11
アース鬱回です。
気付いたら朝だった。
昨夜、あれからずっと無心で作業のようにアイテム製作をしていたら、自分でも気付かなかったんだがいつの間にか朝になっていた。
「あ〜…ん〜…」
いかんな…
全然頭が働いていない…
「俺…何作ってたんだっけ…」
インベントリの中を確認してみると俺は自分でしてしまったことに唖然としてしまう。
「『火薬玉』…しかもとんでもない数だな…」
『火薬玉』というのはあるアイテムを製作するための中間素材となるアイテムなんだが、正直俺はこんなにも大量の『火薬玉』を作るつもりは無かった。
元々は実験で、もしかしたらといったぐらいの気持ちでしかなかった。
せいぜいが10個ほど作って試してみようというくらいだったのが…
「1000個って…ん〜?途中で素材が無くなって別なの作ってるっぽいな…ヤバイ…完全に無意識だった…」
『火薬玉』自体は少ない素材で大量に作れる中間素材だったため、手持ちの素材でまさかの4桁越えを作り出していたようだ。
しかもクオリティはご丁寧にもSQとかどんだけだ…
その他、俺が作っていたのはポーションと各種一定時間バフ効果の付く丸薬やその他諸々…
製作手帳に載っている作製出来るレシピを手当たり次第作っていたという有様だった。
そんな事をしていれば当然【錬金術師】のジョブレベルも大変なことになっていたわけで…
「マジか…【錬金術師】だけ35まで上がってる…」
これじゃ廃人プレイと変わらないな…
亜子のこと言えないわ…
ここまで来たら仕方ない。
廃人プレイ上等だ。
気絶するまでやってやるよ!!
「ジョブクエスト、何回分のレベルアップなんだろうな…」
俺は廃人プレイをしてやると決めてから訪れたのは商業地区にある【錬金術師】ギルドだった。
ここでギルドマスターから発行されるクエストをクリアすると【錬金術師】で行える事が開放されていくらしい。
これには段階があり、一定のジョブレベルに達する事でジョブクエストを受けられるようになる。
甚だ不本意ではあるが、ジョブレベルが急上昇した俺は、あのままでは新たに【錬金術師】としてやれることがなかった事もありジョブスキルの開放のためここに訪れたのだ。
「さてと…ギルドマスターに話しかければいいんだったな…」
俺はギルドマスターのアマンダさんに声を掛ける。
「あらあなたは、どうやら実力を上げてきたようね?今のあなたなら…」
と言うわけで色々と割愛するが、要するに指定したアイテムを作って持って来いというのがギルドマスターからのジョブクエストだ。
ざっくりの目安だが、ジョブクエストの発生するレベルは10上がる毎に発行されるらしく、納品するものは違ったが同じやり取りを3回ほどこなして難なくクリアした。
納品したアイテムはどうしたのかって?
知らないうちに作ってあったんだよ…
そんなこんなで俺はまた宿屋に戻って来た。
新たに開放した【錬金術師】スキルは3つ。
《合成》、《下位変換》、《上位変換》の三つだ。
《合成》はそのままアイテム同士を掛け合わせて別のアイテムを作り出すスキル。
《下位変換》は簡単に言えばアイテムの分解スキルかな?
例えば『ハイポーション』を《下位変換》にかけると『ハイポーション』の下位互換である『ポーション』か『ハイポーション』の素材となるアイテムかのどちらかを選択することが出来るようだ。
なお、下位互換の『ポーション』に変換した場合は等価交換の法則とかで『ハイポーション』1個に対して『ポーション』が10個ほどに変換された。
最後に《上位変換》
これは同一の10個のアイテムを合成して上位互換のアイテムを作り出すスキルだ。
《下位変換》の逆バージョンではあるが、素材に変換したりは出来なかった。
要は上位互換の完成したアイテムを作るためのスキルって事だ。
ただ変換率が悪く、どれを上位互換のアイテムに変えたとしても10個のアイテムで1個しか出来上がらないため、かなりの高コストになるのではっきり言って使い勝手は悪い。
だが、サービス開始2日目にして他のプレイヤーが手に入れられないアイテムを作れるというアドバンテージがあるのは間違いない。
まぁアドバンテージ以前の問題な気もしないではないんだけどな…
では早速大量に作ってしまった中間素材の処理をしていこうじゃないか。
『火薬玉』というアイテムを見て俺が想像したのは2つある。
一つ目は相手にダメージを与えることの出来る攻撃道具の材料になりそうだという事。
二つ目がこの『火薬玉』の派生先がどうなるのかという2点だ。
一つ目はまぁ今後の課題にして行くとして、派生先については今回手に入れた《上位変換》スキルを用いれば検証することが可能だ。
というわけでレッツトライ!
