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新しい自分に生まれ変わる!とは言ったけど…  作者: ヒコしろう


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お留守番を楽しむ男


サラはお供を連れて冒険にでかけた。


トーマスさん夫婦の元にはひっきりなしに養子(むすこ)さんや養女(むすめ)さんが会いに来ている。


邪魔しても悪いので、散歩がてら街に出掛けた。


王都の本屋に立ち寄り、植物図鑑を見た。


〈なかなか詳しく書いてあるな。〉


と思い値段を見ると、大金貨5.7枚…


高い。


記憶スキルで立ち読みすることも出来るが、やっぱり駄目だと思う…


駄目だと思ったので、〈穀物〉のページだけマッハで流し読みした。


ある意味、万引き駄目絶対!な行為だ。


罪悪感を噛み締めて〈植物図鑑〉を棚に返すと、


〈飢饉の時に食べられる野草図鑑〉


が大銀貨一枚で売っていた。


手に取ってパラパラとめくると、


〈ライス〉

〈種の部分の皮を外し、茹でれば食用可能…〉


あった…米があった。


なぜ植物図鑑の〈穀物〉の欄に無かったのか?


〈野草図鑑〉…もしかして、米は活用されず野草扱いなのか!


だから市場に無いし、種も売って無いはずだ。


〈飢饉の時に食べられる野草図鑑〉


を購入してから市場にむかう。


辺境伯領ではあまり見ない〈スパイスショップ〉があった。


〈寄ってみるか。〉


と入店すると、


〈乾燥ジンジャー〉

〈トウガラシ〉

〈乾燥ウコン〉…


かなり多い香辛料が置いてある。


客が店員に、

「冷え性で手足が冷たくなって…」


と悩みをいうと、


「では、体を温める配合で…」


と店員が調合する。


〈植物のみの漢方薬局みたいな場所だな。〉


と思っていると、


「お客様、どの様な物をお探しで?」


と聞くので、


「料理に使える物をさがしてるんですが?」


というと、


「当店は、全て植物由来の安心素材ですので、どれも風味付けに使用出来ますし、辛味などの刺激的な物もございます。」


と薦めてくる店員。


とりあえず、香辛料の値段を見るが、お手頃な物ばかりだ。


買ってもいいな、この値段なら。


薬研も売ってあり、通なお客は自分でブレンドした漢方を食べたり、飲んだりしているらしい。


食材屋にある〈胡椒〉や〈肉の匂い消し用のハーブ〉しか買ったことがない、


どれがなにか解らないスパイスを眺めていると、


「この様な物も御座います。」


と店員が、


〈体に役立つスパイス生活図鑑〉


という、スパイスの名前、効能、が書いてあり、上手な煎じ方、などが掲載されていた。


〈スパイス生活図鑑〉を片手にスパイスを十数種類と薬研を購入する。


勿論スパイス生活図鑑も買って帰る。


市場で食材を買って、サラに渡したので、調理道具も追加で購入して、小金貨が数枚で済んだ。


〈最近大金貨ばかり使ってたから金銭感覚バグってたよ…〉



工房に帰り、キッチンに陣取り薬研を使い全てのスパイスを粉にしていく。


市場で買ったニンニクの皮をむき〈ドライ〉の生活魔法でカラカラに乾かし薬研で粉にする。


そして出来たら粉を


スプーンですくい、皿の上でブレンドしていく。


〈たしか、ウコンパウダーが基本で、胡椒やトウガラシと…ニンニクパウダーかな?


あとは…〉


と匂いを頼りに配合していき。


3日がかりでやっと65点ぐらいのカレー粉が出来た。


まだまだ伸びしろがあると思えば良いと考えることにした。


これで米さえ有れば…


でも、仕上がったカレー粉を自慢したい。


「ガイルス辺境伯様の所に行って来ます。」


とトーマスさんに告げて、サンダーに乗って文字通り〈飛んで行った〉


料理長とキャッキャと俺の得意料理だったキーマカレーと、小麦粉使ったトロミのあるザ・カレーを作っていると、


ガイルス辺境伯様が匂いにつられてキッチンに出てきた。


「それは何かな?どうやって食べるのか?」


とワクワクしながら待っているので、


試作の乾燥パスタを茹でて、バゲットを薄めに切り、


パスタにキーマカレーを掛けて

皿に入れたノーマルなカレーに、バゲットをそえて出してあげた。


料理長にも同じものをだして、


「召し上がれ。」


と告げる。


ガイルス辺境伯様が、


「匂いは良いが、見た目がのぅ…」


と、言ってはイケないセリフを吐いている。


しかし、一口食べて、


〈ピク〉っと眉を動かしたかと思えば、


お行儀などゴミ箱に捨てたかの様に、ガツガツと食べ始めた。


料理長は唖然としながらも一口くちに運ぶと、同じ現象が料理長にも起こった。


完食したガイルス様が、


「はぁ~、食べてしまった。

何が起こったか解らないまま終わってしまった。」


とボーッとしている。


「私もです…」


と、料理長も空になった皿を眺めている。



しばらく放心したのちガイルス様が料理長に向かって、


「呼んでまいれ。」


と告げると料理長が頷きキッチンから出ていった。


…??なんだろ??


ガイルス様は、


「マヨネーズ男爵よ、おかわりを頼む。」


とワインを飲みながら注文してきた。


〈食堂かよ!〉


今度は噛み締める様にユックリと食べるガイルス様がおかわりを食べ終わる頃に、


小太りの商業ギルドマスターが現れた。


「みずくさいじゃないですかマヨネーズ男爵様、新しい物を作る時には私も混ぜて下さいよぉ!」


と騒いでいる


「ギルドマスターよ、

まずは食べてみるがよい。」


とガイルス様に薦められて、キョトンとするギルドマスター


しかし、カレーを目の前に出すと、


「香りは良いのですが、見た目が少し…」


と言い出した。



あとは、先程の〈再放送〉を見せられただけだった。


そのあとはレシピの登録やらする事になり、


ついでだからと、スパイス商会の会長も連れてきた。


質問責めとスパイス商会のカレー粉販売についての使用料の相やらを、カレーを食べながら話し合い、


スパイス商会の会長に


「このカレー粉は完成ではありません、自分の好きな味を目指してスパイスを追加したりすることにこそ〈醍醐味〉があります。もう到達することの無い〈スパイス道〉の入り口なのです。」


と説明したら。


「スパイス道…素晴らしい!


その概念自体を登録すべきです!!」


と興奮しだした。


そのあとは、商会長と商業ギルドマスターが何やら相談を始め、辺境伯と料理長も加わり、乾燥パスタの販売の話までしだしたので、


「遅くなるとマズイので失礼します。」


と、お屋敷から逃げ出し、サンダーに乗って、飛んで帰った。





読んでいただき有り難うございます。

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