〜準備を整えました〜
さて、お楽しみの武器・防具選びだな
お察しの通り俺は剣や弓といった主要武器が使えない、まあスキルにも不得意って書いてあったしな。
だが!そんな物は要らない!男は黙って物理で殴れ!今は女の子だけど……
そんなことを考えながらミュリアさんと歩いてたらガラの悪そうな男三人組に目を付けられたっぽくこちらに歩いてくる
えっ、どうするのこれ?殴る?
すると目の前まで来た男たちが懐から勢いよく何かを取り出しミュリアさんに突きつけた
それはナイフ………では無く花束だった。
はい?
「「「お付き合いしてくれませんか!」」」
「はぁ〜……」
ミュリアさんがため息を付く
苦労してるんだなぁー
「私は今誰ともお付き合いするつもりはありませんので」
とスタスタ歩き始める。っと、置いてかれる
すると後ろから「俺たちはあきらめないよぉぉぉ……」と聞こえる
ミュリアさん綺麗だもんなしょうが無いね
そんなこんなで店に到着
「すみませーん、この子の装備を整えたいんですけどー」
と店の中で声をかけるとドワーフのおっちゃんが出てきた
「ミュリアちゃんじゃないか、ん?そいつの装備だと?まだ小さいじゃ無いか」
背丈は俺と同じぐらいじゃねえか
「まあ、揃えろって言うんだったらしてやるよ。何を使いたいとかあるか?」
「俺の武器はこの拳と足だけだ、他の剣や弓はスキルで不得意が付いていてうまく使えないと思う」
「ほぅ、面白いスキルだな、良いものがあるぞ!ちょっと待ってろ」
と言って店の奥へ消えてゆくと
「そうなんですか?不得意スキルって皆1個くらいしか無いはずなんだけどなぁ」
と不思議そうにする
まあ、俺が知ったこっちゃないがな
店の中で飾れてた商品を見てたら奥からおっちゃんが何かを持ってきた
指ぬきグローブか?
「おう、待たせたな。これはただの皮で出来たグローブに見えるだろうが、素材がなにせブラックパンサーに皮で出来てるから丈夫だ。しかも衝撃を吸収してくれるから拳や腕に掛かる負担を減らしてくれる、ナックル系も考えたがこのグローブを使えるやつが居なくて処分に困ってたんだ。だからくれてやるよ」
「ブラックパンサーですか!?ランクCモンスターなのにタダですか?!」
「ああ、タダだ、しかしここを贔屓に使ってくれよ?」
ミュリアさんが驚いてるな、高価そうだし。しかし処分どうのこうのは明らかに嘘だろうな、言っても軍手サイズだ、何処にでも仕舞っておけるだろうに、だが好意はありがたく受け取っておこう。
指ぬきグローブって格好良くね?
「ありがとうございます!高価そうな物なのに」
「いいんだ、物は使われてこそ意味がある物だ。あとは防具か、接近戦専用で盾無しだったら軽くくて動き安い回避型の方が良いだろうな」
と選んでくれた物は
腹を出しているスタイルの鉄の胸当て
腕の動きを阻害しない鉄の篭手×2
腰周りに鉄で出来たヒラヒラするスカート
脛を鉄で覆う形のブーツ
あと下着のスポーツブラみたいな物×3とスパッツみたいな物×3
凄く涼しくていいな、腹が出てるのとスカートなのが気になるがそのうち慣れるだろう
選んでもらったものだからしっかり使わないと勿体無いもんな
って、あれ?男だったらきっとスカートなんて絶対に嫌なはずだろ?女になったから感性が違ってるのか?うーん?
「あらやだ、凄く似合っているわよ!」
「流石、俺が作って俺が選んだからな似合ってないわけ無いよな」
とミュリアさんもドワーフのおっちゃんも褒めてくれる、いや、嬉しいんだが恥ずかしいな
鏡があったので自分を見てみると
誰だよこの凛々しい子は?俺だった……
男の俺だったら確実に一目惚れする自信があるわ
「いやー、久々に似合う防具を見せてもらったわ。思いっきり割り引いてやるよ!グローブはやるから大事に使ってくれよ、防具はこれ一式で4万ジルなんだが2万ジルにしてやる、これからもここを使ってくれよ!」
半額になったぞ!やったね、ミュリアさん!
「じゃあレンさん、今回はギルドがお金を持ちますので今度からは実費でお願いしますね」
と懐から取り出したギルドカードを机の上にあった水晶にかざす
これで会計が自動で行なわれるらしい
電子マネーみたいなものだな
「ありがとうございます、ミュリアさん」
ちなみに今回買った防具などは勝手に使用者の丁度いい大きさに変わるようで、仕立てとかは一切しなかった
「今回はありがとうございました!また来ます」
「おう、痛んできたら見せに来いよ。修理してやるからな!」
次は飯食ったらクエストでも受けに行ってみようかな
結構ダラダラ?してるかもしれません