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雑多な話  作者: 阪上克利
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会話

介護という仕事柄、世間話をすることが多い。

と言っても初めての人には趣味趣向が分からなかったりするので失敗することも多々ある。例えば巨人ファンの人に巨人の悪口言ってしまったり、濃い味の好きな人に濃い味が好きな人など味音痴だと言ってしまったり・・・。

『ボク・・・巨人、大鵬、卵焼きって言う言葉はちょっと好きじゃないんですよ~。』

『どうして?』

『阪神ファンだもんで・・・。』

『うちは巨人ファンよ。』

『・・・。』

会話というのは難しいものである。

そんなときにまず間違いのない話題が天気の話題である。

天気が良かろうが悪かろうが、天気の話で自分の思惑と違うからと言って怒る人は少ないだろう。だからこの話題は実に便利なのである。

天気の話題からいろいろ話を広げることができる。

『今日はいい天気ですね~。』

『そうだねえ。』

『新緑の季節になりましたね。』

『ああ、気持ちいいですね~。』

『春を感じることを何かしてみたいと思いますね。こういう天気だと・・・。』

こう言えば必ず相手はなんらかの反応を示してくれる。

春と言えば・・・一番この季節で反応が多いのが『初鰹』である。

『カツオが食べたいねえ。』

『いいですね。魯山人がなんと言ってもボクは初鰹が好きですよ。』

『魯山人??』

くいついてきたところで魯山人のカツオについての話を少しする。知っている人ならそこで『本来、この季節は鯛の方がうまいんだよね。』と話がつづくし、知らない人でも『魯山人?何か言ってるの??』と聞いてくる。

ただ、話し上手になるためには話題となる知識が豊富でなければならない。

今回の実例でも話し手が北大路魯山人の文献にある程度、精通していなければ成り立たない会話である。

話題豊富になるためにはただニュースを知っていたり、多くの知識を有していたりするだけではいけないのだ。相手に興味を持たせる話し方をしなければいけないのである。

実は会話とは難しいものなのだ。

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