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「えっと…ごめんなさい、何さんだっけ?」
「赤池です。赤池加奈。えっと…」
「津田雅彦です。」
それから何を話したかあまり覚えていないが、二人で盛り上がったのは確かだ。
自分でもあまり面白い人間ではないと分かっているが、そんな僕の言う事でも加奈は笑ってくれた。
手を口に当ててとても上品に。
そして飲み物が無くなるとすぐに新しい物を用意してくれて、取り皿に食べ物が無くなると大皿から取り分けてくれた。
何て気が利く子なんだ!
その後、連絡先を交換して、休みの日になると二人で出かける事が多くなった。
彼女は会うたびにオシャレをしてきてくれた。




