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おっぱいと東京  作者: まんまるムーン
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 飲み会の参加者の中で、一番好みは雅彦だった。


背の高さも私と並んで丁度良さそうだし、学歴も仕事も申し分無かった。


私の方が3歳年上というハンデはあるが、平均寿命を考えると女性の方が年上で丁度いいじゃないか。


同時期に死ねる。


今から臨終の事まで考える必要はないが、年の差などさしたる問題では無いという事だ。


そして私は男性ホルモンが多そうな人が苦手だ。


俺が守ってやるぜぇ、と言いそうなタイプが苦手なのだ。


全員ではないけど、そういうタイプの人はDVを想像させる。


父がそうだった。


いつも威勢よく大きな事ばかり言って男らしさを前面に押し出していたが、家族に対しては酷かった。


住んでいたアパートはボロボロで狭く、夏は灼熱地獄で冬は極寒だ。


おまけに自分は外に女を作って豪遊しているくせに、家には生活費をほとんど入れなかった。


母のパートと内職代で辛うじて生きていられたのだ。



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