第二期 第12話:再臨する秩序、運命の再構築会議へ
神界の空に、鐘の音が響いた。
パングラ=ブレッドロアが残した“奇跡のパン”は、
封じられていた神々の意識を次々と目覚めさせる——
《記録神ファーレス》《均衡神ゼリュア》《理路神ケイネス》……
次々に目覚める神々の気配が、ユウトたちを包み込む。
彼らは静かに、しかし確かにこの時を待っていたのだ。
「この時をもって、《運命再構築会議》を招集する」
神々の審議空間が再起動する。
それは、運命というシステムを“焼き直す”最後の評議だった。
ユウトたちは神々とともに円卓に着き、それぞれの立場で口を開く。
ロゼッタ:「選ばれなかった記録を削除したままでは、歴史はねじれる」
アリシア:「偶然を切り捨てた秩序は、いずれ崩壊する」
セリーヌ:「それでも抗うのが、人間の自由だろ」
ユウトは、パンを机の中央に置いて、語る。
「このパンみたいにさ。焼いてみなきゃ、味も中身もわからない。
けど、焼く価値はあるんだよ」
神々は沈黙する。
そのとき、空間が揺れる。
再び現れたのは、《秩序の眼》。
彼らはかつての神の意思を継ぐ、絶対安定主義の使徒たち。
「我らは認めない。“強運”という異常存在が、再構築の基準にされることなど!」
秩序の眼によって放たれた“審判光”が、ユウトを直撃しようとした瞬間——
《カンッ!》
パンを乗せた銀皿が跳ね上がり、光を逸らした。
「……やれやれ、パンはいつも助けてくれるな」
天運の剣が光をまとう。
そしてユウトは、神々の前に宣言する。
「俺が“運命”を焼き直す。その余白に、全ての可能性をぶち込んでやる」
審議空間は沸騰するような光で満たされる。




