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「結婚前のクリスマスにさ、恵比寿のイルミネーションの前で待ち合わせたじゃん。あの時すごく寒くてさ、加奈、鼻真っ赤にさせてブルブル震えて不安そうな顔して俺のこと待ってて…、クリスマスプレゼントを渡したら、クシャ~って笑ってさ、鼻真っ赤っ赤で。俺その時、絶対にこの子を守ってやろうって思ったんだ。」
加奈は僕の胸に顔を埋めた。
「…雅彦。」
「ん?」
「私たち、もう一回最初からやり直せないかな?」
「俺も同じ事思ってた。」
僕たちは長い長いキスをした。
そして二人でマンションに戻って同じベッドに入った。
朝までいろんな事を話し、そしてたくさん愛し合った。




