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「加奈さん、ありがとう。どうやら仲直りしたみたいですね…。」
「えっ? もしかして雅彦何か言ったの! まったく…」
加奈は長谷川から言われて憤慨していた。
僕は加奈からの報復を恐れていたが、さすがに結婚式で荒れ狂うことはなかった。
加奈は気を取り直して麗子さんに話しかけていた。
「麗子さん、あなたとは気が合いそうだわ。十二単、素晴らしかった! 今度女子会しよ!」
「是非ぜひ~! ティーパーティーでしたら私、本格中国茶を淹れますよ!」
「麗子! やめとけっ!」
長谷川はすかさず新婦を止めた。
本格中国茶と聞いて、彼はサーっと青ざめた。
まあ、だいたい話は聞いている。(詳しくは「すみません、妻です」をお読みください)
僕は見てみたいけどなぁ…。




