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新しい自分に生まれ変わる!とは言ったけど…  作者: ヒコしろう


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敗北を知る男

ブックマークに評価 誠に有り難う御座います。


馬達を連れて帰ってから一週間が経ち、

王都での俺の拠点もようやく軌道に乗ってきた。


風呂が何とか出来上がり、体拭きと〈クリーン〉でしのぐ生活が終了した。


循環タイプの薪風呂は、湯船の側面にパイプが上下二ヵ所に取り付けてあり、パイプを暖めれば、下のパイプから冷たい水が入っていき上のパイプから出てくる簡単な原理だが、〈五ェ門風呂〉の様に板を沈めなくても入れるし、出入りもしやすい優れものだ。


我が家の職人組は勿論、厩舎担当の〈ホランさん〉にも大好評だ。


現在、王都での工房の運営資金は俺の冒険者収入で賄われている。


ワイバーンにたまたま出くわして臨時収入が有ったが、湖で肉集めでは少々財政的に厳しく、一攫千金を目指してダンジョンに潜るか、新な狩場に活動範囲を広げるかで悩んでいる。


工房の事は〈クララさん〉に大金貨三枚渡して、生活費といざという時の蓄えにしてもらい、皆のお給料はどれくらいか解らないので、


「屋敷に帰ったら執事の〈トーマスさん〉がくれるから、それまでは、一人大金貨一枚でしのいで下さい。」


と大金貨を配った。


「貰い過ぎです。」


と、職人組が口々に言うが、


「契約金です。」


と、言って了解してもらった。


これで給料問題も解決し残ったお金でアイテムを補充して冒険に出れる。


街の商会に出かけて〈ハイポーション〉と〈マジックポーション〉を購入し、市場で食糧を買い込む、リオ用の肉も買って…


肉は狩れば手に入るが、次に行くと決めた場所はそうは行かない!


ダンジョンに出る魔物は、倒すと〈ドロップアイテム〉と〈魔石〉を残してダンジョンに吸収されて瞬時に消えて無くなる。


魔石とドロップアイテムもずっと放置すればダンジョンに吸収されるらしいから、ダンジョンでもし死んだら亡骸すら残らない。


そんな地上とは違う世界、〈ダンジョン〉に潜りに行くのだ。


町から三時間程度で行けるし、乗り合い馬車も走っているので行きやすい、


王都近くのダンジョンに入るのには〈C級〉以上のランクが必要となるので、そこそこ強い魔物が初めから出るのかも知れない。


いざ、宝箱を目指してダンジョンに冒険に向かった。



乗り合い馬車に揺られてダンジョンの受け付けを済ませる、遠征でやる〈マーキング〉と同じ理由と、ギルドカードの確認の為だ。


リオと二人でダンジョンの入り口をくぐると、洞窟の中のはずなのに明るい。


足元を見ると、草も生えている。


〈良く解らない〉


ダンジョンの常識が理解できない俺はキョロキョロと都会に初めてきた田舎者の様に成っていた。


〈サーチ〉で〈索敵〉をかけると敵と冒険者が点在している


〈サーチ〉〈罠感知〉を初めて使ったが、反応がない〈一階から罠だらけな訳ないな〉と納得してリオと進んで行く。


初めてダンジョンで魔物に出会ったのだが、名前が解らない〈二足歩行者の羊〉だ、


〈誰だよアイツ?〉


こんな事ならギルドの図書館に寄ってから来れば良かった…


こん棒を持った 羊人間(仮) は、


「メェェェエェェェェ!」


と叫びながら、こん棒を振り上げて走ってくる。


〈なんだ、この肉食系の羊は、戦いに積極的過ぎだろ!〉


と文句をいいながら弓を構える、


しかし、羊人間(仮) は俺の目の前でパタリと倒れてピクピクしている。


〈ご主人、やったよ。〉


と、自慢気なリオ。


麻痺攻撃が決まったようだ。


俺はアイテムボックスに弓をしまい、〈トレント〉の時に出番の無かった〈鋼の斧〉を取り出して、羊人間(仮) の首を落とす。


「ぐぇっ」っと鳴いた羊人間(仮)が、〈パシュン〉と消えて、羊毛と魔石が残った。


リオを撫でて労い、アイテムボックスに戦利品をしまう。


見晴らしの悪い洞窟では、弓はそもそも使い憎い、俺の気配を消すスキルでもあれば不意打ちが出来るのだが…


最近は遠距離攻撃特化できたから洞窟内では殺りにくい、アイテムボックスに斧をしまい〈山ネズミ〉の時の片手剣と小型盾に持ちかえる。


マップスキルを使い進んで行くが、あまり敵に会わない、


〈浅い階層は冒険者も多いから敵に当たる回数より冒険者に軽い会釈をする方が多いんじゃないか?〉


と悪態をつきながら2階層に降りていく、次の2階層も洞窟みたいだ。


しかし、出てくる魔物が違った。


二足歩行者の犬、たぶん〈コボルト〉だと思う。


片手剣を構えコボルトを迎え撃つが、慣れない武器で真っ向勝負をするには相手のスピードが早すぎた、


攻撃は当たらないし、盾は装備しているが盾さばきなど覚えていないので、持っているだけになっている。


コボルトの爪で切り裂かれ出血していく俺に、慌てて加勢してくれたリオのおかげで、なんとか倒せたが…


正直、ダンジョンに負けた。


ハイポーションを飲みながら反省した。


見晴らしが良い場所での遠距離攻撃ばかりを使った為に近接攻撃手段に乏しいのは以前から知っていたが、まさかここまでヘッポコだとは思っても見なかった。


パーティーなら遠距離攻撃担当で通用したかも知れないが、ソロで来るには俺は狭い場所での戦闘方法に乏しい。


コボルトの牙と魔石を拾いながら反省を続けて…


〈撤退しよう〉


と決めた。


完全敗北だ…



読んでいただき有り難うございます。

「面白い。」と思って頂けた方や、

「仕方がないから応援してやろう。」と思われた方

宜しければ 「ブックマーク」 をお願いたします。


「評価」や「感想」を頂けましたら、

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