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第五話:冒険者になる 後編

感想を頂きました!ありがとうございます!!「面白くない」と思われないように引き続き頑張ります!w

今回は少し長めです

しばらく観光しながらエマの説明を聞いていると、木造の大きい建物。日本で例えるとスポーツセンターみたいなところについた。


「でっけぇな…」


「はい、中には訓練場や酒場がありますからね。」


「なんで酒場?」


「ギルドへ帰った冒険者達が宴などをするため、儲かるのです」

 なるほど、それは頭いいな。


「では入りましょう。案内します」


 中は色んな人で賑わっていた、黒髪黒目のエマって実は珍しいっぽい。the異世界って感じで色んな髪色の人がいてまじまじ見てしまう。


「ここを左にいくと商業ギルドです。右が冒険者ギルドになり、奥に訓練場と酒場があります。」


なるほど、商業か、地球の料理のレシピを売って稼ぐ方法もありそうだな、というかそれ最強かも。


「ターシさんはもちろん、右ですよね」


そう言い、腕を掴まれ右に連れていかれる


「えちょっ、、」

ぼ、冒険者、、!?あんまり血で手を染めたくないって思っていたのにぃぃぃ、、



◇◇◇◇



 冒険者ギルドに着くと色んな冒険者がなにかが書いてある掲示板を見ていた。

 余談だが、エルフなどの種族は一人もいなかったぜ、、残念。


 受付らしきとこには5組ほどの冒険者が並んでいた。


「では、こちらに並びましょうか」


「おっけー」


ん、視線を感じるな…


「なんか皆俺らのこと見てるね…」


「確かにそうですね、慣れたもので忘れていました。」


視線を感じたのか、前の冒険者が後ろを振り向いた


「りょ、領主様の娘様!?なんでギルドに!?」


受付の方の耳にもその声が届いたらしく今の冒険者の受付を止め、なにやら奥に走っていった。


しばらくすると、横の関係者用扉から、ムキムキのおっちゃんが出てきた。


「お嬢様ではないか。何の用で?」


「こちらの方のギルドカード発行と、少し緊急のお話が二つほど…」


「そうかそうか、少し中で話そう。」

 そういって校長室みたいな部屋に案内してくれた。


 こんなスムーズなもんなのか?


「で、その隣の隣のお兄さんはなにもんだい」

 と俺に視線を向ける


「いやぁ、何者といわれましても…」


「命の恩人です!!ウルフに襲われたところを助けてもらいました!」


「護衛は?つけていなかったのか?護衛も死んだのか!?」

 急に慌てたような大声で言葉を投げ掛けてくる


それに対してエマは申し訳なさそうに話し出す。

「いや、私の不注意で、、遊ぼうと森に行ってしまい、結界があるから大丈夫かと思っていたら…」

 そう言い訳を並べながら話し始め、ウルフが出たということは結界が弱まっているかもしれないということと俺の証言からスタンピードが起こるかもしれない、と話した。


「そうか、とりあえず無事で何よりだ。俺の名前はゴリア。兄ちゃんありがとうな。」

なんかゴリラみたいな、、やっぱやめとこ。


「いえいえ、町を案内して貰えてこちらも助かりましたよ」


「そうなのか?まあとりあえず結界は結界師が来るまで様子見だな、そしてスタンピードについてだが、至急冒険者を集めるから安心しとけ。宛は夏の武道祭があるから大丈夫なはずだ。」


「ありがとうございます。」


「いいってことよ。俺らも町を荒らされたらたまったもんじゃないからな。当然だ」


「それでギルドカードだったか。すぐ終わるから兄ちゃん、こっちへこい。」


 そういい、ギルマスの部屋を出て机の上にに丸い水晶がおいてある部屋に連れてこられた。


「とりあえず、この紙に名前、種族、生年月日を書け。」

 そういい、鉛筆らしき物と、紙を渡してきた。


「文字は書けるか?」


「多分?」


《解:問題ないです》


 アナウンスさん!!!

 安心感がすごい。


「大丈夫です。書けます!」



「お、おうそうか。なら書いてくれ」


 でも、どうやって書けば?


《【言語:日本語】をこの世界に適用します………成功しました》


 なんでもありじゃん…

 じゃあ、日本語を書けば相手からは普通に見えると?


《是》


 生年月日もそのままで大丈夫だよな?


まあ書いてから考えよう


 そう思い、名前を書いたときあることを思い出した。

種族どうしよ。


《人族で構いません》

わ、わかった。


よし、全部書いた。


「お、書き終わったか。じゃあその紙を置いてこの玉に手を触れろ。」


「これですか、、?」


「やったことないのか?」


「は、はい」


「はっはっは。本当に奴隷だったんだな、説明する。これはな魔力を登録し、犯罪を記録するものだ」


「なるほど?」


「犯罪経歴があるものは町に入る段階でわかるからどの町にいるか把握しやすい。」


「なるほど、でも自分みたいに持っていない人もいるのでは?」


「それは問題ないです。持っていない人は奴隷か小さな村出身の者などごく僅かですから。持っていない人は逆にあやしいですよ」


「というわけだ。分かったか?」


「はい。」


「というわけで手を置いて、目を閉じろ」


「わかりました」


 机の椅子に座り水晶玉に手を乗せる。そして目を瞑ろうとしたとき、この部屋が黄色い光に包まれる。


まぶしっ!



3秒ほどすると光が収まり、そこには砕けてボロボロの姿の水晶があった


「ギルマス、私の時にはこれほどの光は、、」


「お、お前、い、いま何を、、?」


 え…?何をって言われても…

 やれって言ったのあなたですよね…?


