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なぜかなぜにかアンタルチカ  作者: そとのなか
2/7

どうしてさんまはおいしいのだろう?

「おいしいお肉くいたいな」

魚へんにばつ。果たしてなんて読むのでしょうか。わかりません。

「あなたってひとは完全になにもかも忘れてしまったのね‼︎」

許さなくていいから聞いてくれ。あのままじゃ俺は駄目だった。ありゃあ夢の城だ。お城ってやつはなあ凄まじく人件費と労力ってやつが掛かるんだが結局一時代のもんだ。それからさきまったく時代にそぐわないただの名所になるだけだ、つまりそれだけだ。だからこそ忘れてしまってオールオッケー。全然問題なしだ。

「燃やしてやるわあなたってひとを燃やして灰にしてやるわ」

ああ大丈夫さ。俺って男は灰になったって構わない。俺はただやっていくだけだ。それだからそうなの平気さ。

「しねくらえ」

おいとまさせてもらうよ。じゃあな。

「つば吐くわ。ペッペッ」






ゆめにまぐろとさんま。いいゆめだった。

「そういっていられるのはいまのうちよー」

ああどう進もうともいい文章に行く気がしない。やめちまえ。そうやって良き時を待つのが俺ではあったが良き時は三ヶ月に一回来たらいいほうだ。そりゃあないぜジョニー!

だからこそ基礎体力を上げる意味でもただ書くという作業が必要だ。

「殺す殺す絶対殺す」

殺し屋でもない癖にそんなこと出来るわけないだろう。そもそもお前ひとどころか魚ですら殺せぬ気概を持てぬ臆病者だろ。

「馬鹿にしやがって〜。殺すしかない殺す殺す」

殺す気ないのに殺すとかいっていたら勘違いされてお縄になっちゃうよ。

「そんのなのしるか〜」

実は僕は逮捕したいのです。知っていますかいまのせかい警察なんて機能していないことを。

「なにいってまんねん」

だからね治安はおかしいことになっちまったってわけ。おかしいことにみんな血走ってはいるのにね。どういうことだろうね。

「さんまのくいすぎじゃね」

その言葉いっちゃおしまいだー。

「わたしもくいたいよさんま」

おれたちには手の届かぬ代物だ。唐揚げでもくってな。

「嫌だ。自撮りやる。さんまの自撮りやる」

あれ流行ってるねー。いくらさんま食い過ぎの世の中になっちまったっていったってもっとお利口な流行物あるだろう。

「ひよこのぴーちゃん流行らせようよ。あれ楽しいよ」

あれ流行ってるのおまえだけだから。そこんとこよろしく。

「アップルストア不正アクセスして数字弄るから本気だから。ひよこのぴーちゃん大流行りだから」

そんなんで流行るならとっくに流行ってるから。

「アップル殺す。りんご食いまくる。全部食う」

おまえりんご嫌いだろ無理すんな。

「食う食う絶対食う。食い殺してやる」

程々にしとけよ。


なに書いていたっけ。ああそうそう俺っちの夢。車椅子でりんごを踏み潰す。ありゃあ俺には厳しいなまあ氷食うよりは容易いけどよ。あれ出来るやつを想像できないわ俺って男は。もうすぐ冬休み。雪だるまによる統治が始まる。学校は冬戦争。あなたは維持したいですか? 学校。

「僕はどうでもいいなー」

部活なんて竜が食った。夕焼けを見てごらん。もうみんな学校なんてどうでもいいのさ。そんなのやるぐらいならたださんまくうほうがせかいにいる悦びを感じられるってさ。

「でもわたし学級崩壊はいやだ」

学級なんてもうないさ。登校児問題が社会問題になってるの知ってるだろう。もう学校は誰かのもんさ。黙ってさんまくうがいいさ。

「学校行きたい。おしゃべりしたい」

サンマでも食ってろよお話したかったら。ほら見てみろよ通り一遍さんま野郎のパーティーだ。さんまさえ食えれば食いあぶれることはねえ世の中だ。だから学校なんていかなくていいんだよ。

「それでもいきたいの」

なんでさお前あんなに学校嫌だっていっていただろ。勉強なんてしたくないって。それで学校いかなくなっただろ。それなのに何故。


どうしてだろう。私はいかにも普通の不登校生だった。特になんてことない理由。勉強が嫌だった。なんで押し付けられないといけないの? わたしそんなの嫌だよ。わたしそんなひとじゃないよ。そうやっていかなくなった。

不登校に憧れていたんじゃない。いくら世間ではトレンドだったからといってそんな理由じゃない。そもそもわたしおしゃれとか興味ないし。頭にとんがり帽子が精一杯。

でもねわたしが不登校になった瞬間世間様はさんま一色。さんまの社会。

学校なんて意味がなくなった。さんまだけになった。全てさんまによって構成された。食えさえできればどうってことなし。ただの人生。

どうやらわたしは社会の反逆児を気取りたいだけのお馬鹿女の子二世だったみたい。ああ、あほうだ。わたしがなんなのかわかっていてもわたしはそれでいようとしてる。ただそこにいようとしている。あほうだほんとうにあほうだ。


