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私が昼まで寝ているのを見て病気かと思い心配してくれたが、そうではないと分かると困ったような顔をしていた。
本当は起き上がりたくもなかったが、さすがに正午を回ってしまったので重い体を引きずって布団から這い出た。
リビングに行くと、一族が勢ぞろいしていた。
私がいなくてもみんな楽しそうに盛り上がっていた。
お兄さんの奥さんの楓さんは、神戸の有名店で買ってきたお菓子を出して、お取り寄せしたらしい高級茶葉の紅茶を入れていた。
美人でお嬢様育ちだけあって、ブランド物のエプロンが似合う!
そして上品な笑顔が憎らしいほど場を和ませている。
私と言えば、昨日のショックのせいで化粧をする気にもなれず、髪すらとかす気力も無かった。
パジャマを着替えるだけで精一杯だ。
そんな嫁のだらしなさに、さすがに雅彦はちょっと嫌そうな表情をした。




