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新しい自分に生まれ変わる!とは言ったけど…  作者: ヒコしろう


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王様からプレゼントを貰う男



王様の「領地要るか?」発言で気まずくなったお茶会は、俺の


「領地は難しそうなので、今は専属の鍛治師と、木工大工さんや裁縫が上手な職人さんが商会に居てくれたら色々な物を作れますので有難いのですが…


先程鍛治師ギルドに作って欲しい調理道具を頼めば、馬車で手一杯なのでと断られてしまいましたゆえ。」


と、話すと王様が、


「よし、此度の褒美が決まった。

楽しみにしておれ。」


と宣言して、お茶会が終了した。


〈ほっ、何とか丸く治まったかな?〉


と、帰りの馬車でホッコリしてると、ガイルス様が、


「生きた心地がしなかったぞ。」


と、まだ青い顔で話す。


「えっ、別に俺は冒険者だから他所に行くこともあるよ。」


と意地悪を言ってみたら、ガイルス様が、〈ギョッ〉っとして、


「食い道楽の私が、ユウの新しい料理を一番に食べられる事が今の楽しみなのだ、頼む私を捨てて行かないでくれ。」


とすがり付くガイルス様…


意地悪が過ぎた、別れ話しているカップルみたいな返しをされた…気持ち悪い…。


「冗談ですよ。出ていく予定はありませんから。」


というと、


「本当に?」


と聞いてくる辺境伯に「本当です。」と伝えると、


「本当に本当?」


と聞き直す、〈だから、カップルか!!〉


と心の中で突っ込みつつ、


馬車の中の空気に耐えきれずに、木工ギルドで降ろしてもらった。


木工ギルドで馬車の客室の制作を依頼するが、木工ギルドマスターが、


「ついさっき鍛治師ギルドの職員が馬車の車体の図面を届けにきたばかりなのに、もう依頼がきたか!」


と驚いていたので、


「大量注文が来ますよ。」


と教えてあげた。


〈トレント〉が沢山あるのでその木材で作って欲しいと頼むと、


トレントの素材を全て引き受けて、俺の馬車を作って、余った分を全て買い取りたいと言ってきたので、木工ギルドの倉庫にアイテムボックスの中の〈トレント〉を全て吐き出してきた。


木工ギルドマスターは500以上ある〈トレント〉に一瞬驚いたが、話している間も届きつづける馬車の依頼に「足りなくなるかも…」と呟いていた。


「王様からも制作依頼が来るかも知れないからその分は残して置くことをオススメします。」


と教えてあげたら。


木工ギルドマスターは、


「王様ですかぁ」と半信半疑だったのだが、


ついさっき王宮から大量注文が入り、


「もっと〈トレント材〉はないか?」


と慌ててたので、


「冒険者ギルドの解体場に240程有る。」


と告げると、


「残らず買ってこい!」


と職員さんを走らせていた。



注文してから数日、料理長と搾り器を使い、楽しくニュルニュルとウインナーを作っていると、


王様からお呼びがかかった。


急いで支度をしてガイルス様の馬車で城に向かうと、応接室に通された。


ニコニコしている王様が


「マヨネーズ男爵よ、その方に褒美を与える」


と宣言した。


俺は驚きながらも、


「あ、有り難う御座います。」


と答えると、王様が連れて参れ。


と執事さんに指示をだした。


暫くして数名の人が応接室に入ってきた。


?ん?


と首を傾げていると、王様が


「この度の働きに対しての褒美だ。」


と、連れて来られた人達を指す。


「えっ?!」と驚く俺に、王様は、


「この者達は借金奴隷だ。

まず、端から、

奇抜な物を作り続けて借金を背負った鍛治師の親子だ。

鍛治師ギルドから腕は良いが作る物が奇抜で売れないだけと報告が有ったので、その方に預ければ奇抜な物が作れると言えば快く買われてくれた。


つぎは、悪徳な金貸しに娘が狙われて罠にはまり多額の借金を負ったが、家土地と大工道具も売り払い、最後は娘を残して借金奴隷に成った大工の夫婦だ。


悪徳金貸しは法を犯したゆえに捕まったが、正規の手続きで借金奴隷に成った夫婦は罠と分かった後でも解放出来なかったので、とある領主が保護しておったものを王国で買い取った。


娘は夫婦が行くところについて行きたいと自ら望みここにおる、


娘と嫁は裁縫の腕前は中々のものとその領主より報告があるので安心してくれ、」


と言われたが、人間が褒美…


マジか!?


と驚く俺に、王様が


「鍛治師の〈イスタ〉〈マイ〉の親子には、マジックバッグと簡易鍛治セットを与え、


大工のペータにはマジックバッグと大工道具一式を与え、


その妻、クララにはマジックポーチに裁縫道具一式を与える。」


と説明してくれる王様、ペータとクララって、アルプス在住かな?


と思っていると、


「娘のユキにはマジックバッグと革細工セットと布と革、を複数与える」


と宣言したのだが、


俺は、〈ハイジではなくユキちゃんか。〉と考えていた。


「この四名を借金奴隷から解放するので、娘も合わせて5名をその方専属の職人として召し抱えると良い。


これからの働きに期待する。」


と王様にいわれたのだが、


えっ、嬉しけど住むとことお給料どうしよう?


と悩んで居ると、王様が最後に、


「マヨネーズ男爵よ、

貴族街ではないが、王都の中に工房付きの屋敷を用意してある。


これは私ではなく我妻達からのお菓子に対しての感謝の証だ、


どうか使ってやって欲しい。」


と笑顔で言われた。


奥さま達もニコッと、微笑んでおられるので、


「有り難き幸せ、


王様と奥方様達の贈り物を有り難く頂戴致します。


職人の皆さんも、これから宜しくお願いします。」


と、挨拶をして王城を後にしたのだが、


職人と家を貰ってしまった。


とりあえず、お留守番のリオを拾って家に移動しなければ、職人さんの寝床がないな…




読んでいただき有り難うございます。

「面白い。」と思って頂けた方や、

「仕方がないから応援してやろう。」と思われた方

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