表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

始まり

『草食男子』ってみんなから言われる俺は、自他共に認める草食男子である。

平和主義で料理好き。

女子と話したり、自分の意見を言うのが苦手。

空気のように生きてきた。

青山 想 アオヤマ ソウ



『部活女子』とは私のことって言えるほど部活が、命な私!

楽観主義でポジティブ思考。

家事全般や、細かい事がかなり苦手。

いつも楽しく気楽に生きてきた。

池野 晴 イケノ ハル




同じクラス…それだけが2人を繋ぐ唯一の接点。

正反対の2人は最低限の会話しかしないただのクラスメイト。

そんな生活が一変する!!?


グラウンドを、綺麗な髪をなびかせて走るキミ。

そんなキミの汗に触れて初めて人を愛しいと思った。

この気持ちが今、動き出す。





想side


「よしっ!」


今日も上出来!!

彩りも栄養バランスも良い感じ。

本日のタイムは15分。


俺の朝は弁当作り&朝食作りから始まる。


「んー、おはよう。」


「おはよう、鈴音さん。今日の朝ご飯も冷蔵庫に入ってるから。」


「はぁーい。じゃあ、想 いってらっしゃい。」


「うん、いってきます。」


鈴音さんは俺の母親で、父親は5才の時に亡くなった。

父親が鈴音さんって呼んでたから俺もそう呼んでる、いや呼ばされている。

そんな俺も、もう高校生だ。


10月の並木道には、少しづつ枯れ葉が落ち始めていた。

俺は自転車のペダルを力強くこいだ。



すると、いつもの場所にいつもの2人が待っていた。


「遅いぞ、遅刻はしないと思うけど。」


「悪いな、翼。」


「おはよう!想。今日の体育ってバスケだよね?」


「えっ?今日からは持久走だと思ったけど?」


「おぅ、俺もそう聞いてる。空、頑張れ!」


「うるさいな。」


本田 翼、宮本 空は小•中•高の付き合いで腐れ縁ってやつ。


翼はイケメンで、運動も勉強も出来る完璧男。

その上、バスケ部の新星エースとして活躍中。そして、王道の彼女はマネージャーってオチ。


空は天然で、運動オンチ。そのかわり頭が良くて天才肌。俺と同じ帰宅部。

やたらと年上キラーな童顔男。

ちなみに、今は2年生の準ミス狙いらしい。


「そういえば空、準ミスとはどうなってんの?」


「あっ、この前っていうか4日前にデートしてきたよ!」


「「はぁ?」」


「映画見たいって言うからさ。後1ヶ月もすれば付き合えるでしょ?

残すは告白だけだし、返事はOK以外考えられないし。」


「空ってさ、顔と中身一致しないよな?」


「それ、俺も思った。あんな純粋そうな顔して、めっちゃ計算高いからな。」


「別にいいじゃん、遊んでる訳じゃないし。

むしろ本気だからこそ、失敗したくないから計算してるんじゃん!」


空には敵わないとつくづく思う。

まぁ、本気なら良いんだけど、真似はしたくないかも。


ってか、冷静に空って今までに何人と付き合ってきたんだろう?

すぐに変わるから全然把握できてないし。


計算して女を落とすなんて凡人の俺には不可能に近い話だ。


「想もさ、彼女つくれば?モテるんだから。」


「えっ、俺なんて全然モテないし。」


「そんなことないって、……もしかしてまだお前。」


「翼、それはないよ。もう忘れたっていうか、過去の人じゃん。」


「じゃあ、なんで彼女つくらねぇーの?」


「好きな人がいないから。」


「告白されてるんだから、とりあえず付き合えばいいのに。」


「空っ!?なんで俺が、告白されたこと知ってんの?」


「秘密!」


「俺と空の情報網をなめるなよ?」


こいつらがいる限り、隠し事なんて出来ないな。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