 驚いた様子でこちらを見つめてくる二人

 え、なに?俺犯罪者?


「ほ、本当になにもしてないんだな?じゃあなぜ鑑定遮断が、、?しかもこのレベルの、、」


ん?なんて?

鑑定遮断って言った?

心当たりしかない…


というか、、え?


「鑑定?」


「こうなっては説明するしかないな、、これは魔力登録もあるんだが、もちろん鑑定もできる優れものだ。お前の身元を調べて貰ったんだが、いくら調べてもわからないと言われてな…」


 なるほど、確かに身元なんて分かるわけない、なんせ異世界転生者ですから…

 でもいつ調べて貰ったんだ。そんな聞く暇あったか?


それを聞くと、


「念話の石だ。知らないのか?」


「奴隷だったので…」


 なんか奴隷に申し訳なくなってきた…次聞かれたら素直に答えてみるか?「異世界転生者です」って。……無理無理、絶対無理


「そうか、わかった。考えても仕方ないことは諦めよう!」


 というかさ、1つ言いたい。

 鑑定遮断もうちょいましなやり方なかったのかよ…


《解:光に関しては【スキル:鑑定遮断】の影響ではなく、水晶玉の影響です》


 いやそれはわかってるよっ?事前に想像ついたなら絶対他のやり方あったでしょうがっ


《解:フェリン様にお聞きください》


 あ、逃げた。というか絶対遊び心だこれ。神体に宿させたあの神ならやりかねない。まじで、、、


「で、冒険者になるのか?」


「い、一応商人になるのもありかなーなんて思ったり、、」


「ターシさんは絶対冒険者に向いてます!私の勘がそう言うので間違いないです!」


 ですよね~


「はっはっは!お嬢様からのお願いじゃ断れねぇなぁおい。まあ、北に行かれたら意味ないがな。」


「冒険者に、なります…」

 はぁ、覚悟決めるか、、


「おう、わかってるじやねぇか!」

 なんかこのおっさんも乗り気なんだけど


「じゃあちょっとまってろ」

 そういい、部屋を出ていった。


 エマに質問してみる。


「なぁ、なんで冒険者なんだ?この俺が」


「えっとですね、実はこの町にはあまり冒険者が居ないのです。」


「ん?王都近いとか言ってたのに?」


「そうなんですが、最初にこの町は北と南に別れてるといいましたよね?」


「うん」

確か南を管理しているんだっけ?



「実は、南にはダンジョンが1つもなく、冒険者は実力やレベル上げのために北のダンジョンに行ってしまうのです」


「なるほど」

 確かにそう聞かれたら北に行きそうだ。ダンジョンだもんな、冒険者となったら行くしかないよな。


「でもターシさんは、あまり冒険者を好まず、しかもウルフを一撃で倒すほど強い。この町に滞在してくれる可能性のある、希望の冒険者なわけです!」

 なるほどなぁ。確かにそうか。でも


「冒険者にならなくてもいいんじゃないか?」


「急にこの町に来て、冒険者でもない人を一般人が信用すると思いますか?」


「そうか、、、まあ頑張ってみるよ」


 話が終るとちょうどおっちゃんが戻ってきた。右手にはさっきとは違う水晶玉を持っている。


「おいしょっと、すまんかったな。まずはギルドカードからだ。さっきの手順通り手を置いてくれ」


 さっきと同じように机に置かれた水晶玉に手を置く


すると、さっきよりはましだが目を瞑っていても分かるくらい、水晶玉が光る。


「終わりだ。登録されたぞ」


 そういわれ、目を開けるとおっちゃんがギルドカードを持っていた。


「こっちが普通のギルドカードで、こっちが冒険者用のやつだ。」


 見た目もだいぶ違う。普通のギルドカードは薄緑なのに対し、冒険者用のカードは銅色でしかも固い。


「基本、冒険者や商人はそっちのギルドカードを使うことはほぼないとだけ覚えておけ。」


「わかりました。ありがとうございました。」


「おう、で冒険者の説明をしなきゃだな、試練は……もうカード作っちまったからしなくていい。」


「冒険者はFからSまである。Sに行くほど強く、依頼も大きくなる。基本的なランクの上げ方なんだが、自分のランクの依頼を15個、または一つ上のランクの依頼を5個クリアすれば上がることが出来る。Bから先は試練があるが、お前はそこまで冒険者に執着しないようだからDランクまで頑張ってくれ」


「なんでDランク?」


「Dランクになると、護衛の依頼や、大型の依頼も混じってくる。今回のスタンピードもDランクから参加出来る依頼になる予定だ」


「な、なるほど、頑張ります」


「おう、領主と関係を持てたお前なら普通より早く上がるはずだ。頑張ってくれ」


 そして俺とエマはギルドを出た。


「そういえばご飯食べてないな、腹が、、、、」


「そうですね。私もお腹が空きました。じゃあとりあえず家まで案内しますね?」


「え、、?」


「どっかに泊まるほうが落ち着きますかね?それなら明日でもいいのでお父様にお会いしていただけるとありがたいんですが、、」


「う、うん、そ、そっちのほうがいいかな、、、」

 なんかもう領主の家って想像しただけで怖い。


「じゃああそこの宿でもいいですか?1週間分お支払いしますね。」


 もうこのお嬢様怖いんですけど!!!!


とりあえずお金を返すためにも冒険者になれたから、明日にでも依頼を見に行くとしますか。

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