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ツインズ・スワップ  作者: 田古 みゆう


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2/8

p.2

「あら。ごめんなさい。二人とも気をつけて行くのよ」


 ママは、頬に手を当てて、あらっと首を傾げながら、二人の背中を押して送り出した。


 ママはたまに双子を間違える。ただ今日は本当は合っていたのに、双子のいたずらに振り回されて、やっぱりちょっと混乱してしまったみたい。そんなママの姿に、二人はクスクスと笑い合う。


「大成功だね」

「だね。やっぱり私たちはそっくりなんだね」


 学校へ着くと、先生や友だちが次々と声をかけてくる。


「おはよう。ミカちゃん、ミキちゃん。今日も仲良しね」

「おはようございまーす」


 双子は声をあわせて元気にあいさつをする。


「ミカちゃん。ミキちゃん。おはよう! 宿題やった?」

「うん。やってきたよー」

「うん。もちろん」


 双子はそれぞれに応えながら、ミカはミキの席へ、ミキはミカの席へ座ると、そそくさと荷物をしまう。


 そのまま何気ない顔で、周りの友だちと会話をしているうちに、今日の授業が始まった。


「ミカさん。この問題は解りますか?」


 先生に当てられたミキは、スラスラと問題を解いてみせる。


「ミキさん。次から読んでください」


 先生に当てられたミカも、スラスラと教科書を読む。


 誰も二人が入れ替わっていることを指摘しない。きっと誰も気づいていないのだろう。


 二人は何度も目配せをしあって、そのたびにクスクスと笑い合う。


 互いに入れ替わったまま午前中は過ぎて行った。


「ねぇ。ミキ。わたし、そろそろ飽きてきたわ」

「わたしもよ。ミカ。だって、誰も気がついてくれないんだもの」


 そんな会話をしながら二人は食堂へと向かう。二人が言うように、午前中に二人の入れ替わりを指摘した者は誰もいなかった。


「そろそろ終わりにしましょうか?」

「そうね。終わりにしましょうか」


 昼食のカレーライスとデザートにアップルゼリーをトレイに乗せたミカと、同じくカレーライスとデザートはソーダゼリーを選んだミキが、空席を探してキョロキョロと辺りを見回していると、二人を呼ぶ声がした。


「おーい。ミカ。ミキ。ここ空いてるぞ」


 二人が声のした方へ顔を向けると、アッくんが大きく手を振っていた。その隣で、イッくんも小さく手を振っている。


 二人は迷わずアッくんとイッくんのところへ行くと席に着いた。


「ミカは今日もアップルゼリーか? まぁ、俺もだけど」

「ミキちゃんも、やっぱりソーダゼリーだね」


 アッくんとイッくんの指摘に、二人は少しだけ目配せをして、小さく頷いてから口を開いた。

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