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過去

―-父が殺されて1年後


連れ去られるようにクライシス家の領地に小さな小屋を借りて生活していた。


父の死を乗り越えることはできなかったが、父の死で世界が止まるわけではなく。


毎日、家の近くのおばさんが経営していたリンゴ農園の手伝いを母としていた。

母は給金をもらっていたが、ティア自身はその家の長兄に勉強を教わっていた。


平民が通学するアカデミーがあり、そこの卒業生だったのだ。

お兄さんから教わる内容は新鮮だった。

計算や言葉など、いろいろと教わった。


元々好奇心旺盛だったティアは、いろんな知識を吸収していった。


あまりの速さに兄さんが領内で最も図書が揃っているところに連れて行ってくれ、いろんな本を読み漁った。


その図書の司書として、メイアがいた。


メイアは優しく、ティアにいろんなことを教えてくれた。

彼女の元で勉強するようになり、そんななかでマシアス様と出会った。


まあ、出会ったと言っても、幻影だったのだが。


マシアス様はティアの能力をかってくれ、魔法を教えてくれた。

元々魔力もマナも普通の平民より多かったティアは、どんどん上達していった。



ある日を境にマシアス様が現れなくなった。

直接手紙をもらったのだが、事情があって会えなくなった、と書かれていた。


まだ学びたいことがあり、メイラに言うと、メイラが先生になってくれる、と言ってくれた。

しかし、それには交換条件が。


元々、魔塔は人員不足。

ティアのように、魔力とマナが多い人材を集めていた。

そのため、魔塔の使いとして、メイラの頼みごとを聞く、ということであった。


ティアは深く考えず了承し、その日からメイラのスパルタともいえる授業が始まった。


そのおかげでティアはクライシス公爵の後援でオールディーシャ学院に入学した。


メイラとの授業はとてもつらかったが、感謝もしていた。

父の死と原因を知りたかたティアは、メイラから“調査”に有効な魔法を習い、自分なりにも調べた。


メイラの調べでも帝国が何か関係しているのはわかったため、メイラにも調べてもらった。


メイラの調べた情報からも皇族が深くかかわっている可能性があり、ティアは帝国に行くため、まずはオールディーシャに入学することにした。


試験を受ける直前までメイラにいろいろと魔法を習ったりしていた。

時々メイラがマシアスと鏡で通信していたため、ティアも際にマシアスと話しをしていた。


いつからだったが、ティアがマシアスと話すことをメイラが渋り始めた。

おかしいと思い問い詰めると、逃げ回っていた父と母は魔法の技術がかなり高かった。

いくらティアが父について語ってしまったとしても、そこまですぐ見つかるのはおかしい。


マシアスは魔塔庁長のため、登録されている魔法を追うことができる。

魔塔は各国の情勢に干渉することはない。そして各国も魔塔には干渉しない。


マシアスは何らかの理由で、ティアたちの居場所を彼らを狙っていた者たちに教えたのでは、というのがメイラの見解だった。


そう言われてみればそうだ。


頻繁に居住地を変えていた。

同じ所には二度と戻っていないし、両親とも元の国の知り合いとは連絡を取り合っていなかった。


メイラが危険は高いがマシアスの動向を調べてくれるというのでお願いした。



そして、あっという間にオールディーシャの試験に合格し、入学することに決まった。


メイラとはわりと頻繁に連絡を取り合った。徐々に顔色も悪くなっていく彼女は何でもない、と言っていたが。



違和感はあった。

学院に入学してからのメイラは、元々厳しい人だったが、少し常軌を逸した言動がでてきた。


メイラの様子がおかしいことには気づいていたが、まだ子供だったティアはそこまで重く気にはしていなかった。


メイラの情報では、帝国については少なかった。

魔塔が干渉できないため、中々調査が難しいといっていた。


マシアスに関しては、メイラが副官のためほぼ一緒にいるらしいが、残虐非道な言動が多いらしい。





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