「『火薬玉』10個を選択して…《上位変換》」
ピコンという効果音の後に結果ログが流れる
『小型爆弾』の精製に成功しました。
条件を満たしたため、【錬金術師】の製作手帳に『小型爆弾』のレシピが追加されました。
…
なんですと?
条件を満たしたからレシピ追加?
そして何やらとってもデンジャラスな響きのアイテムが出来上がっちゃいましたぞ?
説明を求む!!
『小型爆弾』
投げつける、または【罠師】のスキル《罠設置》を使用する事で消費する。
効果は爆発した際に対象に範囲固定ダメージ100を与える。
ふむふむ…
普通にヤバイアイテムや…
でもこうなってくるとやっぱり試してみたくなるのが俺クオリティ。
俺は必要数の『小型爆弾』を作製し、これをまた《上位変換》してみた。
『中型爆弾』の精製に成功しました。
条件を満たしたため、【錬金術師】の製作手帳に『中型爆弾』のレシピが追加されました。
『中型爆弾』
投げつける、または【罠師】のスキル《罠設置》を使用する事で消費する。
効果は爆発した際に対象に範囲固定ダメージ1000を与える。
やっぱりそうなっちゃうよなぁ…
俺は念のために追加されたレシピも確認してみる。
すると…
なんという事でしょう…
普通に今ある手持ちの素材で『小型爆弾』が結構作れてしまうことが判明した。
作れちゃうなら作っちゃうのが俺クオ…(以下略)
ええいままよ!!
この『小型爆弾』を全て『中型爆弾』に《上位変換》
さらに出来上がった『中型爆弾』を《上位変換》!!
『大型爆弾』の精製に成功しました。
条件を満たしたため、【錬金術師】の製作手帳に『大型爆弾』のレシピが追加されました。
特殊条件を満たしたため、パッシブスキル『爆弾魔』を習得しました。
特殊条件を満たしたため、【錬金術師】の製作手帳に爆弾系アイテムのレシピが追加されました。
『大型爆弾』
投げつける、または【罠師】のスキル《罠設置》を使用する事で消費する。
効果は爆発した際に対象に範囲固定ダメージ5000を与える。
パッシブスキル『爆弾魔』
爆弾系のアイテムを使用した際、範囲固定ダメージが10%上昇。
爆弾系アイテムを作製する際の成功率UP。
あ、やばい…
これは盛大にやらかしちゃった…
『爆弾魔』なんてもう犯罪臭しかしないもの…
徹夜明けのテンションって怖いな…
「ん〜…よし…ここはひとつ…」
ログアウトして一旦落ち着くのがベストだな!!
たまには現実逃避したくなる時だってあるよな?
有名な人もこう言ってる。
『人間だもの』
流れたログと内容を見なかったことにして、俺は『アースガルズ・オンライン』からログアウトし、そのまま寝ることにしたのだった…
ただじゃ立ち直れないのが理玖クオリティ
今後もたぶんやらかします。
面白い、続きが気になる、理玖乙wという方は↓の☆をポチッとな!ですよ〜(爆弾回なだけに
先日なんと、日刊ランキングに58位くらいでしたが載せて頂くことが出来ました!
これも皆様からのご評価、応援の賜物であります。
今後もこの生産職を何卒よろしくお願いします!!




