プロローグ 神のお告げ
ここはとある酒場の隠しアジト。 そこに地下に広がる、こじんまりとしているが、十分立派な作りの教会があった。
その教会の教壇でいつもように、一人の少女が祈りを捧げていた。
「偉大なる理想の神よ。 この世界に祝福をお与えくださいませ⋯⋯」
しかしその時、彼女の全身が震え、ついには倒れ伏してしまう。
「ヨニー! ⋯⋯まさか! 神託が来たのか⋯⋯」
彼女を見守っていた、大男が慌てて彼女に駆け寄った。 さっそく状況を確認すると、どうやら気絶状態のようだ。
彼は彼女を抱っこして、教会を後にしたのだったーー
「あ! ⋯⋯ここは。 ⋯⋯私の部屋?」
「ヨニー! 心配したぞ。 ⋯⋯また、神からの神託か?」
「その通りです。 すぐに、ルーブとフレイアを呼んでください」
「⋯⋯! わかった。 少し待ってろ!」
しばらくすると、黒髪の青年と金髪のエルフが部屋に入って来た。
「ヨニーちゃん! もう、おねんねですか? お姉ちゃんが一緒に寝てあげますね~」
「お前は、黙っていろ」
「ルーブ! 酷いわ! 私のことをなんだと思っているの?」
「守銭奴。 ⋯⋯金のためなら、敵にも寝返る女」
「ご名答。 さあ! ヨニーちゃん~ 今度はどんなお話しを、聴かせてくれるのかしら?」
「ハァ⋯⋯ヨニー、神からの依頼か?」
「はい。 依頼内容は簡潔でした。 『勇者を守れ』と⋯⋯」
「勇者。 魔王を倒す伝説の?」
「はい。 彼はどうやら、死に戻りをしたのですが⋯⋯」
「死に戻りだと?」
「う~ん。 時間を遡るのは嬉しいけど、死ぬのは嫌ね。 痛いし」
「はい。 ⋯⋯ですが、その勇者が⋯⋯」
ヨニーの口から語られる話しに、二人は絶句するのでした。




