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―プロローグ―⑬
シンラスとサリアは銃弾を魔法と魔法が衝突し合うただ一点に放つ。
残っている最大限の魔力を放つシロナは笑みと苦痛で顔を歪ませている。
ヤマセは片膝を地面に付け苦笑いをしていた。
眩い光と閃光、旋風が辺りを包み込む…
そして…
誰もが目を開け、衝突した場所を見るとシロナとヤマセは地面に伏せていた。
風は収まっており、生徒達は殺風景になったグラウンドを眼前に立ちすくむ。
マイクをしっかり握り締めていたユンとロンは喋り始める。
「すごい光でしたね…」
「ヤマセ先輩、シロナ先輩、大丈夫ですか…?」
砂まみれになった制服を叩きつつ、一同は二人を見やる。
くぐもった声が両者から聞こえた。
「無事…みたいですね」
「…あれッ サリアとシンラスがいない!」
「ほんとだ!ドコ行ったんでしょうか…」
「あの二人防御魔法なんて朝飯前だからすぐ判るんだけどなぁ」
ざわめく会場。
後、荒れたグラウンドに沈黙が広がる。
二人がいる場所…
それは…
これにて、導入部分は終了です。
キャラ紹介を挟んで、第一章、始めます。
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