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歩く  作者: 龍崎 明
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真っ白な世界

 真っ白だ。


 自分の姿も見れないほど真っ白だ。


 たぶん、光ってる。


 ピカピカ、キラキラ、ギラギラ、テラテラ、チカチカ


 光ってる。


 何だろう此処?


 夢かな?死んだのかな?天国かな?地獄かな?


 目は痛くならないね?


 光ってないのかな?


 何だろう。真っ白だ。


 歩こうか。


 このままだと消えちゃいそうだ。弾かれそうだ。


 何か神々しいけど、禍々しい。そんな感じ。


 摺り足でゆっくりと、一歩ずつ一歩ずつ。


 上も下も右も左も前も後ろも全く同じ風景だけど、進んでいるのか、分からないけど。


 歩こう。


 ……ぶつかった。壁にぶつかった。


 堅い。ツルツル。見えない。無臭。無味。


 余り大きくない。迂回できた。


 ……また壁だ。


 これ大きい。迂回できない。ずっと壁がある。ずっと触ってる。


 どうしよう。戻る?


 何処に?このまま行こう。大して変わらない。


 歩いても歩いても、壁はあった。


 ツルツルで登れない。


 試しに、跳ねてみた。


 壁の上に手を掛けれた。


 拍子抜けだ。


 頑張って上がった。


 跳び降りる。


 着地失敗、痛い。


 しばらく待って、出発だ。


 歩く。ズンズン歩く。ドンドン歩く。ズルズル歩く。ピョンピョン歩く。ピョコピョコ歩く。ペタペタ歩く。パタパタ歩く。ソロソロ歩く。歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩く。


 ぶつかった。棘だ。小さな棘の生えた壁にぶつかった。


 痛い。


 めっちゃ痛い。地味に痛い。凄く痛い。


 でも、自分のこと思い出せた。


 よし歩こう。


 歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて歩いて……


 それから?


 どうするんだっけ?


 何だったろう?


 そうだ、何もしなくていいんだ。


 イヤイヤ、ダメだよ。ダメダメ。


 動かなくちゃ、とにかく動かなくちゃ。


 お腹空いたでしょ?


 空いてないよ。


 疲れたでしょ?


 元気だよ。


 眠いでしょ?


 眠くないよ。


 悩んでるでしょ?


 悩んでないよ。


 見えてるよ?


 見えてないでしょ。


 聞こえるよ?


 聞こえないでしょ。


 壁があるよ?


 壁はないでしょ。


 休みたいでしょ?


 休みたく……















 ない、よ?

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