルフのリーダーの死体を無傷で確保』のクエスト完了ですね、お疲れさまです。では『倉庫の腕輪』と『ギルドカード』を出してください」


倉庫の腕輪はギルドの素材倉庫に直接、転移させることのできるもので、クエストを受ける際渡される。

これは昔高くて高価な「異次元の指輪」を初心者が着けていたり素材をギルドに持ち込む前に殺して奪う者があとを絶たなくなったため、ギルドが対策としてクエスト報酬から貸し出し料金を引いて貸している。


「ルークさんは、これでクエスト回数が希望されていた騎士団入隊の試験を受けれる基準を達成しました。おめでとうございます!」


受付の女性は嬉しそうに言ってくれたが

俺の方を見ると悲しい顔をしたのが地味に

へこんでしまう。


「一応カエデさんもEランク承認試権受ける事ができますが…」


「アハハ…今の俺じゃ無理ですから実力をつけてから受けますよ」


「無理、無理お前は一生Eランクに上がれねーよ魔法もろくに使えない建築士さんよ!!」


「「「ぎぁははは」」」


俺と受付の女性とのやとりがギルドに併設した酒場で飲んでるルークと同じ火狐族の男には聞こえていたようだ。


「てめぇ!カエデのこと知りもしないで!」


「やめとけって俺が魔法を発動できないのはまあ…本当のことだし、ここで喧嘩なんかしたら入隊試験受けれなくなるかも知れないぞ?」


ルークがいまにも殴りに行こうとするのを止めるが正直俺も殴りたいが我慢だ。


「そうです、あなた達は2人でホコリ被ったクエストを成功させたんです、私たちギルド職員は凄い事を知っています。気にしたらダメですよ」


「ありがとうな、お姉さんさっと気分変えて食いに行くか!明日でこの街は最後だしな」


こういう切り替え早さは凄い元の世界での友人もそうだったことを思いだす


「そんな悲しいそうな面しないでもう行こうぜ腹減った」


そして俺達が泊まっている宿屋で腹一杯食べては愚痴り合い明日は師匠に会ってから旅立つので早めに寝る、でも俺はギルドカードを観て考えていた。


(俺の今レベルは20そして人の知られてる限界レベルの最高は200…速いか遅いかわ人によって変わるが…)


「俺の限界レベルはどのくらいなんだ、いつになったら帰れるんだろう?」


俺は今までの事を思い出しながら眠りついていた。

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