その2 天体少女
僕の目は左右で色が違う。そのせいで、小さい頃から周りの人間に気味悪がられてきた。
友達はいなかったけど、幸い家族だけは僕に優しく接してくれた。
周りの人間はみんな、僕に接しようとしなかった。そのうち小学校も不登校になってしまった。
何をやっても楽しくない。
僕は日に日に元気をなくしていった。
ある時、父が僕をプラネタリウムという所に連れて行ってくれた。そこには、普段は見ることの出来ない満天の星空が広がっていたんだ。
凄く感動したのを覚えている。
そこから、僕は宇宙に興味を持つようになった。
(宇宙は広いんだなぁ・・・)
それに比べて、僕の周りの人間はなんであんなに心が狭いんだろう。
あんな奴らと同じ中学校には行きたくないな。
そして、中学校に上がる直前。
父の仕事の都合で遠く離れた地域まで引っ越すことになった。
(ここなら小学校が同じだった人もいないし、もしかしたらこんな自分でも受け入れてくれる人が見つかるかもしれない・・・!)
僕は期待に胸を膨らませ、新しい場所で中学校に入学した。
友達の作り方なんて分からないけど、まぁ少しずつ声をかけていけば仲良くなれるのかな。
それからしばらくして、僕に親友と呼べるぐらいの存在が2人出来た。
1人は一人称が「俺」の男勝りな女の子、もう1人はすごく明るい雰囲気の可愛い女の子──