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新しい自分に生まれ変わる!とは言ったけど…  作者: ヒコしろう


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伝書卵鳥に出会った子供達

ブックマークに、いいね 誠に有り難うございます。


頑張りますので応援宜しくお願いします。

領都の人達の回です。



私は〈ベラ〉辺境伯様の治める領都〈ロゼリア〉の孤児院で暮らす十四歳の何処にでもいる町娘です。


もう、来年には孤児院から出なければならないのだけど、バロンマヨネーズ商会さんに来年、成人の儀がすんだら就職できる事になりました。


それまでは、商会に紹介してもらった、〈卵鳥〉の お世話を孤児院の皆で頑張っています。


生まれた卵を一定量は繁殖にまわして、残りは商会が買い上げてくれるので、


おかげで、孤児院の食事や私たちの服装も少し良くなりました。


バロンマヨネーズ商会さんには感謝しかありません。


商会に就職出来るのは嬉しいのですが、ただ一つ寂しい事があります…


コッコちゃんと別れる事です。


コッコちゃんは〈卵鳥〉達のリーダーです。

他の〈卵鳥〉より大きくて、いっぱい食べてくれます。


孤児院の皆で小屋の掃除を頑張り、水と餌を運び、餌箱に入れていく。


そして最後にコッコちゃんの餌箱の水入れに水を満たし、餌入れに山盛り餌を入れてあげて、


美味しそうに食べるコッコちゃんを皆でみていたら、


コッコちゃんが光って、


…消えた…。


私も皆もびっくりして、院長様に報告に走りました。


話しを聞いた院長様は、


「商会の方に連絡をしてくれ。」


と言われたので、私が走って報告に向かって事情を話すと、


社長のベンさんと奥さまのアンジェさんが、


「見に行きましょう。」


と卵鳥舎まで足を運んでくださった。


孤児院の皆が、


「社長さん、コッコちゃんがあそこで〈ピカッ〉となって消えちゃったの。」


と、必死に説明し、ゆびを指した餌箱の所に、


〈ポン〉


と、コッコちゃんが現れた。


でも、コッコちゃんはさっきまで無かった筒を下げていた。


「ベンさん、コッコちゃんが見たことがない〈筒〉を持っていますよ。」


とベンさんに報告したら


「あの筒ですか?」


とベンさんが確認する。


すると、コッコちゃんが〈どうぞ〉とばかりにベンさんに首に下げた筒を胸をはり、差し出した。


「開けたらいいのかな?」


と言いながら〈スポン〉と木製の蓋を開けて中を確かめるベンさんがとても驚いていたが、すぐに落ち着き、


手紙とメモと革袋を持って、


「皆さんお騒がせしました。

コッコは会長のユウ男爵様に呼ばれて手紙と金貨を託されたみたいです。」


と教えてくれたが、男爵様の魔法なのか、コッコちゃんの魔法なのかは解らないが、世界には不思議な魔法やスキルがあるものだ…


と感心した。


〈アイテムボックス〉みたいなスキルしかない私には解らない世界だな…




皆様こんにちは、

バロンマヨネーズ商会のベンです。


全く会長は心臓に悪い連絡手段を利用される…


会長から預かっている従魔が消えたとあっては申し開きが出来ない…


一瞬肝を冷やしました。


手紙を読みましたが、王都でも色々しているようですね。


しかし、従魔召喚なんてスキルがあるんですね…しかも、工房と牧場を用意ですかぁ…やることが増えたよ。


まぁ、マヨネーズ工場と職員寮を作るために孤児院と教会の奥に新たな壁を作って、旧市街の再開発と合わせて新区画として整備しているエリアを一部購入したが、少々中心街から遠くて全く人気がないらしい。


会長からの大金貨30枚と、プリンのレシピ使用料やガイルス辺境伯様とジェルバ公爵様からの出資もあるので買おうと思えば一区画丸々でも買える。


牧場はすぐにでも用意できるが、問題は工房だな、旧市街に良い物件があれば改築程度でいけるかも知れないが、


まずは、商業ギルドので土地と物件を調べてから、

木工ギルドで大工さんを紹介して貰おう。


来週にコッコをまた召喚するから〈お伺い〉をすれば良いだろうから、資料を集めよう…。



数日後、会長に書き始めた商会の状況報告

〈卵鳥舎〉の完成と孤児達の収入について、


〈ビネガー醸造所〉に教会近くの旧市街に倉庫を購入し酢の醸造を開始、初回完成は来年の予定、


新区画の奥に農地を購入、〈植物油〉が取れそうなオリーブ等の樹木と、すぐに収穫可能な草花を植える為に、農家の一家を三家族雇い入れた事など、


マヨネーズ工場の予定図や、


工房組の物件を数パターンいれて、気になる物件に印をお願いしますと書いておいた。


最悪、一年程度仮の工房をかまえ

新区画に工房を新築することもできます、

と書き添えた。


牧場は思いの外広くて良い場所が有ったので大きめの厩舎を建て始めております。

完成は1ヶ月ぐらい先ですが、お帰りになるまでには完成していると思われます。


と綴った。


早く工場を稼働させないと出ていくばかりだし、会長のお金を減らすばかりだ。


頑張らねば。




読んでいただき有り難うございます。

「面白い。」と思って頂けた方や、

「仕方がないから応援してやろう。」と思われた方

宜しければ 「ブックマーク」 をお願いたします。


「評価」や「感想」を頂けましたら、

とても嬉しいです。


頑張って投稿しますので応援ヨロシクお願いします。




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