その34,ライド
本日2度目の更新です。
書き溜めが進まないですなぁ
と、言うわけで…。
まずはギルドに依頼を出すことになった。
ギルドには依頼書を出し、俺たちは寝ぐらへと戻ってきたんだが…狭くて全員は入れないな。
特にジェシー、お手、待て、伏せ、だぞ。
なんてな。
テーブルの周りに立ち、依頼や今後について話し合う。
さてその依頼内容といえば…
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牧場従業員募集! 急募!
健康で真面目な方
1日1金貨
6:00〜18:00
昼休憩あり
三食・寮付き
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我ながらブラック企業かしら、と思いつつ。
いや俺はすぐにでも牧場を作りたいんだ。
ゲームならすぐなんだけどなー
今後の展開としては、この我が寝ぐらの近くに牧場作って。
のんびりと牧場の物語的な…。
現実逃避になりそう。やめよう。
ま、それから倉庫も必要だな。
仕入れた商品を仕舞っとかねえとなんねえし。
全てを革袋にってわけにもいかないだろうし、何よりそれは不便だ。
少なくとも、買う側にはモノがあるという事実も見せなければならないからな。
倉庫と寮の見積もり、求人と農地についてはドライアドに任せておこう。
ギルド関連の依頼と金の管理は…シェロちゃんも雪風もアホだからダメだな、サキュバスに頼もう。
雪風には移動手段として、農作業の担当として動いてもらおう。
ジェシーには引き続き、服関係だ。
アホの子シェロちゃんには何をやらせれば??
と思ったけど、とりあえずついてきて貰って薬草の収集だな。これは群を抜いている。街一番の目利きだ。自信を持って言える。
薬草からポーションを作る知識もある。
それを売ることも視野に入れておこう。
まずは、街のドワーフ族から聞いた、山を越えたところにあるドワーフ族の街とやらに向かう。
初心者向けの、クソやっすい武器と防具をたくさん仕入れに行く。
おもちゃみたいなペラペラの剣と盾に革の胸当てくらいでいいな。
おまけ程度に俺が何かエンチャントしとけば良いんだ。
見た目おもちゃだけど火の玉が出るとか面白えよな。
ギルドからの支払いを待つ間、今後の担当や俺のやりたいこと、求めていることを紙に書き出す。
卸売、倉庫建造、ポーションや薬草に服の販売、肉の定期的な供給。そろそろ刺身や冷たいビールも恋しい。
あれだこれだと意見も出る。
シェロちゃんはポーションや薬草以外にも食べるものを売る店が欲しい。
ドライアドは道の整備をしてはどうか、と。
サキュバスは冒険者達の水浴びが出来る施設。
ジェシーと雪風は街の防衛。ジェシーはいまのように自由に出入り出来るのではなくて、関門を作るべきだ、と。
雪風としては、街が襲われないようにしてほしいらしい。
「現実的に全てを今すぐにというのは難しい。少しずつ、出来ることからやっていこう」
皆それぞれ、これからのことにワクワクしながら計画を立てていた。
「よし、ではシェロちゃんと雪風、仕入れに向かおう」
とドアノブに手をかけた時、
コンコン
誰かがノックする。
「こんにちはー!イナバですよー!」
うさ耳ギルドマスター、兎人族のイナバだ。
ふわふわの真っ白な毛で出来たバニースーツに身を包んだうさ耳のお姉さん。
ギルドマスターが来たということは、依頼の精算に来たのかしら?
「無事、というか、わたくしの説得もあって1,000金貨の証文をお持ちしましたよ!ギルドにいらっしゃったらお支払い出来ますからね」
胸の谷間から出してきた、ちょっと暖かい小切手のようなものを手渡される。うさ耳の温もり。
匂いを嗅いだらいい匂いしそうだけどやめておこう。変態みたいじゃないか。
ま、これと金貨を交換、という事だな。
そりゃそうか、金貨1,000枚なんて持ち歩けるもんじゃない。
「それじゃあ後日貰いに行くよ。そんな大金、今は必要ないからな」
と言いながら革袋に証文をしまう。
「俺たちはちょっと用事があるもんでね、また後で、イナバさん」
ドアの前に立つイナバの肩をポンとタッチし、外に出る。
その時胸元を凝視したのは無論言うまでもない。
「それじゃ、雪風、山を越えたドワーフ族の街に頼む」
外に出た俺たちを、風の精霊が出迎える。
金色の光の粒子が身体の全てをセンシングしているように、風に乗りサアッと音を立てて撫でていく。
「雪風」
再度呼ぶ。雪風が瞳を閉じ手を合わせ、ムーンでプリズムなパワーでメイクアップする。
一瞬で白いワイバーンの姿になり、背中を頭で指す。
自ら鞍の留め具に首を通して咥え、セット。
雪風の背中によじ登り、鞍に跨り手綱を握る。
『エンチャント』
『ディフレクト』
『グラビティ』
雪風に魔法をエンチャントする。
再び、そしてすぐ目の前に現れたワイバーンに腰を抜かすうさ耳イナバちゃん。
「いざ、ドワーフ族の街へ!!」
腕を上げ、山の方を指差して命令。
グォォォォォォオオオオオ!
雪風が咆哮を上げる。
今度は白目を剥いてぶっ倒れるうさ耳イナバちゃん。
ジェシーが抱えて部屋の中へ。
急いで部屋に入っていくジェシー達を確認し『行くぞ』と声をかける。
翼を上下に羽ばたかせると、風が巻き起こり砂や草が舞い上がった。
思っていたより揺れはない。どんどんと地面が遠くなる。
風圧や重力加速度(G)も感じない。エンチャントは上手くいったようだ。
〈ドワーフ族の街はあっちなのだ〉
俺が示した方向とは、全然違う方向だった。
ここまで読んでいただきありがとうございます。拙い文章ではありますが、評価、感想など頂けたら励みになりますのでよろしくお願いします!




