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世界が赤く染まる日  作者: 夜桜
第二章 闘技大会編
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闘技大会決勝Ⅰ

決勝一回戦の美紀の試合です。

こんな駄文を読んでくださる方々に感謝。

日影視点


闘技大会は昨日予選が終わり、今日からは決勝だ。

決勝に残った8人は、すでに待合室で待機している。

観客席にもすでに学園中の生徒が集まっている。


決勝の組み合わせはすでに発表されており、俺と二見は別ブロックになった。

決勝であたれるといいな。

それはいいのだが、今日はもう少し地味に勝たなくては。

昨日は少し目立ちすぎた。

咲先輩も驚いてたみたいだし。

気を付けなくては。


「それでは決勝、一回戦を開始します」


そんなことを考えていると、一回戦の開始が宣言された。

第一試合には二見が出るのだが、俺は待合室にいるから見れない。

残念だ。

そんなことを考えてると、二見がいつもと変わらぬ様子でポニーテールを揺らしながらこっちにやってくる。

その表情から気合十分といった雰囲気が伝わってくる。


「それじゃ神谷君、今日も頑張ろうね!」

「うん。頑張って来いよ、二見」

「ありがと!行ってくる」


そんなやり取りをして二見は闘技場に出ていった。

頑張れ、二見。

俺はそれを見送ると、自分の試合に向けて集中力を高めることにした。






達也視点


いやー、昨日は悔しかったなー。

勝てると思ったんだけどなー。

まあ仕方ない。俺が弱かったんだし。


俺は昨日二見に負けて決勝に出れないので、観客席から決勝を観戦する。


「二見は最初に出てくるんだよな?」

「うん」


俺の隣で観戦するのは、二見の友達の加藤だ。

加藤は見た目の通りすごくおとなしい。

黒髪のショートカットに、メガネをかけており、細身で小動物のような印象だ。

どうも加藤と話すのは苦手なんだよなー。


「それでは決勝、一回戦を開始します」


そんなことを考えていると一回戦が始まる合図が出された。


「第一試合、二見美紀 対 石井亜里沙」


お、二見が出てきたな。

二見はいつものように茶髪のポニーテールを揺らしながら出てくる。

落ち着いているようだ。

なんかこっちに手を振ってるみたいだし。

あ、加藤に振ってるのか。

加藤も恥ずかしそうに手を振り返してるし。


ん、なんか石井が二見に話しかけてるな。

というより、なんか険悪ムードだな。

まあ試合前だし当然か。

まあ気合十分ってとこだな。

そろそろ試合、始まるかな。






美紀視点


「第一試合、二見美紀 対 石井亜里沙」


さあて、気合入れていきますかー。

私は、闘技場に向かう。

神谷君と決勝で戦いたいもんね。頑張らなきゃ。


闘技場に出ると、一発で千恵の位置がわかった。

なぜかあの子を見つけるのは得意なんだよね。

隣には達也君もいる。

私はとりあえず手を振ってみた。

お、千恵はちゃんと返してくれるね。

達也君は……まあぼーっとしてるね。

そんなんだから私に負けるのよー。

なんて冗談を頭の中で繰り広げていると、


「二見さん」


と呼ばれた。目の前の対戦相手石井さんだ。

同じAクラスだけどしゃべったことはないんだよね。


「日影様と親しそうでしたね」

「ん、神谷君?」


日影様って……神谷君すごい扱いだね。


「私が勝ったら日影様に近づかないでください」

「なんであなたにそんなこと言われなきゃならないの?」


なんか嫌な感じ。

そもそもこの子は神谷君の何なの。


「私は日影様を陰ながらお支えすると決めたんです。だからあなたみたいな虫を近づけるわけにはいきません」


こいつ、ずいぶんと言ってくれるわね……。

虫って何、虫って。

温厚な美紀ちゃんも、さすがにキレちゃうわよ。


「いいわ、そのかわりあなたも負けたら神谷君に近づかないでよね」

「いいでしょう」


絶対負けないんだから。

そうしているうちに審判の先生も準備ができたようだ。


「それでは第一試合、開始!」

「ダークミスト」


石井さんは試合開始の合図と同時に闇系統能力のダークミストで私の周りを暗黒の霧で覆う。

この霧の中では、少しずつ精神力を削られてしまう。

だけど、このくらい吹き飛ばしてやるわ。


「テンペスト」


私は風系統広範囲能力であるテンペストで嵐をおこし、この霧を吹き飛ばそうとする。

だが、私の思惑と反して、霧は吹き飛んではくれなかった。


「なんでっ」


私がそう漏らすと、外から石井さんの声が聞こえた。


「シャドウエッジ」


石井さんはシャドウエッジを発動し、霧の中の私に暗黒の刃を突き立てる。


「ウインドアーマー!」


私は咄嗟に風の防御を展開し、これをなんとか防ぐがこのままでは精神力が持たない。

そこで私は次の能力を使う。


「エアライド!」


私は一定時間空中を自由に動ける能力であるエアライドを発動し、この霧を抜け出す。

本当は、この能力はまだ私の実力では使いこなせないのだが、ほんの数秒だけなら飛べる。


「うそっ!?」


私が霧から上空に飛び出してきたことに驚いている石井さんに向けて私は最後の精神力を振り絞って能力を発動する。


「ウインドプレス!」


風系統能力ウインドプレスで石井さんを押し潰した。

石井さんは立ち上がれない様子で、その場に倒れている。


「勝者、二見美紀!」


審判の先生の宣言で、会場中から歓声が沸き起こる。

ふう、なんとか勝てたー。

精神力を使い果たしちゃったよ。


私は疲れてしまって、すぐ待合室に戻っていくと、


「二見、やったな」


と神谷君が声をかけてくれる。


「うん!勝ったよー!」

「俺も負けてられないな。疲れただろ?ゆっくり休めよ?」

「じゃあお言葉に甘えて」


私はベンチに座る神谷君の隣に腰掛ける。

神谷君は若干困ったような顔をしていたけど私は気にしなーい。


「疲れたから神谷君に癒してもらおー」

「ばか。冗談言ってないでちゃんと休んでろよ」


冗談じゃないのに。

神谷君のばかっ。


そうしている間に、第二試合が始まって戦闘の音が聞こえてくる。

この試合の勝者が私の次の対戦相手だ。

だけど今はそんなことより、神谷君とのこの時間を満喫しよっと。

私はそんなことを考えていた。



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