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悪夢のミモザ  作者: 雨宮花
1/1

夕闇は其処にいた

ミモザは優しいやつだった。

あの日、僕はいつものようにミモザのいる小屋へ行った。ミモザは小屋の隅で背中を丸めて泣いていた。一人ぼっちの小屋の中。僕はそっとミモザの背中に手を置いた。ミモザはゆっくり振り返って僕を見た。ミモザの黒い瞳が、右目だけ鮮血のように赤くギラギラと輝いていた。

「にいちゃん、私、もうここにいられない……」

僕は精一杯優しく、そっとミモザの頭を撫でた。ミモザを安心させようと、いつもと同じように微笑む。

覚悟はできていた。

「ミモザ、行くぞ!」

何も持たずに二人で小屋を飛び出した。右手で強くミモザの手を引いて歩きだす。ミモザが後ろで旅が鼻をすすっている音がする。小屋が見えなくなった頃、強い風が吹いてミモザのペンダントがシャラリと揺れた。


ついにミモザが魔王へと近づいてきた。

二人の旅が始まった。

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