「雪をもて」

「えっ?」

「抗争だ。取り返すぞ、学校だ」

「な、なんで?」

「それが子供ってやつだからだ」

彼は走っていった。そして投げた雪だるまに。

戦争の始まりだ。もう後戻りはできない。

「どうしてそう先走っていつもわたしのいうこと聞かなくて」

足はなぜか走り出していて

「まったく困ったやつね」

雪玉を投げていた。

わたしはなにも知らないしどうでもいい。でもこれぐらいのことならできるのだ。ただ雪玉を投げるぐらいならできるのだ。それぐらいしかできないのかもしれない。

彼らは戦線布告と受け取るだろう残念ながら。でもそれがわたしという存在なのだ。学校ってそういうやつなのだ。もうそんなものないかもだけどわたしはそう思っている。だれも悪くない。みんな自分だと思ってただそう言うだけ。誤解じゃない。ただわたし。

結局ただやっていくだけ。わたしは雪玉を投げるくらい。そういうものしか手に持てないしそれ以上軽いものは持った気がしない。今のわたしは雪玉がちょうどいいのだ。

「いいとこにいるかもねわたし」

意外に運がいいのかもしれない。雪玉でもわたしが投げる分には気持ちがいい。生まれてきてよかった。

ああなんて幸運。わたしはここにいてよかった。今まで嘆いていたことが嘘みたい。もうあんなのただのあほうなこと。これもまたあほうだけどそれこそわたしってやつなのだ。

あほうみたいに固執してあほうみたいに独りで嘆きまくってあほうみたいにオーバードライブしてあほうみたいに納得してあほうみたいに幸福になる。

「これがわたしなのね」

まあいいや。そういうのがわたしで。なんか嬉しい。幸福。いまなんだ。いまを生きてるんだ。よかった。

もうこれぐらいでいいや。わたしはわかったし。雪玉なんだだからこそ投げればいいんだ。それをすればよかったんだ。

ただやっていく。これからも。いまも。ただやっていく。それがわたし。わたしのこれから。よしやってくぞー。

「ほいっ‼︎」

雪玉はただとんでいって、何かにあたって瞬間飛び散っていく。ただ雪玉は飛び交う。わたしに当たる。痛い。何回も何度も当たる。血がでる。身体の中、そとに。わたしは死ぬかもしれない。もうどんどん酷くなる。雪玉は雪崩れる。ああ気持ちいい。わたしは嬉しすぎる。これでいくなら別になんもいわない。初めての死を迎えられた。逃げてばっかでわからなかった。どうしても避けるしかなかった。それもまたこの時のために。

うれしい、うれしいよ

死ねるときが来たのだ。わたしは生きられたのだ。これ以上の幸せはない。ありがとうみんなわたしを死なせてくれて。救われたよ救済されたよ。歓びを身体一杯受け止めたよ。生きるがいっぱいだよ。

ありがとう。ただありがとう。

死。さよなら。わたしは全うできた。総て感じられた。だからありがとう。


でもまだ死ぬ訳にはいかない。いままでのわたしは死んだけどだからといってわたしまで一緒に行く訳にはいけない。雪を持つ握るそして投げる。くらえしんじまえ馬鹿にすんなこのやろーなめんじゃねーぞー。わたしは世界で一番強いんだ。お前ら如きおれを殺せる訳ないだろこの馬鹿くそ間抜け!!

「えっへんざまあみろ〜。勝てる訳ないでしょあんたたち如きが」

悔しかったらもっと本気で向かってきなさい。雪が溶けるぐらいでやらなくちゃいまのわたしには敵わないわ。精進しなさい。生き方を憶えなさい。そして実行しなさい。それがあなたたちにしか出来ないことよわかった?

わたしは意気揚々に学校を去った。胸を張り目を見開いて学校を去った。ありがとうわたしの母校。あなたとの思い出しっかり受け止めたわだから大丈夫。これからはしっかり歩いていくから。いまからいやさっきからわたしはしっかり生きられるようになったから。いままでわたしの半端さを吸収していてくれてありがとう。あなたのおかげでわたしはそれからさきに進めることができました。だからわたしはここを去ってわたしにできることをただやります。何ができるかなんて知りませんしどうでもいいです。でもただわたしはやるだけです。今出来ることをただやるだけです。だから大丈夫。そう出来るようになったあなたのお陰で大丈夫。わたしは生きていきます。せかいの吸い込みかた少しわかってきました。これからはもっとわかるでしょう。だからこそ楽しみなのです。いままではわたしがせぎ止めていたせかいのパワー。わたしに浴びさせるのが楽しみで仕方がありません。どうやっていきていくのかな? う〜〜溢れてくる〜。心が楽しみでいっぱいもうそれだけ。

これぐらいで終わっておきます。わたしは明日で一杯なのです。まあただいまを生きていくということだけなのですが。

最後にあなたがやってくれたことそれに対する返礼はただわたしがしっかり生きていくこと、ただそう思っていますのでわたしはただそれをやっていきます。殉じます。だから安心してくださいあなたはわたしの一部です大きな力です。だから安心していてください。わたしより。


まあこれぐらいでいいでしょういつ終わるかわかんないし。わたしはただいきていくよただ吸収してさ。だからみんなも頑張ってねわたしも応援しているからさ。じゃあねまたどこかで会えたらいいよね。じゃあまたねバイバーイ。

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