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今日は確か加奈の同窓会だ。さぞかし浮かれてるんだろうな…。
エステだダイエットだって、張り切っていたからな…。
久しぶりの同窓会で、元カレとでもあっているのかと思ったらイライラしてきた。
気分を変えるために窓を開けた。
夜風が気持ち良かった。
ふと視線を感じて下と見ると、加奈がいた!
視線が合うと、ちょっと困ったような顔をして、その場を立ち去ろうとした。
「待って! そこで待ってて!」
僕は急いで下に降りた。
加奈はその場で待っていてくれた。
「今日、確か同窓会だったよね?」
「うん。」
「今、帰り?」
「うん。」
「寄ってくれたんだ。」
加奈は気まずそうな顔で横を向いたまま答えた。




