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繋がる指輪①
少しずつ目を開けると、シンラスとサリアがいる世界とは全く異なった世界が広がっていた。
「あれ…」
「元の世界じゃねぇぞ」
「うーん…何処なんだろうね」
苦笑いをするサリアは首を傾げる。
西洋の雰囲気を漂わせるこの世界は人が多く出歩き、シンラスたちの世界とはまた違う車が走っていた。
「これからどうしたらいいんだ?」
「手掛かりを探さなきゃ」
「…こんなただっ広いとこ何処に手掛りなんッ…!」
「すっ…すみませぇん!」
突然、シンラスの背中に長い巻き髪の少女がぶつかった。