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新しい自分に生まれ変わる!とは言ったけど…  作者: ヒコしろう


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紋所アタック祭りな師弟


〈スタンプボア〉狩りが止まらない、三日目昼下がり、


もう〈スタンプボア〉も13頭〈紋所アタック〉の餌食となりアイテムボックスに収まっている。


リオとガルが〈スタンプボア〉の匂いを覚えた為に〈サーチ〉と合わせて、発見率が大幅に上がった事もあり〈紋所アタック祭り〉が加速している。


一週間の予定で来たが、このままでは〈値崩れ〉を理由にまた叱られてしまいそうだが…


悩んだ俺は、


〈アイテムボックス〉に入れっぱなしにして小出しに売れば良いじゃないか!


との結論にたどり着き、


引き続き〈紋所アタック祭り〉を続けるのであった。




森を進み続け、キャンプをする事5日、帰りの時間も有るので、今回はここまでとして引き返す事にした。


もう、〈スタンプボア〉の数は数えていない、30くらいから面倒に成ったので〈沢山〉のくくりに成った。


丸一日移動し〈卵鳥〉の隠れ家近くに来たのだが、夜に成ったのでキャンプをする事にした。


無理をすれば町まで帰れるが、一晩休んで〈卵鳥〉の活きの良いのを生け捕りにして数ペア連れ帰る事にした。



翌朝、朝飯を済ませて〈卵鳥〉の隠れ家に移動すると、様子がおかしい。


〈卵鳥〉が怯え、逃げ回っているのだ。


サーチをかけたが〈卵鳥〉意外見当たらない、


がしかし、俺は次の瞬間見つけてしまった。


木の上に丸太程の胴体の大蛇を、〈サーチ〉の〈索敵〉にも引っ掛からない〈隠密〉スキルが固有スキルのこの森の主〈アサシンバイパー〉だ。


不意打ちを食らえば確実にアウトだが、見つけてしまったので、奴の強みは〈猛毒〉のみと成った。


サラに

〈上にアサシンバイパーがいる。〉


と念話を送り、


〈まだ気づいてませんよぉー〉


みたいな感じで弓を構えながら配置につき、


〈せーの〉で攻撃を開始した。


〈アサシンバイパー〉はまさか先手を取られるとは思って無かった様で、必死に気配を消していたまま頭を撃ち抜かれ、首を咬み千切られ、散々な姿で生を終えた。


討伐依頼が有ったかは解らないが、皮も売れるだろうからアイテムボックスに丸太程の蛇をしまい


散り散りに成った〈卵鳥〉を眺めて、

〈襲われて親鳥が食われた巣もあるな。〉


と考えていたら。


〈救い主様!〉


と聞きなれない声がした。


草むらから〈卵鳥〉が現れたが少し大きいし色も違う。


〈救い主様、助けて頂きありがとうございます〉


と言っている気がする…


テイマースキルか?


と考えていると、


〈我らの群れを保護して頂きたい!〉


と〈卵鳥〉のリーダー?

が語りかけてくる。


残った〈卵鳥〉は20羽もいない、ここ数日で〈アサシンバイパー〉に食われたらしい。


百羽以上いたはずだが…これは壊滅的だな…


〈卵鳥〉のリーダーを従魔にして、巣をアイテムボックスにしまい最後に頑丈そうな巣に孵りそうでアイテムボックスにしまえない卵を並べて手に持ち、大名行列の様にゾロゾロと町まで帰った。


冒険者ギルドで〈卵鳥〉のリーダーを


〈コッコ〉と名付けて登録した。


ギルド職員さんが、


「珍しい。〈クイーン卵鳥〉ですか?」


と言っていたので〈コッコ〉は〈クイーン〉なのだろう。


外で待たせている〈サラ〉と〈ガル〉と〈卵鳥達〉が気になるが、依頼完了報告を行い〈スタンプボア〉の納入をしたのちに、買い取りカウンターで、


〈沢山買い取りが有ります〉


と申告したら、〈大トカゲ〉の件もあり直接解体場に案内されて、職員さんに


「はい、出して下さい」


とため息混じりに言われた。


〈跳ね鹿〉〈タックルボア〉〈森狼〉


とワラワラ出していく。


「皆さん今日は残業です。」


と解体チームに宣言するギルド職員さん


解体チームは、


「へーい」っと返事をしただけで黙々と作業をしている。


〈スタンプボア〉を5頭出した時にギルド職員さんの笑顔がひきつったので、終了にして、最後に〈アサシンバイパー〉をデン!とだしたら


解体場の空気が変わった。


解体場の親方が、


「坊主、このアサシンバイパーは死んでどのくらいたつ?」


と聞いてきた。


作業員全員が手を止めている。


「アイテムボックスにすぐしまったので、死にたてホヤホヤです。」


と答えると、辺りがザワザワしだす。


親方が続けて、


「坊主、戦闘中に毒を吐かせたか?」


と聞いて来たので、


「ゴメンなさい、たまたま見つけてしまって、隠れてるつもりの〈アサシンバイパー〉を出会いがしらにタコ殴りしたので、毒、吐かせないと不味かったですか?」


とオドオド答えると


「野郎共!聞いたか?!

解体中の肉は、少々傷んだも構わねぇから〈アサシンバイパー〉の解体を始めるぞ!!

毒が満タンらしいから一滴も無駄にするなよ!!!」


と騒いでいる。


俺は、ギルド職員さんに連行されてカウンターに逆戻りで、


塩漬け依頼の〈アサシンバイパーの毒〉と〈アサシンバイパーの新鮮な目玉と牙〉の納入手続きをしていた。


何でも呪いすらも治す〈状態回復薬〉の材料らしいが、大概の場合、戦闘中に〈毒霧〉として撒き散らして手に入らない素材らしく何年も塩漬けに成っていたらしい。


目玉と牙の納入は以前にも有ったが、毒と合わせて、〈新鮮な〉が付くために依頼達成に成らなかった〈A級〉推奨依頼であった。


おかげで、サラがパーティーとしてのポイント分で〈C級〉に上がってしまった。


ギルドの外のサラと一旦〈卵鳥達〉の見張りを交代して、手続きに向かわせた。


十分ほどして、ニコニコで〈C級〉と書いてあるギルドカードを持ったサラが戻ってきた。


見張りにコッコとリオも残して再びカウンターに戻ると職員さんがドサッと革袋に入った金を渡してきた。


〈スタンプボア〉の依頼料だけですがお納め下さい。買い取り分と〈アサシンバイパー〉は、スミマセンが後日となります。


と、ギルド職員さんが言うので、了解して自宅に急いだ。


〈卵鳥〉の卵たちを温めてやらなければ可哀想だ。


自宅に戻り〈卵鳥〉達に庭を解放して、アイテムボックスの巣を並べ、沢山有る卵を巣に入れて、〈卵鳥〉達に温めて貰う。


そして、見張りにリオとガルを配置し、


コッコには庭の外に〈配下の卵鳥〉が出ないように指示を出して、


最後に〈ベンさん〉に丸投げすれば卵鳥問題は無事解決である。


翌朝、エサを買って来て〈卵鳥〉達に与えようとするが、庭を駆け回る数十羽の雛とそれを管理しようと動きまくる親鳥達を眺めて呆然としているベンさん達がいた。



スマナイ!頼んだよ皆。




読んでいただき有り難うございます。

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