美人エルフ名探偵リサの華麗なる事件簿~この世で最も怖い音~
ヒュ~、ヒュルル~。私、リサが財布の中を見てみると、背筋も凍る怖い風の音がした。私はここ人間、エルフ、ドワーフ、ホビット、魔族など様々な種族が暮らすダイバー市に住んでいる。そして私はここで、探偵の仕事をしている。
私はエルフで二百年生きているが、手足がスラリと長くスタイルが良い。そして金色の髪は背中まで伸びていて、目は切れ長で美人だ。更にこの市で警察に依頼されて、多くの事件を解決してきた。だから私はここで、美人エルフ名探偵リサと呼ばれている。
今は激しい暑さを感じる、七の月の中旬だ。だから白くて薄い鎧を着ているが、それでも暑い。だが私はさっき、背筋も凍る怖い風の音を聞いた。私は試しに、風の魔法を唱えてみた。
「ウインド!」
するとゴオーという音とともに、この探偵事務所の木製の低いテーブルを挟んでソファーが二つ置かれている広めの居間の中に、激しい風が吹いた。だが、それだけだ。この音は、ちっとも怖くない。この世界で最も怖い音。それは中身が少ない財布に吹く、すきま風の音だ! 私は、財布の中身を見てみた。するとそこには、五〇〇ゴールドしか入っていなかった! 困る、これは困る!
これではこの探偵事務所の家賃も払えないし、私が大好きなダイバーとんこつラーメンも食べられないからだ! 私は念のため、もう一度財布の中を確認してみた。だがやはり五〇〇ゴールドしか入っていなく、財布にはすきま風が吹いていた。
この世で最も怖い音が、聞こえた。ヒュ~、ヒュルル~……。




