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好みじゃないけどこの顔だ。
男と言うものは迫ってくる女が可愛ければ、好みじゃなくても全然オッケー、むしろ本当はこういうのが好みだったんだ…と、180度信念を曲げられる生き物だ。
もうすでに下半身が反応している。
いやいやいやいや!
ダメだろ!
僕みたいに気持ちのか弱い人間は、一度そういう快楽を覚えると、沼に飲み込まれて勉強など出来なくなるに決まっている!
僕の田舎脱出計画が水の泡だっ!
恐怖の浜辺沼だっ!
ピピーッ!
即刻全員退避―!
「悪いけど…僕は受験勉強で忙しいから、君には付き合ってられないよ。そろそろ帰るね。」
下半身の荒神様を抑えるために前かがみになりながら浜辺に宣言した。
すると信じられない事が起こった。
いきなり浜辺が僕の頭を鷲掴みにして唇を押し付けてきた。




