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夫の雅彦とは仕事関係の飲み会で知り合った。
そのころ私は結婚に焦りを感じ始めていた。
周りの友達は次々と結婚していき、気付いた時には独身者は私だけだった。
自分で稼げる実力や、開業できるような資格でもあれば、一人でバリバリやっていけたのかもしれないが、なんの特技も資格も、おまけに根性も無い私は、条件のいい相手を見つけて早く落ち着きたかった。
お見合いやその手のパーティーにも行ってみたけど、なかなか条件に合う相手が見つからなかった。
出会った相手は皆、どこか我慢ポイントがあった。
そうこうしているうちに月日だけが過ぎてゆく。
急がなければ!
そんな時、同僚から飲み会の誘いを受けた。
一つ返事でオーケーした。
そこで出会ったのだ、夫となる雅彦に。




