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なろう作家 岩山奇イ憂ミ太 レベル無限 職業神の生涯

作者: 虹色水晶

 また一人。異世界に日本から転生チーターが来やがった。

 今度はどんな奴だろう?

 彼は叫ぶ。


「「「「ステータスオープン」」」」


??????????????

岩山奇イ憂ミ太 15歳 レベル∞


職業:神


HP:∞


MP:∞


攻撃力:∞


防御力:∞


素早さ:∞


命中率:∞


魔法攻撃力:∞


「はっはは!!素晴らしい!!俺は神の力を手に入れたぞ!!これで集団転移で今まで俺を迫害してきた連中を一網打尽にできる!!!とりあえず内中だったか?優男でイケメンでスポーツ万能、成績優秀?死ねよよ。あいつ探して殺すか」


 神の力を手にした岩山奇イ憂ミ太は内中を殺すために異世界を歩き始めた。

 

 内中はわりとあっさり見つかった。


「おぉい内中君じゃないか?元気そうだなぁ???」


 神の力を手にした岩山奇イ憂ミ太は内中に微笑みかける。


「ああ。お前もこの世界に来ていたのか」


 内中の服は、ボロボロの布服だった。冒険者風ではあったが、金回りはあまりよくなさそうだ。


「内中君。君はこの世界に来る際に『神様』からチートの能力の一つも貰わなかったのかなぁ??うううぅん?」


「能力?まぁもらったかなぁ・・・」


「どんなぁ??言うてみい?大概の能力では驚かないからぁ・・・」


 岩山奇イ憂ミ太は嫌なニヤケ顔で尋ねる。


「俺の能力は、物」を+1にする能力だ」


「はっ?なんだそりゃ??」


「たとえばここにさっき買った銅の剣がある」


 内中は銅の剣を両手で携えた。しばしすると銅の剣はぼんやりと光り、そしてやがて収まった。


「これで銅の剣+1の出来上がりだ」


「魔法の武器を作る能力か」


「ただ、一時的なものだ。一時間もすれば効果は切れて単なる銅の剣に戻る。この能力で商売はできない」


「ふん!話にならんな」


 岩山奇イ憂ミ太は安堵した。明らかに自分より格下の相手だ。この異世界で自分に脅威になる事はないだろう。だが積年の恨みは晴らしておかねば。


「これが俺の能力だ!!ステータスオープン!!!!」


 岩山奇イ憂ミ太は叫んだ。


??????????????

岩山奇イ憂ミ太 15歳 レベル∞


職業:神


HP:∞


MP:∞


攻撃力:∞


防御力:∞


素早さ:∞


命中率:∞


魔法攻撃力:∞


 空中にウィンドウが表示された。


「ハアハハハハッハハ!!!どうだ!!怖かろう!!!泣け!叫べ!!!命乞いをしろ!!!俺はこの世界で神の力を手にしたのだ!!!今から貴様はこの俺に指先一つで倒されるのだ!!!」


「指一つか。それは流石に無理だなあ」


「ふん!何を強がりを」


「勘違いするな。『僕がお前を倒すのは』指一つでは無理なんだ」


 言って、内中は岩山奇イ憂ミ太 のステータスウィンドウに触れた。


??????????????

岩山奇イ憂ミ太 15歳 レベル∞ →+1


職業:神


HP:∞ →+1


MP:∞ →+1


攻撃力:∞ →+1


防御力:∞ →+1


素早さ:∞ →+1


命中率:∞ →+1


魔法攻撃力:∞ →+1


「な?俺の能力が・・・??!!!!!」


 そう。∞(無限)と表示されていた岩山奇イ憂ミ太の能力がすべて+1に書き変わっていく。


「ステータスウィンドウというわざわざ見える物を表示してくれてホッとしているぞ。おかげでこういう芸当ができる」


「だ、だからと言ってなぜ俺の能力がすべて1になるんだっ!!!?」


「お前、学校でプログラミングの授業受けていないのか?これだから『本当の意味で劣等生』は嫌なんだ」


 内中は言った。


「ステータス表示というのは結局内部変数なんだ。仮に∞と表記されていてもそれは実際にはコンピュータ内では9999という数字だったりする。本来はそれ以上に数字が加算されることはない。無理に数字を追加すればこの世界でお前の存在が消えるが、もしお前が心を入れ替えて真面目に生きていくというのなら」


「まだだ!俺にはまだこの魔法の剣があるっ!!!!」


 岩山奇イ憂ミ太は立派な剣を取り出した。


「貴様に会う前、練習相手に手ごろな冒険者を始末して手に入れた戦利品よぉ!!こいつでてめぇの首を斬り落として・・・」


 内中は足元の石を拾い上げた。


「+1。威力命中共に」


 投げられた石ころ+1は、全ステータス1の内中の頭蓋骨を簡単に叩き割った。



 サウザンドスレイヤーロイの店。

 こういった異世界にはありがちな冒険者の酒場だ。


「マスター。溜まってた宿賃の支払いこいつで頼む」


 内中は魔法剣をカウンターに置いた。

 酒場のマスターロイは剣を鞘から抜いてみた。


「かなりいい品だな。あんたは使わないのか?」


 元剣士のロイが疑問に思った。


「僕は素手で触った物を+1の魔法のアイテムにしちゃうんでね。それを触ったらレベルが下がっちゃうんだよ」


 マスターが出したワインを飲みながら内中は理由を答えた。

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