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新しい自分に生まれ変わる!とは言ったけど…  作者: ヒコしろう


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弟子に打ち明ける男


ここ最近岩場に師弟パーティーでやって来ているのだが、以前と違う点、それは


サラも〈サーチ〉が使えるので、魔水晶が百発百中で採掘できる点と、


リオとガルが滅茶苦茶強くなり〈大トカゲ〉くらいなら苦もなく倒してしまう様になった事だ。


サラと俺で交代しながら採掘と索敵をしている。


〈サーチ〉で鉱物資源を探して採掘


〈サーチ〉で索敵を掛けてリオとガルに指示を出す


の繰り返しで、アイテムボックスパンパンに〈魔水晶〉と〈大トカゲ〉を収穫して帰る、


4日目に冒険者ギルドで、


「ユウさん、〈値崩れ〉するので乱獲しないで下さい。」


とお叱りを受けてしまった。


そうそう、冒険者ギルドに来たからリオとガルのスキル鑑定をした。


従魔と言えども小銀貨六枚かかった。


リオもガルも同じスキルだったのだが…


やっぱり同じ〈森狼〉だからかな?


〈麻痺攻撃〉〈高速移動〉〈跳躍〉〈身体強化〉


はスキルショップで購入分だが


〈咬み千切り〉〈スタミナ〉


は〈森狼〉の固有スキルだろう。


盗賊のお頭をお頭だけにしたのは〈咬み千切り〉スキルだったのかも知れないなぁ


等と考えながらギルド職員さんのお小言をやり過ごしている俺を心配そうに眺めているサラ達、


「二人なら上級者用の依頼も受けれますので、偏った採集はひかえて下さい!」


と言われ、


「了解です」


と返事をして、お小言が終了した。


上級者用の依頼ねぇ。


〈どんなのが有るのかな?〉


とサラと依頼ボードを確認すると、


〈森でスタンプボアの討伐と肉の納品〉


〈山岳地帯でアーマーリザードの討伐と皮の納品〉


等々…


スタンプボアって上級者用のクエストだったんだな…少し無茶したかな?あの時。


と考えていたら、サラが、


「もうすぐ王様に逢いに行くから、遠くに行けないから、兄貴と行けそうなのは森かなぁ?」


と言っていたので、パーティーでスタンプボア狩りに決定した。


キャンプの為に食糧を買い足して、明日の朝から一週間の予定で森に行くことにして、先程のギルド職員さんに依頼の手続きをしてから自宅に帰った。




さて、森に来たのだが、

〈美味しい茸〉狩り以来のサラとのキャンプだ。


今は〈美味しい茸〉のシーズンが過ぎているためキノコ狩りだけでは儲かりそうにはないので、魔物メインで狩を行う。


〈サーチ〉を使い魔物を探すと、

〈タックルボア〉に〈跳ね鹿〉は沢山居るが〈スタンプボア〉は見当たらない。


「サラ、スタンプボアが見当たらないけど、どうする?」


と相談する俺に、


「まだ初日だから奥に行かずに周りの奴らを狩っちゃおうよ兄貴ぃ。」


とサラが提案したので、


師弟で協力してサーチ&デストロイを繰り返すのだが、ジャンプで逃げる鹿などリオとガルの〈高速移動〉と〈跳躍〉で、カプっとひと咬みで終わる。


〈タックルボア〉は見つけたら俺かサラが〈マジックアロー〉で一発で仕留める。


これはまた〈値崩れ〉を叱られてしまいそうだな…


と考えながら辺りに魔物の気配もないので少し早いがキャンプ地を決めて夕飯の準備を始める。


〈跳ね鹿〉と〈タックルボア〉を解体し、ブロック肉に〈クリーン〉を掛けてからリオとガルの前に並べる。

豪華な二種類の肉の食べ比べセットだ。


俺とサラは串焼きを焼きながらバーベキューを楽しんでいる。


胡椒やハーブソルトだけでも十分旨いが、タレみたいな味が恋しい、

〈記憶〉のスキルで何とか成りそうだが、〈みりん〉も〈醤油〉も見当たらないので仕方ない、酒も微妙なエールや蜂蜜酒にワインなので、〈タレ〉モドキがやっとに成ってしまう。

不味い訳ではなく旨いのだが、〈本物〉を知っている俺としては、〈何だかなぁ?〉な出来に成ってしまうが…


まぁ、腹が膨れたから今回はヨシとしよう。


テントで休もうとするのだが、


サラが、


「兄貴、アタイがお屋敷に居て迷惑じゃない?」


と聞いてきた。


「ん?サラはお屋敷暮らしは嫌か?」


と、俺が質問する、


「嫌じゃないけど、無理矢理兄貴の弟子に成っただけのアタイに、お屋敷の部屋に住まわせてくれて、スキルもいっぱい買ってもらって…


アタイ、もらってばかりで兄貴に迷惑を掛けてばかりだから…」


と、少し寂しそうに話すサラ


サラはそんな事を気にして居たのか…


と思う反面、そんな心配をさせてしまったのかと反省した。


おれは、サラに俺の秘密を話す事にした。


「サラ、今から俺の秘密を話すけど聞いてくれるかい?」


と話し始めると、サラはコクリと頷く


「サラは、俺が何処から来たか知っているかい?」


とサラを見ると、


「宿屋の大将が、遠くの国から流れて来た旅人だったって言ってた」


とポソリと答えた。


「うん、凄く遠くから来たんだ、この世界では無い他の世界から神様の力で、〈頑張って生きてみなさい!〉って送り出されたんだよ三年半前に…」


と告白したのだが、サラはキョトンとしている。


「本当に?」


とサラが聞くので、


「本当だよ」と答えてみたが、自分で言っておきながら〈嘘臭いな〉と感じてしまう内容だ、


「なんで、兄貴は神様に送り出されたの?」


と聞かれたので正直に話す事にした。


「俺は、もとの世界で何も自慢出来る様な事の無い、つまらない人生を送っていたんだ、


〈このままではイケない!〉と、神様の神殿っていうのかな?こっちで言うと、


その神殿に、〈コレから頑張りますから見守って下さい〉と、お祈りに行く最中に神殿の階段から落ちて死んだんだよ。」


と話すと、


「兄貴は死体なのですか?」


と変な事を聞くサラに、


「はははっ、生きてるよ。

神殿で死んでしまって、そのままでは〈悪霊?〉みたいなモノに成ってしまいそうな俺に、

〈神殿で悪霊に成られたら信者が減るからやめてくれ〉と神様に言われて、

死んでいない事にしてあげるから〈悪霊〉に成らないで、思いっきり他の世界で生きてみなさい。


と、この世界に送り出されたんだよ。」


と全てを話した。


サラは難しそうな顔で考えているが、


俺が、


「だから、この世界でサラは初めて出来た〈弟子〉で、俺にとって初めての〈仲間〉で〈家族〉だから、


俺が、サラに近くに居て欲しいんだ。


だから、サラが嫌じゃ無かったら俺の側で笑っていて欲しい、

それだけで、俺はサラから、いっぱい〈楽しい〉や〈幸せ〉や〈安心〉を貰っているからお互い様なんだよ。」


と、照れくさいが白状した。



その日はテントの中でサラと手をつないで寝た。


リオとガルも潜り込みテント内が、ギュウギュウだったが、〈索敵〉に引っかかる敵は夕方前に殲滅したから大丈夫だろう…



読んでいただき有り難うございます。

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