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目覚め

目が覚めた時、俺の側には美少女がいる……という訳でなく知らないおばちゃんがいた。あ、でも見慣れない天井ってやつは見れたけどな。


俺が目覚めたのを確認しておばちゃんは誰かを呼びにいく。


ちなみに俺はというと、目覚めたはいいが身体は包帯に巻かれてるし痛みも酷いしで動けない。


そんな訳でしばらく待っていると足音が聞こえ、おばちゃんは3人の見慣れない人達を連れてきていた。


先頭にみえるのはがっしりとした身体とヒゲを蓄えた大柄のおじさん、その後ろには髪の長い女の子とやや細身のすらりとした青年だった。


「おぉ、目覚めたか!痛みで動けないかもしれないが助かって良かったな!」


大柄なおじさんは俺の近くまで来るとそう言ってベッドの脇にある椅子に腰掛ける。続いて女の子と青年も椅子を持ってきて座る。


「うっ…あっ…こ…こは……?」


我ながら痛みのせいで情けない声を出しながらおじさんに聞くと豪快に笑いながら答えてくれた。


「おっ、もう口が動かせるのか!これなら治りも早いかもな!」


そうしておじさんは俺を見つけた経緯を話しだした。


その話によると俺は川で流されていたらしく大きな岩に引っかかっていたところをたまたまこの人達が見つけてくれ、そのまま治療してくれたらしい。


「そうそうまだ名乗ってなかったな。俺の名前はクラース。傭兵団の団長を務めてる。で、この二人は団員だ。おい、二人とも挨拶してやれ」


クラースと名乗るおじさんが残りの二人に声をかけると二人も口を開く。


「私はアイラ。クラース傭兵団の団員だ」


どうやら女の子の名前はアイラというらしい。


「私もこの傭兵団の団員で、名はセシルと言います。主に書類なんかの仕事を担当しています。どうぞよろしくお願いします」


青年の名前はセシルか。どうも気難しそうな感じがひしひしと感じる。


「そういう訳だ。ちなみにこの愛想のないのは俺の娘だ。誰に似たのか知らんがすまねぇな!がっはっは!」


クラースさんがそう言うとアイラさんはムスッとしてそっぽを向いていた。


向こうにばかり名乗らせちゃ悪いし失礼だな。


「うっ……お…れの名は…はぁ…s…ぐっ…」


名前を言う前に痛みに負け咳き込んでしまう俺。なんとも情けないが痛いものは仕方ない。


「おいおい無理するな!ま、しばらくは安静にしとけ。今回は顔見せだけのつもりだったからな。ゆっくりと話をするのはそのあとだ」


そう言ってクラースさん達は部屋を出ていった。

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