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自己紹介の場

傭兵団の方々に拾われてから10日ほどして、なんとかきちんと話せるようになるまでになった。


それでも怪我の割には治りが早かったようで異世界に呼ばれた際の身体能力強化の凄さを実感するものだ。


そうそう、話せるようになったので改めてクラースさんに名乗ろうとしたのだが「いや、別にいいぞ」と謎の制止をされる。気になって何故かと聞いたら俺の名前をは傭兵団の中ではすでに『ハース』と言うことで伝わっているらしい。ちなみに、名付けたのはアイラさんだ。


なんでも、初対面時に名乗ろうとしてうまく話せなかった際、アイラさんには「ハース」と聞こえたらしい。そうして拾ってきた奴、ではいまいち不便なのでとりあえずその「ハース」と呼ぶことになって今に至るらしい。


クラースさんとしても俺があんなところにいたことには何か事情があるのではと思ったようで「わざわざ明かす必要はねぇから黙って呼び名を受け止めとけ」と言われた。

……実際、異世界に来て力を渡すとか言われてついていく際に誤って転落した、なんて正直説明しづらいので助かってはいるのだが。


そんな訳で俺はハースとして傭兵団の中で過ごしていくことになったのだった。





そんなこんなで怪我も良くなり動けるようになる頃には傭兵団のみなさんに改めて紹介されることとなった。


「知ってる奴らはいると思うがこいつが噂のハースだ。みんな、仲良くしてやってくれ」


そう言ってクラースさんに紹介された場には最初に会った時にいたアイラさんやセシルさんも含めて5人いた。


ちなみに、目が覚めた時に近くにいたおばちゃんはカーラという名前でこの傭兵団の拠点の家事と管理を任されているらしい。


そんな訳で互いの自己紹介も兼ねた食事の場で順番に挨拶を交わしていく。


まずはアイラさんとセシルさんから。続いて緑の短い髪をしたがっしりとした青年のマイク、長髪でクールな感じのヨシュアさん、そして青髪の優しげな雰囲気のナタリーさん、と順に挨拶をした。


「俺はマイク、主に薪割りやらを任されてる」


「……ヨシュアだ。大体は見張りをしてる」


「ナタリーです。カーラさんと一緒に家事なんかをしてます。あと、一応治療の魔法くらいは使えます」


「えっと、俺がハースです。みなさんには命を助けてもらった上に治療までしてもらって感謝してもしきれないです。ありがとうございました」


「ハース、気にすんな。困ってる奴を見つけたら助けるのがうちの流儀だ。それと、敬語はつけなくていい」


そんな具合に打ち解ける場を与えられ、それなりに団員達と混ざることが出来た訳だ。


ちなみに、まだ俺が会えていないメンバーが何人かいるらしいのだがその人達は全員長期的な依頼で出払っているらしく会うことはなかった。

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